禅と言うのはものすごく不思議なものだと思う。

言葉で説明しいるそばから禅の本質が逃げているような気もするし、もうすでに仏性がおのずからに備わっていて悟ったような気にもなる。

けれども、すぐにそんな事は忘れて、いつの間にか同じ生活になじんでしまう。

まぁ、禅の思想にそれほど傾倒していなければ、たとえ今のままの生活に浸っているのもありだろう。

ただ、その逃げてしまうもしくはすでにある悟りというもののさわりくらいは理解したい。

本書は読みやすく、十牛図の説明なども簡潔にまとまっていて、禅を軽く知るにはもってこいだろうとたかをくくっていた。

が、それも最後の最後でわからなくなった。

ポイっ放りだされたような感じだ。



「図解」禅のすべて―禅とは「禅定」の省略形である (光文社文庫)/花山 勝友

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