
ブルーカバーアクターズ
『アイスクリームマン』
(下落合・TACCS1179)
ラスト二日
9月29日(土)マチネと
30日(日)マチソワ
観てまいりました

脚本は
俳優であり劇作家でもある
岩松了さん
20年前の作品で
何度も再演されています
20年前と言えば
私が小劇場演劇に
どっぷり浸っていた頃
なぜ当時
観ていなかったのか…
今更ですが悔やまれます

岩松さんは
日本のチェーホフと
称されているようで
チェーホフと言えば
代表的な作品は『桜の園』
ご存知の方も
いらっしゃると思いますが
劇中で何かが起こっても
芝居として何も起こらない
全体の起承転結は曖昧で
登場人物それぞれに
小さな起承転結があり
それらが微妙に
絡まり合っていくような
演出家と役者の力量を
如実に問われる作品です
『アイスクリームマン』も
実際そんな作品でした
山奥にある
自動車運転免許合宿所で
短い合宿期間に起こる
人間関係
どの人物も身近にいそうで
しかし誇張されている分
「いるいる
」と「いるか
こんな奴」の両方の感覚に陥ります
小劇場芝居が好きな
私としては
とても好きなタイプの
舞台なんです
が…
先に書いたように
演出家と役者の力量を
問われる作品
はっきり言って
素人眼にも
明らかに解るほど
半数以上の役者が
力不足でした

上手い役者が演じれば
初心者でも
どっぷり取り込める
でも役者が表現できないと
芝居慣れした人間でも
観るのが辛くなる作品
大変残念ながら
今回は後者でした
しかし
少数の優れた役者が
作品全体を
引き上げてくれました
最年長の
あづみれいかさん
不倫から逃げてきた
高校の国語教師ですが
全てに置いて少しずつ
感覚が常人とずれていて
年齢的な差も加わって
完全に若者集団から
浮き上がったオバサンを
怪演してくれました
台詞のない場面での
表情や間が絶妙でした

仲間4人で事業計画を立て
一緒に免許を取りに来た
吉田を演じた上田悠介くん
キャスト最年少ながら
抜群の表現力で
激しい心の揺れを
魅せてくれました
住み込みの受付係の早苗の
姉を演じた藤村知可さん
役名は「早苗の姉」ですが
劇中の台詞で
「りこ」という名が
判明します
女優だけでなく
声だけで演ずる声優として
活躍しているだけあって
声の通りも表現力も
女優陣では
群を抜いていました
そして
お目当ての富田翔くん

翔くん演ずる水野は
先に登場の吉田の仲間で
見た目イケメンで
もてまくりですが
女にだらし無い
合宿所だけでも
三人の女性との四角関係
さらに東京では
どうやら同棲中…
カッコイイけど
最低な奴(笑)
定年のない役者の世界で
30歳なんて本来は
若造のはずなのに
カーテンコールでは
他の役者さん達から
大御所扱い(笑)
しかし
それが納得できるだけの
抜群に繊細な演技力と
貫禄を魅せてくれました

他に
割と良いかもって
思えたのは
お節介で人の良い花輪役
緒武くん
絵かきの卵の武役
田村公典くん
ダブルキャストで
人見知りな林田を演じた
大塚加奈子さん
などなど
良くなかった役者さんは
私の感じたところ
×が二人ばかりと
△が四人ばかりいましたが
敢えて書かずにおきます
あとは可もなく不可もなく
作品が
面白くできる素材だけに
本当に残念な公演でしたが
翔くんの魅力は
余すところなく観られたし
由とします
翔くんの
噂のシーンについては
改めて…


最後に
数えきれないほど
演劇を観てきましたが
スタッフが
これ程ヘッポコな
カンパニーは初めてです

要勉強

