こういった日本の良いところを素直に引き出している本は好きです。

最近では社用語?を英語と定める会社もあるので、

もちろんそれはそれで善いところがあるとして、

それでも、日本語っていいよねと言った再認識ができる。

文化の違いから見えてくる言語上の差異を発見した時の

著者の喜びようは眼に浮かぶようだ。

様々な例を挙げ、わかりやすく説明をしてくれる。

何にしろこういった先生に教われる学生は学生の本懐に尽きるのではないだろうか。


何気に使っている『お父さん』『お母さん』でも親からは決して『息子』とは

呼ばれない。

それはなぜなのだろうか?


何匹かの犬、some dogs、直訳すれば・・・

いちいち複数形にしないといけない言語が優れていると言えるのだろうか?


天狗の鼻は高くて、ピノキオの鼻は長くなる。

そして、ラジオ型言語とテレビ型言語。

オレンジはみかん色か?

などなど。



これからの時代、といってももうそのただ中と言う感じではありますが、

英語を話せるようになった方が便利な世の中になっていく事でしょう。

(それは、コンビニエンスストアに慣れた人間の『便利』であることは

間違いないでしょう)


普段何気なく使っている言葉達。

少し丁寧に、もう少し気をつけて、言葉にしてみる。

目先の便利さに目を奪われて、自身の言語をないがしろにしてしまう

危険性を日本人は秘めている気がします。

話せている事が理解している事とは限らない。

だから、せめてこれからは、話せている事の怠惰に溺れず、

日本語と言うものに触れていきます。



最後に『モスバーガー』って英語圏の人間が聞いたら何て思うんだろう?

今度、尋ねてみます。






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どうか、構造計算のエラーが明日の手直しで消えますように。