阪神大震災の時も、昨年の震災の後も行きたいと思いながらも、
邪魔になるんじゃないかとか、結局自己満足なんじゃないかとか、
あーだこーだとうだうだ考えて、結局何もしないまま心のどこかが
モンモンモンと。

だったら、行ってみて、動いてみて、感じてみよう。

ということで、南相馬市へボランティアに行ってきました。

ボランティアを行う場所は旧警戒地区。

周りの人に南相馬市に行くと言っても誰も旧警戒地区だと知る人はいませんでした。

実際、自分も行こうと思うまでは知らなかったし、
『ないがしろ』になってきているんだなと痛感しました。

復興関係で驚きなのは、
コンビニでの募金は既に復興のための募金ではなくなっていて、
そりゃ他国でも大変なところは山ほどあるでしょうが、
やはり、一連の募金活動も一種の流行りに近いと感じざるを得ません。

現地のコンビニはやはり、復興の募金のままで、
その事に一層、現地と他の地域とではその意識にかなりの開きがあると
感じました。


たったの二日間でしたが、
その間に感じた事を見た事をつらつらと。


出発は11日。愛車のSRは久々すぎて調子が良いのか悪いのかも判断が付かず。

南相馬市にあるビジネスホテルに到着したのは、夜の9時。

感想はびしょぬれ。笑。

夏だし、高速だし、すぐ乾くだろうと思っていた
のが運のつき。

高速のほとんどは雨にぬれ、
土砂降りと渋滞とでインターを降りるころには
寒さで歯がなる程でした。

ちなみに私は基本的に晴れ男なのですが、
バイクに乗ると8割方雨にふられます。

特に長距離ツーリングの時は100%ではないだろうか?
と思い返してみたいところですが、
もし、本当に100%だったら取り返しのつかない事実を
知ってしまう事になるのでやめておきます。


さて、
次の日。

ボランティアセンターに集合時間の9時に到着。

思ってた以上にボランティア参加者が来ており、
その中には結構遠方からこられている方もいました。

皆が集まったところで、
その日お邪魔するお宅での作業内容が告げられ、
人員を振り分けていきます。

私は草むしり。

車で旧警戒地区へ。
この車はボランティア参加者の車で、
台数を増やさないためになるべく大きな車に
人数を乗っけて行きます。




普通に車は走っているし、
道もそんなに悪くない。

けれど、見えてくる風景は異常。


放置されたままの車。

アームのひしゃげたショベルカー。

一階の壁だけがない建物。

飴細工みたいに柔らかそうなガードレール。

そして、一面の緑。つまりは放置された田んぼ。


約一年人の手が入らなかっただけあって、
当時の面影、傷跡が生々しく残っています。

国道から横道へ入り、
さらに奥へと。

車は通るけれど、
人の気配は感じない。

屋根にかぶされたブルーシートが
いまだ、応急処置である事を実感させます。

到着したお宅は大きな農家。

被害はそれほどでもなかったらしく、
伸びきった庭の草むしりでした。

それでも、ライフラインは復活していないから
住もうにも住めない。

休憩の際には
ジュースをふるまってくれたり、
お昼には
おにぎりを作ってくれたりと、
自分自身の事だけでも大変なのに、
精いっぱいのおもてなしには
感謝の言葉しかありませんでした。

そのお宅での作業が午前中で終わると、
次は他のチームのお手伝いに。

その途中、トイレへ寄ったんですが、
水が来ていないから、当然仮設トイレ。

その仮設トイレは学校の校庭にあり、
校庭の草も伸び放題。

自転車が整然と並んだまま、放置されていたりするのをみると、
どうしても当時を想像してしまいます。


午後からの作業もまた、草むしり。

暑い中での作業でしたが、
虫さされもなく、
水をがぶのみして、
無事終える事が出来ました。

帰りも同じ人の車に乗り込んだのですが、
これが申し訳ない。

草むしりしてなんだかんだと泥だらけになって、
汗まみれ。

かと言って他に何かできるわけでもないので、
なるべく身じろぎしないでおとなしくのっている事に
してました。


久々の肉体労働に体は悲鳴をあげて、
それでも、まだ、暗くなるには時間がある。
少し海沿いまでと走ってみると、
一部の防波堤は崩れ、
道も崩れ、
流れ着いた家庭用品が砂で覆われた道路に散らばっていました。


国道沿いや、街中は見た目にはほとんど復興しているように
見えますが、
少し離れるとやはり、まだまだ復興は追い付いてないと感じます。

少し雨がぱらついてきたので、
ホテルへ戻り、
大浴場へ。

これが気持ちいい。

朝から汗水たらして、
7時位にお風呂に入り、
ご飯を食べて、
寝る。

こんな生活をしたのは本当、何年ぶりでしょう。

風呂上がりのビールも格別で、
飲んだら最後、瞼が朝まで空く事はありませんでした。


そして、二日目。



ちょっと長くなったので、
また後ほど。