今回味わった凄まじさは一体この本の何分の一なんだろうか。

イエの成り立ちから数寄屋、侘び寂び、そして、現象的空間へと。

やはりここまで密度の濃い本は速読には適さないような気がする。

読み逃したその一行の血肉を腐らせて行くような感覚だ。


本を読むとは娯楽である反面、著者の魂を脳髄に流し込んで行くような作業だ。


衝撃が走った文章はいくつもあるがそれを語る言葉を自分は持っていない。

悔しいし、恥ずかしいけれど。

しかし、もやもやしていた桂離宮の輪郭が徐々にはっきりしてきたような気がする。

日本建築は面白い。

そして、日本建築を追い、深めていくことでまた新しい文化を作れるのではないかと思う。

図書館に返すのが惜しい……。


家と庭の風景―日本住宅の空間論的考察/増田 友也

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