母は元々とても食の良い方でした。

若い頃 大病をしてお医者さんから

「食べないと良くならないよ」

「あなたは大病をしたから長生きは出来ないよ」

と言われたそうです。


母はモノのない時代を生きた人だし、お医者さんにその様に言われた事も影響しているのか、出されたものはしっかり全部食べるし、食事も1日に3回キチンと取っていました。


生活習慣病などはなく、我が家に来てからは風邪もほとんど引きませんでした。

ただ歳のせいなのか「憩室炎」になってしまいました。

私ははじめ、便のキレが悪くパッドが汚れているだけだと思っていました。

母も特に何も言わなかったし。

そのうち血液が混ざっているのかなぁという色でしたが、鉄剤も飲んでいたので赤黒いのかと呑気に思っていましたが、これは痔なのかなと思い始めていたところ、通っていたデイサービスの方が、血が大量だと気づいてくれて、救急で病院に行く事になりました。


すぐ診察してくれて「憩室炎」と判明。

クリップでいくつも止めてもらい、そのまま入院になりました。

何日くらい入院したのかなぁ。

2週間以上だったと思います。

コロナが流行り始め、コロナ患者さんを受け入れている病院だったため面会は出来ず、心配でしたが様子を聞くくらいしか出来ませんでした。


何日間かは絶食で過ごし、柔らかい病院食になって、リハビリで歩く練習をしてからの退院でした。

退院前には家族と栄養士さんで食事指導をして頂き、心不全でむくみもあったので塩分、水分は制限があり、柔らかいものを食べるという指導でした。

食物繊維やトマトの種なども腸を傷つけるからNGでした。

ここから段々と食べ物に制限が掛かっていきました。

私もお料理を工夫して、お野菜はクタクタになるまで茹でたり、お肉はミンチを使い、お魚も固い身のものは出さなくなりました。

塩分調節もあったのでお醤油もお味噌も減塩の物を買いました。


母の食事が少し味気ないものになってしまいましたが、この頃はまだまだ食べられていたので、入院で減ってしまった体重もすぐに戻り、体力も回復しました。


それから何度か憩室炎になりましたが、入院の度に絶食期間があり、少しずつ体重は戻りが悪くなりました。


母は心不全もあったので、時には足のむくみがとても酷くなったり、胸が苦しいと入院になりました。

憩室炎では3回ほど、心不全でも3度か4度入院しました。


食べ物は途中から手作りをやめました。

塩分調整がしてあって柔らかさも選べる物をネットで購入する事にしました。

多分母は不満だったと思いますが、手作りは私にとって大きなプレッシャー、ストレスでした。


それでもたまには母の好きなお刺身などを用意しました。

皆柔らかいお魚を薄く薄く切って食べやすい様にしました。

かぼちゃなどもペーストにしたり。

食は楽しみと言いますが、申し訳ないけど作るストレスはとても大きかったです。


今は大好きな物を好きなだけ食べららているかな。

先日のひな祭りの日はちらし寿司を上げました。

美味しく食べてくれたかな。