辻村邦久です。肌ツヤは常に総天然色の39歳です。
暗闇の中からハイビーム付きの徐行運転で近づいてくる車が、聖者なわけねえ。
俺の緊張感はMAX、愛は一途。
プリングルスと6Pチーズで培ったウンコがアヌスから火を噴く5秒前。
なすったるわい!と、息巻いたのだが。
通り過ぎていった。
暗くて運転手はわからなかった。
全く思わせぶりやがってと思った矢先。
さっきのスピードでUターンかまして、また俺を追い抜かして行きやがった。
なんと、5メートルほど先で停車したのである!
まずい、完全に狙われた!
俺の財布の中身とアヌスの中身にしか興味がない、変態ハイエナ野郎だ!
俺は携帯バッテリーのライトもオンにし、iPhoneのライトとダブルでランデブーオンアイスしながら踵を返して、元来た道を小走りで駆けた。
踏み切りを渡り、札幌駅の方向へ贅肉を揺らした。
ジョショ第4部の振り返ってはいけない路地を思い浮かべては、背毛あふれる背筋をゾクゾクいわせた。
なんとか撒いたようだ。
というか、追ってきてもいなかっただろうが。
暗闇は心を臆病にするんだなと思った。
大きな通りへ出て、携帯バッテリーのライトを消した。
なんだか進んだ気がしない。
iPhoneの電池は50%を切っていたろうか。
救急車が止まっていて、誰かを担架に乗せている。
大学生と思わしき2人組が、自販機どこもやってねえと笑いながら自転車で駆け抜けて行く。
こんなに怖い思いをしたことはないと思った。
1995年や2011年のことを考えていた。
俺は暗闇をいいことに、そこいらで立ちションをしながら、確かな疲労を感じていた。
人生はもうちょい続くのだ。
ブチャラティ!