孤独のグルメという漫画がある。
ギャグ漫画ではないけれど、笑える。
そして、うらやましくもない食事を
うらやましくなるくらい美味しそうに
食べる。
その漫画家は谷口ジローと言って、
私の好きな画風じゃない。
とてもハードボイルドだ。
その彼が書いている作品の中に
同じ題名の漫画があった。
読んだのは確か1巻で、
ほんの少しだけ続きが気になっていた。
けれど、漫画版を探すほどはその漫画を
好きなれなかったのと、
朝倉かすみのレビューのどこかに
『川上弘美っぽい』と書かれていたことで
迷いなく小説に手を伸ばしてみた。
文章が似ているかどうかは最後の最後まで
わからなかった。
そして、ほとんど最後まで
センセイと私の関係をどうとらえて良いのかが
わからなかった。
元教師の老人と元生徒の40近いOLが偶然地元の居酒屋で
出会うところから物語は始まる。
二人の距離がもの凄く微妙な距離感で、
読んでいるとふつふつと言いようのない感情が
あふれてくる。
そこにまるでスパイスのように、
同級生に再会する私。
ジリッとハートマークが焼ける感触。
それはセンセイの代わりなのか、
それとも、自分がセンセイだったらという
置き換えなのか。
どちらも違う可能性もあるけれど。
もしかしたら、焦げたハートマークは
彼女のだったかもしれない。
ちょっとだけ、
30人いたらその中で一番程度の器用さを持って
生きていける人と言うのは
彼女みたいな感じかもしれない。
他人から見れば
うらやましいところがあって、
自分でもそれをまんざらでないと思って、
けれど、自分の孤独感みたいなものにも
気付いていて、
それとうまく付き合っていく術を
凄く表面的に出来てしまっている。
結婚?
その時がくれば。
好きな人?
いる・・・のかな?
老後?
そりゃ心配だけど、どうにか、ね。
子供?
産んだことないからわかんない。笑。
他人から見えた
彼女が通している一本の筋は
決してまっすぐではないだろう。
むしろ、右に左に絶え間なく動いているはずだ。
そのなかで、他人に見える部分が
真ん中に見えて、それが『自立している女』
という評価につながるのだろう。
そんな主人公が徐々にセンセイの前で
生徒に戻り、子供に還り、そして、女として戻ってくる。
時折この手の男と女の話に心がついていかないときがある。
それはわかりそうだけど、言葉に出来ない。
読み終わった後に感動や爽快感ではなくて、
顧みたときの喪失感みたいなものがある。
この正体はなんだろう?
こんど誰かに相談してみよう。
その前にこの本を勧めないと。笑。
センセイの鞄 1 (アクションコミックス)/川上 弘美

¥950
Amazon.co.jp
センセイの鞄 (文春文庫)/川上 弘美

¥560
Amazon.co.jp
孤独のグルメ (扶桑社文庫)/久住 昌之

¥630
Amazon.co.jp
ギャグ漫画ではないけれど、笑える。
そして、うらやましくもない食事を
うらやましくなるくらい美味しそうに
食べる。
その漫画家は谷口ジローと言って、
私の好きな画風じゃない。
とてもハードボイルドだ。
その彼が書いている作品の中に
同じ題名の漫画があった。
読んだのは確か1巻で、
ほんの少しだけ続きが気になっていた。
けれど、漫画版を探すほどはその漫画を
好きなれなかったのと、
朝倉かすみのレビューのどこかに
『川上弘美っぽい』と書かれていたことで
迷いなく小説に手を伸ばしてみた。
文章が似ているかどうかは最後の最後まで
わからなかった。
そして、ほとんど最後まで
センセイと私の関係をどうとらえて良いのかが
わからなかった。
元教師の老人と元生徒の40近いOLが偶然地元の居酒屋で
出会うところから物語は始まる。
二人の距離がもの凄く微妙な距離感で、
読んでいるとふつふつと言いようのない感情が
あふれてくる。
そこにまるでスパイスのように、
同級生に再会する私。
ジリッとハートマークが焼ける感触。
それはセンセイの代わりなのか、
それとも、自分がセンセイだったらという
置き換えなのか。
どちらも違う可能性もあるけれど。
もしかしたら、焦げたハートマークは
彼女のだったかもしれない。
ちょっとだけ、
30人いたらその中で一番程度の器用さを持って
生きていける人と言うのは
彼女みたいな感じかもしれない。
他人から見れば
うらやましいところがあって、
自分でもそれをまんざらでないと思って、
けれど、自分の孤独感みたいなものにも
気付いていて、
それとうまく付き合っていく術を
凄く表面的に出来てしまっている。
結婚?
その時がくれば。
好きな人?
いる・・・のかな?
老後?
そりゃ心配だけど、どうにか、ね。
子供?
産んだことないからわかんない。笑。
他人から見えた
彼女が通している一本の筋は
決してまっすぐではないだろう。
むしろ、右に左に絶え間なく動いているはずだ。
そのなかで、他人に見える部分が
真ん中に見えて、それが『自立している女』
という評価につながるのだろう。
そんな主人公が徐々にセンセイの前で
生徒に戻り、子供に還り、そして、女として戻ってくる。
時折この手の男と女の話に心がついていかないときがある。
それはわかりそうだけど、言葉に出来ない。
読み終わった後に感動や爽快感ではなくて、
顧みたときの喪失感みたいなものがある。
この正体はなんだろう?
こんど誰かに相談してみよう。
その前にこの本を勧めないと。笑。
センセイの鞄 1 (アクションコミックス)/川上 弘美

¥950
Amazon.co.jp
センセイの鞄 (文春文庫)/川上 弘美

¥560
Amazon.co.jp
孤独のグルメ (扶桑社文庫)/久住 昌之

¥630
Amazon.co.jp