美食の国、イタリア。
南北に細長いせいもあり、北から南では気候や生活習慣までかなり異なってくる。
そのためか、地域に基づいた食文化が発達している。
ターラントやバーリのあるプーリア州
イタリア人の夏の国内ヴァカンス先として人気を二分するのが、こちらプーリアとサルデーニャである。どちらもエメラルドの綺麗な海、そして美食の地として甲乙つけがたいが、個人的には海に関してはサルデーニャ、食に関してはプーリアに軍配を上げる。
トスカーナ、リグーリアと共にオリーブオイルの産地として知られている。
オリーブオイルの木と言えば、”細めの木に丸緑の可愛らしい形”というイメージだが、プーリアでは違う。ごつごつとしたいかにも”木”らしい太さの木に、生命力をも感じさせる枝がぎっしりと生えている。
同じオリーブの木ですら、土地が変わるとその姿までも変化する。
味が違ってくるのも同然である。
( 味や色の違いなどは注1よりどうぞ )
プーリアの伝統的パスタといえば、やはり耳たぶの形をしたOrecchiette ( オレッキエッテ ) である。
Cima di rapa ( チーマディラーパ ) というブロッコリーに似ている野菜とあわせて頂くのが現地流である。
意外と知られていないが日本へのお土産としても最適なのが Taralli ( タラッリ ) である。
浮き輪の形をした一口大のカリカリパンで、我が家では食前酒のお供に欠かせない。
ひとつ食べ出すと止められないのが難点である。笑
シンプルなオリーブオイル味からペペロンチーノ入り、ウイキョウのタネ入り、オリーブ入りなど種類も豊富である。
パレルモやカターニャのあるシチリア州
かつてはアラブやスペインの支配下にもあったシチリア。そのためか、様々な国の影響を受け、それがシチリア伝統料理にも現れている。
伝統的なお菓子のCassata ( カッサータ )
クリスマスやイースターにも欠かせないというこちらは、リコッタチーズやアラブから来たとされるカラフルな色の砂糖漬けのドライフルーツ、そしてリキュールを用いたとても甘いお菓子。私には甘すぎて到底手が出ないほど。
スペインから伝わったCaponata ( カポナータ )
茄子やズッキーニ、トマトなど様々な野菜を煮込んだものでシチリア名物とされる。
ちなみにフランスではラタトゥイユ、ローマではチャンボッタといい、場所により酸味や甘みが強かったりなど味が異なる。
その他イワシを使った料理、マルサラ酒、タロッコオレンジ( 果実が赤い色でブラッドオレンジともいわれる ) や塩注2などが有名。
カリアリやサッサリのあるサルデーニャ州
日本でサルデーニャといったらすぐに思い浮かぶのがきっとこちら、Bottarga ( ボッタルガ ) ボラの卵であろう。
個人的には前菜としてなら大根と、パスタとしてならアサリと一緒に頂くのが好み。
Pane carasau ( パーネ カラサウ) とよばれる紙のように薄いパリパリのパンもかなり有名。こちらも食べ出したら止まらない。パキパキと折りながら頂く。
パスタも多種多様だが、一番サルデーニャらしいものはといえば、Fregula ( フレーグラ ) と呼ばれるアラレのような可愛らしいパスタかと思われる。魚介類と相性が良い。
お菓子にははちみつを使用したものが多い。
他、ペコリーノチーズや食後酒ミルトなどが有名である。
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注1 オリーブオイルについて➡️ 今日はオリーブの収穫日 〜 l'olio novello 2017 〜
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