ツバメの巣をカラスから守る方法
カラスに襲われてしまうことは、2004年と2005年のツバメネットの記録のうち、理由が分かっているツバメの子育て失敗原因のうち最も多く、とても心配なことです。
2004年の子育て失敗理由 とちらもページの下の方を見て下さい
カラスもちょうど子育ての時期なので、自分のヒナに食べ物を運んであげないといけないのは分かりますが、ぜひ、他の食べものを召し上がっていただきたいと思います。
私が見聞きしたうち、一番簡単で効果のあるカラスよけはスダレをつるす方法です。
2004年の結果報告のページに、カラスよけのスダレを使った例がありますので、ご覧下さい。
このスダレ作戦がうまくいく理由とコツをご説明しましょう。
カラスは空からいきなりツバメの巣に襲いかかるのではありません。ツバメの巣は軒下にあるので、カラスは一度地面に降りて、そこから斜め上の巣に向かって飛び上がります。そこで、スダレをカラスが斜めに上昇する経路を防ぐような位置に垂らして下さい。
カラスは(鳥はみんなそうですが)垂直に飛び上がることはできないので、スダレの真下からツバメの巣に飛びつくことはありません。
スダレですっぽり巣を覆う必要はありません。あまり大げさな囲いを作ると、逆にツバメを怖がらせてしまう心配があります。スダレと天井の間は少し開けてツバメが出入りできる隙間を作ってあげましょう。この隙間を通して外から巣が見えていてもだいじょうぶですが、カラスの体よりは小さな隙間にしておきましょう。
スダレをつるしたせいでツバメの親がびっくりして巣を放棄してしまうと困りますが、そういうケースはまだ聞いたことがありません。しかし、親ツバメは子育てのステージが進んでいるほど巣を放棄する可能性が低くなりますから、ヒナが孵った後にスダレをつるせば、親ツバメが巣を放棄することは、まず起きません。
もし、とてもオープンな場所に巣がある場合は、タマゴを産んだ後でスダレをつるしてもいいと思います。タマゴを産む前だとツバメは気軽に引っ越しができるので、この時期はできるだけ巣のまわりの様子を変えないように気をつけましょう。