年の瀬も押し迫って奇妙な病気にかかった
たった一日だけの事なのだが
その日は今年最後の手形の取り立てに銀行へと3時までに手続きをしなければならなかった
早朝、いつも通りにオシッコがしたくなって起きると倦怠感と体の節々が痛むことに気づいた
そのあと午前中に一度起き
そして昼に再度
そして午後2時近く目が覚めた
このままでは手形が無効になってしまう
従業員の給料も払えなくなり
やがて会社は路頭に迷って倒産
そんな事を考えて、ようやく起き上がり
やはり激しい倦怠感に襲われる
年老いた体に鞭を打ちつけるように銀行まで行き
なんとか手続きを済ませた
まさに休止に一生ってやつだろう
帰ると倒れ込むようにまたしてもベッドイン
よくもこんなに飲まず食わずで眠れるものだと思うくらいに眠った
正確には水だけ飲んだ
それとエナジーゼリーも補給した
しかしとてつもなくつらい倦怠感だった
普段から何もしたくないタイプではあるのだが
動く気力すらも奪う恐ろしい病
体の節々や背中が妙に痛いのだが熱は無い
ただただ面倒でいくらでも眠れる
このまま永遠に眠ってしまうのかもしれないと思ってしまうほど
その眠るという行為が快楽という感覚に似ていた
謎の病から一夜明け焼き芋をストーブに乗せて作ってみた
とても美味しかった