お久しぶりです。
「ふう散歩」をご覧になってくださり
ありがとうございます。
現在、学校生活がいそがしいため、
これからは時間がありしだい
更新していきたいと思います。
- - - - - - - - - - -
東京23区の北部に位置する 北区 王子。
緑や憩いの場に恵まれた地であるとともに、
学校も多く点在している街です。
今回は、地元の方と私との
ちょっとした会話もふまえた構成となっています。
では、北区の個性あふれる街・王子編をお楽しみください。
- - - - - - - - - - -
ＪＲ王子駅の北口を出ると、さっそく現れるは路面を走る都電荒川線。
ひっきりなしに車が行き交う国道を
ゆるやかに通っていく姿に、なんともほのぼのとさせられます。
その路面上にある線路を渡れば、
一気にまちがひらけてきます。
実際に、駅前の歩道橋に上って見てみると
そのひらけぐあいは歴然。
ひときわ目立つのは、天高く伸びるタワーのような商業ビル。
その下は市場のような空間になっており、
いくつかの商店が並んでいるのがわかります。
一方、ＪＲ王子駅方面を見渡すと、
バスターミナルに発着する
たくさんのバスやタクシーが見られます。
上から眺めているので、まるでミニカーが行き交うようです。
そして歩道橋を下り、まずは気になっていた
あのタワーのような商業ビル、サンスクエアへ。
ビルにはスーパーや居酒屋などが、
下の広場にはファーストフードや洋服屋、靴屋などが軒を連ねています。
実際に訪れてみると、その空間は
お祭りのようなにぎわいぶり。
食事をしながら、あるいはお茶をしながら、
外のテーブル席やベンチで語らう人々…
そこには昼下がりのカフェを
彷彿とさせる風景が広がっています。
そんなゆったりとした「市場」を眺めつつ
新たな場へ足を運ぼうとすると、
１軒の和菓子屋さんが目に留まりました。
そこでなんとなくお店の前に寄ってみると、
１人の年輩の方が隣に来て
何かを食い入るように見はじめました。
何をそんなに見つめているんだろう？ と思い、
私もその視線の先を見つめます。
しかしいつまでたっても解明には至りません。
早くその謎解きをしたくなってしまった私は、
おばあちゃんとことばを交わしてみたいという気持ちもあって
「こちらのお店にはよくいらっしゃるんですか？」
と思い切って声をかけてみました。
するとおばあちゃんは、こちらをけげんに思う様子もなく
「うーん、ときどきねぇ。あなたは？」
と、会話のきっかけまで作ってくださいました。
「実は、私このあたりは初めてで…
こちらのお店もはじめてなんです」と言うと、
コクリコクリとうなずいて「そうなんだぁ」。
もうひとことだけでもと思い、私はさらに
「何かこちらのお店でおすすめはありますでしょうか？」
とつづけました。すると、
「おすすめ？ そしたらこれだよこれ。このショウガのね」
そう言って差し出してくださったのは、ショウガの砂糖漬けでした。
これがあの「視線の先」にあったものだったのです。
ちょっと中においで、と言われ店内に入ると、
おばあちゃんは店員さんが差し出してくれた試食をしはじめました。
「おいしいから食べてごらんなさい」
あまりショウガが得意でない私は
正直に言いますと気が進まなかったのですが、
せっかくなのでいただくことに。
すると…
夏によく合いそうな
さわやかな酸味が口いっぱいに広がります。
ショウガというよりもグミのようで、
おいしくいただくことができました。
「実は私、あまりショウガは得意ではないんですが…
さわやかでおいしいですね」
「ねぇそうでしょう。ここに来ると
いっぱい買っちゃうのよね」
そうおっしゃいながら、
次々とショウガの砂糖漬けの袋を手にとりはじめました。
店員さんは私たちを見てなにやらほほえんでいます。
「付き合ってくれてありがとうね」
おばあちゃんはニコッとし、
しばらく買い物をしたあと店をあとにしました。
こういう会話って心があたたかくなるなぁ…
そんなほっこりした気持ちを抱きつつ、
私もここで すこしの買い物をしました。
(醤油味のおせんべいを買ったのですが、
歯ざわりがよく味もしっかりとしているおせんべいでした。)
そしてあたたかな気持ちを散歩のおともにし、
ふたたび王子散策をはじめます…
そこから先には、王子ならではの個性と楽しみが待っていました！
さてその個性とは、いったい何でしょうか？ 後編につづく…