こういう建築学の本はよんでいませんでした。

建築美とは何によって定義されるのかを平易に説明してくれていて、とても読みやすい。

まずは、建築美概論として、哲学、美術などの側面から美と建築の説明。

そして、建築美を備えている過去の建築物から導き出せる、黄金比や数列等、

バランスの良いプロポーションとは何かを説明する。

色彩が与える影響や装飾が与える影響を考慮し、しつらえる事の大事さを豊富かつ

重箱の隅をつつくような(自分が知らないだけですが)例を挙げ、ゆっくりと

読ませてくれる。

1991年刊行だが、現代でも十分に通用する図書だろう。


今朝ネットで見た



最近の若手建築家と呼ばれる方が手掛けられているが

何故か全く惹かれない。

面白そうだと言う感覚を抱かせる作品が少ない。

ホテルのコンセプト自体はすごくいいのに

それを活かしきれていない気がする。

今年の初めにあったフランス大使館主催の『no man's lsnd』は良かった。

取り壊しの決まった大使館を古今東西様々なアーティストが自由奔放に

表現している様はその場にいるだけで楽しくなったものだ。


当然そこのホテルだって、行ってみたら凄く良かったと言う事もありえる。


自分のような無知なものは、本書のように極々基本的な事、

それをする必要はないけれど知っておくべき事柄というのをおろそかにしては

いけないだろう。



ちなみに、煙草のショートピースの箱。

あれって黄金比で出来ているんです。



建築美を科学する/小林 盛太

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