一度で良いから南極には行ってみたい。

この本であらわになる南極での生活は想像を超えている。-50℃の世界なんて想像出来る方がおかしいかもしれないけれど、ドラム缶風呂からあげる飛沫が氷になるなんて過酷を通り越してやってみたいとすら思ってしまう。

行ったら行ったで、寒いの、冷たいの腹が減ったのとわめき散らしそうだけれども。

日本で一番寒いのは何処だろう?と思い、
少し調べてみると、北海道の陸別町という場所が何度もランキング⁉に名乗りをあげているらしい。
しかし、位置関係は定かではないがトマム山頂となると-40℃を超えるらしい。
さすがは北海道と言ったところだろうか。


南極に持っていく食材の数々の豊富さにも驚いたが、氷点下になると風味などが損なわれてしまうものは若干の難点があるものの加工食品として存在していることに驚いた。

著者の言葉だけを読んでいると、過酷だけれど、持ち前の明るさと逞しさで息苦しさを感じない。笑いの方が多いくらいだ。

過酷な状況ではその人間性があらわになる。たまたま、同行した写真家の宮嶋氏などの言動をそのままと捉えるなら彼の著作にはなんの魅力も感じない。

南極とは思えない色とりどりの料理は南極の背景をもってすると垂涎ものだ。

そして、個性的な面々のエピソード。

私が何よりも好きなのは文庫版あとがき。

結局、ゆきつくとこはそこなのかなとほんわか暖かい気持ちになった。

この暑い気候の中、少しでも涼めればと思い読んでみたが、あまり効果はなかった事は蛇足として付け加えておこう。




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