気功の上達には体をゆるめることが大切です。


武道家、アスリート、モデル、ビジネスマン、ヨガマスター、気功師 etc.、その中でも一流の人は体の使い方の達人です。

正しいからだの使い方ができると体がゆるみ、体だけでなく様々なパフォーマンスは向上します。

 

しかし、体の使い方は、かなり奥の深い話です。

今回は、ほんの初歩として、現代人が大きく勘違いしている体への意識について書いてみたいと思います。

 

 

肺への意識


自分や周りの人を見て欲しいのですが、呼吸がとても浅く、間隔が短いことに気が付きます。

常に酸欠状態です。

IQは下がるし、体も疲れます。

眠ってもなかなか疲れが取れません。

 

これは、肺への意識がおかしいからです。

現代人は胸の中ほどに小さく肺があると思い込んでいる人が多いようです。

実際は、肋骨や背骨などで構成される胸の中はほとんど肺が占めていると言っていいほど大きく、上は鎖骨の下から、下はみぞおち近くの横隔膜の上までが肺です。

前後左右は、肋骨や胸骨、背骨の内側までです。

 

皆、レントゲン写真で見ているはずなのですが、なかなか気付きません。

これも、脳が見たいものだけを見るからです。

 

さて、ここまで読んで、呼吸が深くなりませんでしたか?

息を吸うと胸が膨らみ、背骨も後ろ側に少し膨らんでいませんか?

これが正しい肺への意識です。

 

そうです、意識がちょっと変わるだけで体は変わるのです。

これも内部表現の書き換えです。

言語で内部表現が書き換わり、正しい肺の使い方になりました。

 

情報空間は物理空間より抽象度が高く(情報空間の中で、最も抽象度が低いのが物理空間)、エネルギーが高いため、情報空間に影響を及ぼすと物理が変わります。

内部表現を書き換えるのは気功だけではありません。言語などでも書き換わります。

 

この肺への意識を生活の間に何度も思い出し、意識しなくても常に深くゆったりした呼吸ができるように習慣化しましょう。

これだけでもずいぶんと体が変わり、疲れにくくなったりします。

体もゆるみやすくなります。

 


歩き方

 

これも自分や周りの人を観察してみてください。太ももの付け根や、ひどい人はもっと下のひざぐらいを支点にして歩いています。

足全体から着地したり、足を擦るように歩いたり。

 

きちんと歩けていないので、高齢になると畳のへりにけつまずいたり、何もないところでつまづいたりします。

 

本来の足の付け根はみぞおちです。

みぞおちを支点に脚を動かします。

踵から着地し、つま先で蹴り出します。

 

少し、みぞおちから脚が生えていると思って歩いてみてください。

ゆったり歩いているのにぐいぐい前に進みませんか?

脚のコンパスが長くなったので歩幅が大きくなり、ゆったりでも歩く速度は早くなります。

 

そう、ファッションモデルの歩き方です。

モデルは、正しい歩き方、立ち方を日々練習しています。

 

間違った脚の使い方をしていると、太ももの前の筋肉で脚を持ち上げようとします。

この筋肉は脚を伸ばすための筋肉で、脚を持ち上げるためのものではありません。

それだけでなく、太ももの筋肉を使うと歩くときのブレーキになってしまいます。

前に進もうとしているのに、同時にブレーキをかけている状態です。

そりゃ疲れます。

江戸時代の人みたいに、片道30kmもあるような場所へ1日で往復したりできません。

 

正しく歩くと腸腰筋(大腰筋と腸骨筋)を使うようになります。

大腰筋は背骨のみぞおちぐらいの高さから、太ももの骨につながっている筋肉です。腸骨筋は骨盤の大きな骨から太ももの骨につながっている筋肉です。

 

一流のアスリートは特に大腰筋の使い方が上手で、歩いたり走ったりだけでなく、大腰筋を中心に体を動かします。パフォーマンスも高く、長時間動いてもあまり疲れません。

 

みぞおちを支点にして歩くと、初めはロボットみたいな歩き方になるかもしれません。歩くたびに意識していれば、自然とできるようになっていきます。

 

 

腕の動かし方

 

腕は、肩関節と肩甲骨、鎖骨の協調で動きます。

肩関節だけだと腕はまっすぐ下ろしたところから120度ぐらいしか上がりませんが、肩甲骨が動くことによって真上まで動きます。

肩甲骨が固まって腕が上がらなくなのが四十肩、五十肩です。無理に腕を上げると腕に痛みが生じます。

 

腕は、鎖骨の胸側の付け根と、肩甲骨の両方を支点として動かすのが正しい使い方です。

胸の真ん中あたり(中丹田)から腕が生えていると思っても良いです。

 

機会があれば、ポテチの袋やビンのフタを開けるときに、この動きを意識して行ってみてください。とても力が入りやすくなります。

 

ダンスやバレエ、日本舞踊など、この動きができる人は美しい動きができる人が多いです。

日本舞踊の優雅さ、たおやかさは正しい腕の使い方からも生み出されます。

 

格闘家がパンチを繰り出すとき、肩甲骨を意識するのとしないのとでは、パンチの衝撃が桁違いです。

これを意識するだけでサンドバッグに当たる音が変わります。

 

肩甲骨は4本足で歩く動物にとって、前足へ掛かる体重を支えるための重要なパーツです。

チーターなどは歩くときに肩甲骨がもりもりと動きますよね。

 

人間は進化によって腕が体の横に付くようになったため、肩甲骨も背中側の位置に変わりました。そのせいであまり意識されにくくなっています。

 

正しい腕の動かし方を意識するだけでも、手や腕を使って仕事をする人は作業が楽になるはずです。

例えば、パソコンのキーボードを打つのがうまくなり、疲れにくくなります。

 

仕事以外でも、動きに優雅さが出て、とてもステキな身のこなしになります。

また、動作に心がこもっている印象を相手に与えます。

飲み物や料理をテーブルに置くとき、お茶を淹れるときなど、同じ事をやっているのに相手への印象が変わるのは大きなメリットです。特に接客業の人にとっては武器になりますね。

 

ちなみに、肩甲骨や鎖骨を意識しない肩関節だけでの腕の動きを「小手先」といいます。

 

 

頸の動かし方

 

頸の長さを短く意識している人は多いようです。

 

頸の始まりは後頭部の真ん中をたどって頭蓋骨が途切れたあたり、耳の穴ぐらいの高さです。

また、頸の骨は背中を通って尾てい骨まで脊椎の一部としてつながっており、無理な動かし方をすると神経を痛めることがあります。

頸の骨をボキボキ鳴らす癖のある人は要注意です。

 

頭を動かす場合は、少なくとも背中の真ん中ぐらいの背骨から頸の始まりまでを意識して動かすようにしましょう。

前後左右は下から上に向かってムチがしなるような感じで、左右は下から順番に椎間板の許容範囲内で向いていく感じです。

 

また、背骨は正しいS字カーブを描いて、頸の上に頭が乗っている状態を意識しましょう。

 

スマートホンの普及でストレートネックになっている人が増えているようですが、スマートホンは下を向いたまま見ずに、なるべく高い位置に持つか、目を下に向けましょう。


頭の重さはボーリングの玉ぐらいあり、バランスよく頸の骨の上に載っていないと頸周りの筋肉に大きな負担がかかり、頸痛や肩こりなどにつながります。

 

余計な緊張があると体はゆるみません。

 

 

 

長くなりましたので次回へ続きます。