○が後ろで寝ている

すぐ後ろに


振り返らないで

後ろに手を持っていって

その頭を撫でたら

猫っ毛の 細いあの髪の感触があった



脇から手をまわして

背中から軽く抱きついて来た

ちょっとくすぐったくて

体を捩ったら

申し訳なさそうに手を引っ込めた


あーやっぱり○か

いいんだよと言ったら

また抱きついてくれた



○の感触がなくなったので

何故かテーブルの上にいる

セキレイのような鳥をあやしていると



あの子の声なのか

LINEなのか

話しかけているのか

メッセージをくれたのか 両方の感じ

「お願いがあります」と伝えて来た

誰かに何かを届けて欲しい

そんな感じだった



そこで目が覚めた

まだ手に髪の感触が残っている


なんだか穏やかな気持ち

このところ

突然訳もなく悲しくなることが続いていたから

慰めに来てくれたんだろうか


髪の感触を覚えているうちに記録しておく