多くのデザイナーにとって、もう当たり前な存在となったTシャツは、もっと高級なものへと進化していった。ついに新たな世界に足を踏みいれたのだ。イージーなTシャツは、もっとも格式高いメゾンをも動かした。エルメスはメンズウェアとして、薄い色の鹿の皮でできたものを、チェルッティはシルバーミンクのものを発表した。とても大衆的な服を、自分たちのカラーに染めていった。デザイナーブランドの魅力と威信に包まれ、Tシャツは世界中で知られるアイテムとなった。まるでブランドの大使のようだ。ユーザーは1000フランもする流行のTシャツをちゅうちょせずに求めるが、それは高級なプレタポルテの中では高くはないし、手を出しやすいものでもある。
生活の知恵が歴史をつくり、伝えてきたのです。それを知りつくし、肯定しつつも、その枠のなかでなんとか自分の個性を出したいと、さまざまな工夫が生まれてきました。その1例が、見えない部分でのおしゃれでした。木綿の着物に絹の裏をつけたり、羽織の裏に凝ったり、それぞれ思い思いの心意気で着るという着かたがありました。つまり、決まり事がきちんとあったからこそ、かえって個性や工夫が光ったのです。
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