放射性物質とは?

化学反応に関わる物質の最小単位は原子と呼ばれ、原子はさらに原子核と電子で構成されています。 比較的よく耳にする放射性物質であるウラン、コバルト、ラジウム、ラドンなどを構成している原子核は非常に反応しやすい(不安定な)状態なので原子の軌道電子捕獲や核異性体転移によりエネルギーを放出して、より安定な状態になろうとします。 このときに放出されたエネルギーを放射線と呼び、放射線を出す物質のことを放射性物質といいます。

放射性物質の人体への影響?



体内に摂取された放射性物質からでる放射線は細胞の重要な分子構造に直接作用し、細胞の中のDNAを破壊し、ガン化させる直接被ばくと、水や食物などの有機化合物の分子をラジカル活性化させてしまい、活性酸素を発生させ、生体細胞に直接作用してガンを発生させ、細胞内の遺伝子や染色体に影響を与える内部被ばくがあります。
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(ガンマ)線の場合500mSv(ミリシーベルト)でリンパ球の急激な減少、1000mSvで吐き気・全身倦怠、3000mSv以上では死亡率50%、7000mSv以上では100%死亡に至ります。
放射線の影響は生殖線、乳腺、骨髄、肺、脾臓、リンパ等の体液が濃縮された部位ほど高くなり、晩発影響として白内障や白血病、他の各臓器ガン等を引き起こします。一度細胞に取り込まれた放射性物質は、体外に排出されず体内から絶えず放射線を発し人体内の細胞を破壊していきます。



放射線および放射性物質の単位


単位 Sv(シーベルト)
1人体など生体への影響を表す放射線の強さの単位 実効・等価放射線量

換算値

1,000mSv(ミリシーベルト)
1,000,000μSv(マイクロシーベルト)
100rem(レム)
100R(レントゲン)


単位 Bq(ベクレル)
毎秒1個の放射線粒子を放射する能力を表す単位

換算値

27 pCi(ピコキューリ)