GoogleがNexsus oneの販売を打ち切るようです。

http://www.cnn.co.jp/business/AIC201007200005.html


日本でもグーグル携帯として知られていた(知名度は低かったかも)台湾HTC社製造のネクサスワンですが、この度販売不振により打ち切るようです。販売開始から半年後という、迅速な意思決定です。

記事によると、通信プランの制限もなく、特定の電話会社を指定されている訳でもないため消費者からは好評だったようですが、販売は伸びなかったようです。


この迅速な意思決定の背景を考えてみましょう。


グーグルがネクサスワンに対して行っていることと言えば、おそらくOSの提供と他若干の口出しだけだと想像できます。設計等もHTCがやっているでしょうし、部材の調達も製造も当然HTCです。

そこから推測するに、初期投資はおそらく限りなく小さいでしょうし、仮に赤字だとしても黒字だとしてもその額はたいして大きくないように思います。


ではこのネクサスワンは、グーグルにとってどのようなものだったのでしょうか。
容易に想像できるのは、Androidを広める為のものとの位置付けです。

調べてみました。

09年1QのAndroidのマーケットシェアは1.6%でした。
それが、10年1Qには9.6%になっています。

http://www.rbbtoday.com/article/img/2010/05/20/67793/103673.html


つまり、ネクサスワンの目的は達成されたので、ある意味お役御免とも言えるということです。

デジタル化と中国、台湾の台頭による著しい製造コストの低下、ハードウェアの付加価値の低下は、このようなマーケティング活動を可能にするのです。


「ものづくり」の再定義が必要ということがここ数年ずっと言われていますが、考えさせられますね。
この辺も議論したいところです。
掲題のタイトルで、米国の著名な経済紙The Economistに、『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの「マネジメント」を読んだら』(所謂もしドラ、ですね)に関する記事が載っていました。驚きですね。

http://www.economist.com/node/16481583

本書は、最近流行の小説仕立てのビジネス書(アニメ表紙)です。NHKのクローズアップ現代等でも取り上げられ、一つのムーブメントを起こしているようです。


記事では、本書の概要に始まり、男性にも女性にも受け入れられているという本書の広がり(漫画の表紙で注意を惹くという点では男性がターゲットのように思えますが、購買層は男女で半分ずつとのことです)を説明、また日本に大きな関心と尊敬を持っていたドラッカーの思想にも触れています。


因みに、本書の元であるドラッカーの「マネジメント」は、1973年に発行された本ですが、発売後26年間で10万部販売していたようです(日本でかな?)。ですが、本書発行後の6ヶ月で何とオリジナルの方も30万部販売されたとのこと。重ねて驚きですね。


さて、ここで何を考えましょうか。

この現象は、典型的な事象を示唆しています。つまり、本質的なものは時を経ても色あせず、しっかりと伝えることが出来れば多くの人は受け入れ易い。
しかし、皆さんも論文などを読んで何度も経験がお有りでしょうが、原書は難解であることがしばしばです。それを、読み易く噛み砕いて、マーケティングを少しだけ工夫することで、こうも莫大なヒットとなるのです。


自分も、日々の業務に没頭して(習慣化して)いると、ふとしたことに気付かなくなります。

おそらく仕事というものは、その業務の本質的な部分は何かということを考えて、出来る限りその部分を追求することであると思います。また、難解に見えることでも、本質的なところは限られていて、それを自分なりに抽出して解釈できれば、「良い仕事」が出来る一歩になるのではないでしょうか。

特に、私は管理業務を行なっていますので、付加価値の付与しにくい所謂“作業”が多くなりがちな仕事です。その部分を効率化し、本質的なことを追求するように日々心がけて仕事をしています。


が、やはり目の前の作業に没頭してしまい忘れることがありますので、この記事を見つけた機会に再確認出来ました。
今日から、毎日何かのnewsに対してコメントしていきます。


日経新聞Web版より。

欧州通信機器大手のノキア・シーメンス・ネットワークスは、米モトローラから通信規格「CDMA」等の無線インフラ事業を12億ドルで買収すると発表。大半の資産を年内に現金で買収、従業員7,500人も引き継ぐ。

ノキア・シーメンスは通信規格GSMが主力で、CDMAは手薄だったため今回の買収により強化、モトローラは携帯事業再編の一環として次世代無線機器事業に注力する。

http://www.nikkei.com/news/headline/article/g=96958A9C9381959FE3EBE2E39D8DE3EBE2E5E0E2E3E2E2E2E2E2E2E2


まず、前提となる知識を簡単に整理しておきます。
CDMAは、所謂3Gと言われている携帯通信技術のことで、ドコモのFOMA,ソフトバンク3G,イーモバイル等で使われています。因みにGSMは2G(日本で言えば、ドコモのMOVAですね)のことです。


3Gは、今話題のiPadにも搭載されているように、携帯無線通信の主流となっており、世界的にも広がっているよです。今回の買収は記事通りの意味でしょうが、これを産業の成長曲線とPPMに沿って考えてみます。

3Gは、現在も成長し続けており、ある予測によると06年から12年までの間に、CDMA搭載端末の台数はCAGRで20%と言われていたようです。
つまり、成長曲線で言えば成長フェーズにあり、PPMで言えばスター、後には金の成る木へ変わるであろう事業と考えられます。

では、ノキア・シーメンスは何故そんな美味しい事業を売却したのでしょうか?
視点として、

・次世代通信
・キャッシュフロー(&アッセットライト)
・市場価値

が考えられます。

既に報道されているように、ドコモは今年の秋からLTEサービスを開始するとしています。LTEとは次世代通信規格の名称で、所謂4Gと言われているものです(因みにWiMAXは3.9Gと言われているようです)。世界的には2012年ごろの開始と予想されているようですが、少なくとも近いうちに次世代技術がお目見えすることでしょう。

そして、当然モトローラもこれに関係しています。次世代の規格を開発し、そこで利益を上げようとする考え方が出来ると思います。そのための投資が現在だということ、また、投資資本はどうやらそこまで潤沢ではないということ、そのような理由から、現時点で3G事業を売却、キャッシュフローを確保したと考えられます。

最後に市場価値ですが、前述したように3Gは伸びています。2年後、4Gが広まりはじめる段階で売却するよりも、市場価値は高いものになっているでしょう。そして、言わずもがな現在のドルの方が将来のドルより価値があります。

このように、両社の狙いが一致して契約締結に至ったのではないでしょうか。



んー、長くなった・・
今日は休みだったから良かったけど、平日はもう少しシンプルに書こう。