DiceDroppedTheOcean Taisukeのblog -17ページ目

DiceDroppedTheOcean Taisukeのblog

DiceDroppedTheOceanのGuitarist。

SE、同期やシーケンスを制作するマニピュレーター的なお仕事もしています。

先日Lougenelというバンドさんのラストワンマンに行って参りました。



彼らの楽曲のシーケンス、SEやドラムの打ち込み等様々なサポートを約1年半させて頂いておりました。



まだまだ若いのに安定した個々の演奏力、楽曲のクオリティ、独特なバンドの世界観等、個人的にとても気に入っていたバンドさんだっただけにこの解散の知らせを聞いた時はショックでした。。


昨年秋頃から長期に渡りフルアルバムの制作をしていて、ようやく僕の作業が一段落した頃にその報告を受けました。


残念ながらこのフルアルバムが彼らとの最後のお仕事になってしまいましたが本当に彼らの魅力が120%詰められた作品だと思います。


重厚なギターの音の壁、地の底で蠢くようなベース、時に優しく、時に激しくというヴィジュアル系独特の「静と動」を見事に使い分けるボーカル。ラーメンに例えるなら超コッテリの太麺!って感じの彼らの濃厚な楽曲の隙間を縫ってシーケンスを埋めるというのは中々簡単な事ではなく、試行錯誤した事もありました(笑)


初めて仕事を頂いたのは「Twilight Syndrome」という曲でした。


先にレコーディングを終えた音を聞かせてもらった時は「え?もうこれ完成じゃね?シーケンス必要?」と思いましたがどうせならこの曲の持つ美しさ、力強さをもっと引き出そうという思いでピアノやストリンヅスを中心に構成していきました。しかもかなり納期もギリギリだったので制作時間があまり取れず急いで作ったのにも関わらずメンバーさんの反応はとても良かったので多分自分の中では一番思い入れのある曲です。


ラストライブでの演奏を聞きながら当時の事を思い出しました。




個人的に思うんですけどロックバンドにシーケンスって基本的に必要ないと思うんですよね。


最近はEDMが流行っているせいなのかロックサウンドとエレクトロの融合みたいなのが主流になってきてますけどそういうサウンドをコンセプトにしているバンドと、ただ流行ってるからピコピコさせとこうかっていうバンドとでは千差万別なんですよね。


曲が本当にシンセを求めている曲っていうのはやっぱりそれぞれの音の役割とか立ち位置がしっかりと定まっていて曲の中の一つ一つの音の存在価値っていうのがしっかり感じられます。ここにシンセが必要なんだ。この音色じゃないと駄目だ。っていう説得力を感じます。


逆にただ闇雲にシンセやらループを混ぜている曲って結局ただ入れたいからっていうだけなのでそれぞれの音がぶつかりあってしまってこの曲は何を主張したいの?っていう薄っぺらい曲になってしまうんですよ。


やっぱりギタリストやベーシストなら自分の中のカッコいいサウンドを追求して試行錯誤しまくってそれをガンガンアピールしたいじゃないですか?


頑張って考えたリフやギターソロを聴いてもらいたいじゃないですか?


なのにそれを打つ消しちゃうぐらいのシンセを入れてしまったら何も伝わらないと思うんですよ。


少し話は逸れましたが僕が仕事をする上ではそういった結果にならないようしっかりと楽器の音が生きるように、そして同期の音もしっかり存在感を出すっていうのを根本に置いてます。


だからこの曲のシーケンスをお願いします!って言われても僕が「この曲はこのままが一番かっこいい!」って判断したら素直にそう言っていました。


やっぱりロックバンドのサウンドはドラムがあってベースがあってギターがあってボーカルがっていうのが一番の醍醐味だと思いますからね。


10個の音よりも8個の音、8個の音よりも6個の音、6つの音よりも4つの音の方がすっきりしていて各パートの動きが鮮明に見えて尚かつ曲も聴きやすいんです。


オーケストラなんかは何10個もの音が重なりあって一つのアンサンブルになりますがロックバンドはドラムとベースとギターっていう限られた数の音でいかに多彩なアンサンブルを生み出せるかが勝負だと思うんですよね。


そういう考えはもう時代遅れなのかな?とも思いますが彼らはまさに個々の楽器の持つ醍醐味を最大限に生かすバンドでした。


そんな彼らの今後には期待していただけに今回の解散というのは本当にショックでした。。


ですが彼らが悩みに悩み抜いて決断した事だと思いますし、今後の個々のメンバーの活動も応援しています。


結成当初から貫いてきた彼らの持つ唯一無二の激しくダークな世界観は最後の最後までぶれず確実に見た人全てに伝わっていたと思います。


これまた年寄りの戯言みたいな言い方だけど最近はそういう確固たる芯の通ったバンドやアーティストが少なくなってきたなって思います。


あの人たちがこうやって人気を得てるから俺達もああしよう。


そういう考えをよく聞きます。


勿論そういう研究も大事かもしれないけど本当に大事なのはその逆じゃないかなと。


あいつらがああなら俺達はこうだ。と。


成功を手にした人達っていうのは結局そういう風に誰もしなかった事をやり遂げた人達だと思うんです。


ワンマンライブ、所々トラブルがあったりで悔いが残るような事もあったかもしれないけど彼らがぶれずに貫いてきた世界観に共感された多くの人達が集まり、バンドとお客さんが本当に一つになっているって思えるとても熱いライブでした。


出来ればもっとこのバンドさんのこの先の未来を見てみたかったです、、、。


メンバーさんの個々のこれからの活躍に期待しています。



そしてラストタイトルとなったフルアルバムを手にした人には永く永く聞いて貰える作品になればと思います。



本当にお疲れ様でした!!

photo:01