四人姉妹を中心に描かれる家族模様とでも言えば良いのでしょうか。
もともと、ドラマの脚本だけあって、この姉妹がしゃべるしゃべる。笑。
脚本を小説に直すと言うのは大変な作業でしょう。それが、向田邦子で、大人気ドラマともなればプレッシャーもひとしおだったのではと思います。
それを行った中野玲子氏に敬意を評しつつ思いついた事を。
場面が変わる箇所では読みにくさを感じるものの、そこはかなりドラマのスピード感を大切にされていたからでしょう。
兄弟喧嘩してたかと思えば、次の場面では旦那の浮気にやきもきしたり、また場面が変わり全く違う話になっていたりと、姉妹の起きゃべりのように、慌ただしく物語は展開して行きます。
人間臭いといってしまうと悪く無さそうなんですけど、これ、登場人物で歪な人がいないんですよね。
でも、そこに嫌悪感を抱くのかと言うとそうじゃない。
むしろ、親近感を感じる。
家族=ファミリーと言う響きにはどことなく温かいイメージがつきまといます。
でも、実際周りを見渡すとそんな暖かなだけの家族なんてどこにもなくて、きっとどこの家族も暖かなものだけでなく、目を伏せたくなるような現実に突き当たったり、こんな家族、家族じゃない。と感じたりしてるのではないかと思います。
そこを描いてしまった向田邦子という作家はなんとも挑戦的な作家だったのだと衝撃を受けました。
家族のあり方に決まりごとはない。
だから、歪だし、大変なんだという事を伝えたかったのかも知れません。
人間のそれ程深くない部分に、阿修羅はいる。その阿修羅ってのは激しく徹底的に残酷だったりもするけれど、
あの姿を見るとそれだけじゃないのかなと。姿形は違えども、とどのつまり人間なのかなと。
人間って、一言で言い表せないし誰もが他人からみた意外性みたいなものがあると思うんです。
そういう、ちぐはぐな部分をつなぎ合わせて出来たのが阿修羅なんじゃないでしょうか。
パッチワークのごとくじゃ様にならない。
でも、言いたい事は同じで、継ぎ接ぎだらけで彩られた一枚のタペストリーは不思議と魅力がある。
その魅力って誰もが知らないうちに作り上げていて、自然と個々の魅力になっている。
その部分をとても丁寧に描かれているから読む人に、人間愛みたいなすごく優しいテーマがある事を知らずに気づかせてしまうのではないでしょうか。
彼女達を取り巻く現実はそれこそドラマの様に目まぐるしく変わって行き、決して幸せな終わり方をするわけでもありませんが、読み終えた時の様々な感情が入り混じった安堵感は他に類を見ないのではないでしょうか。
調べて見ると、近年?映画化されていたみたいですね。
ドラマも観ていないですが、こちらも観てみたいです。
恐らく、演じられた阿修羅のごとくの方がイメージとしては鮮明に残るでしょう。
けれど、もしも、小説もドラマもまだだという方がいらっしゃったら私は迷わずこの小説からと勧めるでしょう。
それは私が考える俳優さん達への挑戦状でもあります。笑。
iPhoneからの投稿
もともと、ドラマの脚本だけあって、この姉妹がしゃべるしゃべる。笑。
脚本を小説に直すと言うのは大変な作業でしょう。それが、向田邦子で、大人気ドラマともなればプレッシャーもひとしおだったのではと思います。
それを行った中野玲子氏に敬意を評しつつ思いついた事を。
場面が変わる箇所では読みにくさを感じるものの、そこはかなりドラマのスピード感を大切にされていたからでしょう。
兄弟喧嘩してたかと思えば、次の場面では旦那の浮気にやきもきしたり、また場面が変わり全く違う話になっていたりと、姉妹の起きゃべりのように、慌ただしく物語は展開して行きます。
人間臭いといってしまうと悪く無さそうなんですけど、これ、登場人物で歪な人がいないんですよね。
でも、そこに嫌悪感を抱くのかと言うとそうじゃない。
むしろ、親近感を感じる。
家族=ファミリーと言う響きにはどことなく温かいイメージがつきまといます。
でも、実際周りを見渡すとそんな暖かなだけの家族なんてどこにもなくて、きっとどこの家族も暖かなものだけでなく、目を伏せたくなるような現実に突き当たったり、こんな家族、家族じゃない。と感じたりしてるのではないかと思います。
そこを描いてしまった向田邦子という作家はなんとも挑戦的な作家だったのだと衝撃を受けました。
家族のあり方に決まりごとはない。
だから、歪だし、大変なんだという事を伝えたかったのかも知れません。
人間のそれ程深くない部分に、阿修羅はいる。その阿修羅ってのは激しく徹底的に残酷だったりもするけれど、
あの姿を見るとそれだけじゃないのかなと。姿形は違えども、とどのつまり人間なのかなと。
人間って、一言で言い表せないし誰もが他人からみた意外性みたいなものがあると思うんです。
そういう、ちぐはぐな部分をつなぎ合わせて出来たのが阿修羅なんじゃないでしょうか。
パッチワークのごとくじゃ様にならない。
でも、言いたい事は同じで、継ぎ接ぎだらけで彩られた一枚のタペストリーは不思議と魅力がある。
その魅力って誰もが知らないうちに作り上げていて、自然と個々の魅力になっている。
その部分をとても丁寧に描かれているから読む人に、人間愛みたいなすごく優しいテーマがある事を知らずに気づかせてしまうのではないでしょうか。
彼女達を取り巻く現実はそれこそドラマの様に目まぐるしく変わって行き、決して幸せな終わり方をするわけでもありませんが、読み終えた時の様々な感情が入り混じった安堵感は他に類を見ないのではないでしょうか。
調べて見ると、近年?映画化されていたみたいですね。
ドラマも観ていないですが、こちらも観てみたいです。
恐らく、演じられた阿修羅のごとくの方がイメージとしては鮮明に残るでしょう。
けれど、もしも、小説もドラマもまだだという方がいらっしゃったら私は迷わずこの小説からと勧めるでしょう。
それは私が考える俳優さん達への挑戦状でもあります。笑。
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