長いこと埃をかぶっていた本書。
取り合えず部屋の荷重を減らすために本棚から記憶へという作業に追われる。まだまだあるのが怖い。

さて、本題。主人公と同い年と言う事で他の年齢で読むよりも読みやすいだろうと勝手に決める。

簡単に言えばアル中が病院に入り、退院するまでの話。

読んで行くうちに怖くなる。
誰もがアル中になる可能性を秘めていると。
酩酊する事で現実をぼやかして、その世界に浸る。暇な時間が怖くて酒を飲む。

フケもでず、食欲も性欲もない。

その部分の具体的な記述を読むと、干からびたイモリだかを連想する。
酒臭く、萎びて、震えて、立つ事さえも怪しい人とは全く違った生き物。

そんなアル中の生態をわかりやすく覗き見させてくれる。

一番のお気に入りはラストの数行。

それだけでこの本を大好きになっても良い位だ。笑。

iPhoneからの投稿今夜、すベてのバーで (講談社文庫)/中島 らも

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