西伊豆紀行:あの山を越えて
西伊豆は土肥温泉に行って来ました。
車で走る事2時間。土肥温泉への道のり・・・あの山を越えて。
日本一高いわけでもなく
日本一大きいわけでもなく
それなのに、知る人ぞ知るあの山。
何山でしょう?
ヒントは○○越え。
山を越えると、そこに広がるのはのどかな西伊豆の温泉街。
名前も知らない。けれど懐かしい街並み。
潮の匂い。
ゆっくりと、ゆっくりと、全てを迎え入れる港。
また、ここへ帰ってくる気がした。
お帰り。
おかえりなさい。
静かな港は誰からも邪魔されず
小さな街の幸せを見守っていた。
のどか―
ふと、あの人の事を思い出して
少しだけ歳を取った気がした。
この波打ち際
光る線に沿って歩いたら
あの頃に帰れればいいのに。
光の道は私を導いてくれるだろうか。
踏み外さないように、そっとそっと
一歩づつ、辿る様に歩いてみようか。
そう思った時
隣には
あなたが居た。
そう、ここにはあなたが居るんだった。
―朝の海辺
遠く海を眺め
ゆっくりと出発する船を何隻も見送った。
遠く、遠く
光の中へ消えてゆくまで。
古い自分を見送ったようだった。
さよなら。
さよなら。
ありがとう。
あなたの隣
水色の彼方で
無邪気な後ろ姿が手を振った。


