以下妄想です。



なんとなく変だった。

別れ際の数十分間。

空気がおかしかった。

それに最後のブレーキランプ。

見送る私へ、五回点滅させた。


呆れながらも、

頬が緩んだ。


その後彼からは連絡がない。


死んだのかな?

なんて不吉な予感を感じながらも、

外れている事も分かってる。

そんな悲劇は起こらないと。


『ア・イ・シ・テ・ル』

あの日のテールランプが瞼に眩しい。

角を曲がると、

景色から赤みが引いた。

眼を開けると、

白い天井。



『サ・ヨ・ウ・ナ・ラ』

また、瞼を閉じた。