夏の甲子園終了!第11日(第4試合)~16日結果 第94回全国高校野球選手権大会 | 坂本龍馬(野球、ラグビー、映画、筋肉)ブログ

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 夏の祭典、高校野球は8月23日(木)、大阪桐蔭高校の春夏連覇で幕を閉じました。色々ありましたが、今大会の記憶に残ったのは、以下の6点です。

①大阪桐蔭・藤浪投手の完璧な投球
 あまりの凄さに言葉もありません・・・。
②桐光学園・松井投手の熱投
 なんと来年もいます。
③東海大甲府の守備
 特に二遊間は芸術の域でしたね。
④光星学院の3銃士(天久、田村、北條)
 3人の打撃は異次元かつ異常でした。
⑤浦和学院、明確なベンチワークのミス
 現場と関係がない部外者が言うべきではありませんが、やはり後味悪いです。
⑥沖縄野球(浦添商)の身体能力の強さと躍動感
 浦商だけでなく他の強いチームもそうなのでしょう。沖縄野球にますます興味を惹かれます。


8/19(日))-第11日-

15:30 第4試合
[3回戦] 宇部鴻城(山口) 2 ― 3 東海大甲府(山梨)

 強打の宇部鴻城に対して、東海大甲府は序盤押され気味ながらも、2番手本多の好投、絶妙な継投のタイミングで、絵に描いた様な逆転勝ち。東海大甲府の勝因は、絶妙な継投はあったものの、やはり投手を支える守備の堅さだったと思います。またこの前の試合で浦和学院の継投の失敗をみて神原にすぐに代えた判断も良かったと思います。


8/20(月)-第12日-

9:00 第1試合[準々決勝] 光星学院(青森) 3 ― 0 桐光学園(神奈川)

 今治西戦で評判以上の快投をみせた桐光学園・松井投手に脅威を感じた強打の常総学院、浦添商は、各々工夫して松井に挑みましたが敗退。一方大阪桐蔭と並んで光星大会随一の強打・光星学院は、正攻法で臨んでいたように見えましたが、この試合でも6回まで1安打と松井の快投は続きました。相手が松井とはいえ、正直、大会屈指の打者3人を含めてた光星打者のバットがクルクル回る姿を予想できませんでした。それでも8回死一三塁という唯一の好機に田村、北條の主軸が適時打。それまで全く打てそうもなかった2人が決めたところに光星学院の勝負強さが垣間見えました。
 それにしても松井投手、連投を含めた過密日程で疲労がある中での快投、素晴らしかったです。来年も投手としては文句無しに№1でしょうが、チームとしても松井イヤーになるかどうかは桐光他の選手次第でしょう。
 

11:30 第2試合[準々決勝] 大阪桐蔭(大阪) 8 ― 1 天理(奈良)

藤浪投手の完璧な投球と打線の破壊力により、大阪桐蔭が伝統校の天理を攻守に圧倒。昨秋打ち合いの末敗れた相手に完勝という形で雪辱を果たしました。天理は主戦の左腕中谷投手が3回戦浦和学院戦で投げたため、先発は右の本格派で140K台中盤まで投げる山本投手でしたが、右の本格派に強い大阪桐蔭には、本来は中谷で勝負したかったのだと思います。浦和学院も右本格派が得意ということから中谷をぶつけたので致し方なかったのでしょう。それでも山本投手は振りが鋭く打球が異常に速い桐蔭打者相手によく投げていましたが・・・。
 藤浪投手の145~150Kの直球、キレのある変化球(スライダー、カットボール、フォーク)をアウトローに決められ、天理打線は手も足も出せず。特に今夏天理の看板でもあるエンドラン等機動力でかき回し相手のミスを誘発する特有の攻撃は、ランナーが出ないので最後まで見せられず終いでした。
 こうしてみると中谷が万全な状態で投げていれば、野球は流れが大事なのでこのような結果にはならなかったでしょうし、それでも浦学戦で一戦必勝のため中谷を先発させた天理ベンチワークにも潔さを感じました。


8/21(火)-第13日-

9:00 第1試合[準々決勝] 作新学院(栃木) 4 ― 8 東海大甲府(山梨)

 両チーム共打線は振れていましたが、主戦が良い状態の東海大甲府とそうではない作新学院の差が出た試合だと思いました。作新学院は前の試合まで筒井、水沼が良く投げていましたが、昨年4強の原動力となった主戦の大谷は最後まで力を発揮できなかったようですね。あとは件の事件のことが微妙に影響したのでしょうか。
 東海大甲府は140K中盤以上の直球を投げる神原だけでなく、やはり守備が堅いです。浦和学院も上手いと思いましたが、天理戦のミス(初回バッテリーエラー、2回右翼の守備位置、5回バント守備、5回捕手暴投、その他何回か御覚えてませんが遊撃・竹村の珍しいジャッグル)の印象があるので、今大会一の守備は堅実さと難しい打球への対応両面で東海大甲府でしょう。


11:30 第2試合[準々決勝] 倉敷商(岡山) 1 ― 4 明徳義塾(高知)

 明徳義塾・福投手、倉敷商・西投手がよく投げ、互角の試合。8回一死二塁、9回一死一三塁の守備で投げる塁の判断を誤っていなければ、倉敷商にも勝つチャンスはあったと思います。
 今年の明徳には飛び抜けた選手はおらず戦力的には出場校でもおそらく平均位でしょう。それでも、こういう接戦をきっちり勝ち切る明徳の緻密さと試合運びの上手さは、明徳が明徳たる所以なのでしょう。


8/22(水)-第14日-

9:00 第1試合[準決勝] 明徳義塾(高知) 0 ― 4 大阪桐蔭(大阪)

 一戦毎に凄みを増す大阪桐蔭・藤浪投手に対して、明徳伝統の野球でいうところの“いやらしい攻撃”がどこまで通じるか興味深い試合でしたが、明徳は手も足も出ずでした。大阪桐蔭打線も明徳のサイドハンド福永投手の好投に苦しみ、互角の試合。こういう際どい試合で力を発揮する試合巧者・明徳なだけになかなか追加点を奪えなかった大阪桐蔭にとっては嫌なムードだったと思います。
 勝負の分かれ目は6回二死一二塁、今大会どちらかというと脇役だった安井の適時二塁打により2点で勝負あり。こういう勝負所での勝負強さは勝ち進むチームには必要ですね。また明徳、継投のタイミングについて、福永の球はまだ走っていたので仕方ないでしょう。天理戦での浦和学院継投の失敗とは違い、これは完全な結果論だと思います。


11:30 第2試合[準決勝] 東海大甲府(山梨) 3 ― 9 光星学院(青森)

 東海大甲府の主戦・神原が前日までの試合で力を使い切っていたため、先発は2番手の本多だったことを差し引いても、光星学院の打線は凄かったです。光星学院の監督ご自身「これ程のバッターが揃うことはない」と言っているように、1番天久、3番田村、4番北條の打力は異次元の領域だったと思います。技術、パワー、勝負強さ、そしてそれらを、遊学館の3人の投手、神村学園の柿沢、桐光学園の松井という好投手相手に発揮し、好機では常に田村と北條のところにまわり、2人が期待に応えて必ず結果を出す、更に同じ試合、同じ回に2人が連動するという点が光星学院の野球です。また光星学院には、同じ力を持った金沢、城間という全国でも有数の2枚看板がいて、更に2人を支える堅守がありました。打撃のチームにありがちな野球の粗さが全くないところも、光星学院の強さと負けない野球を支えていたのだと思います。


8/23(木)-第15日-
10:30 決勝 大阪桐蔭(大阪) 3 ― 0 光星学院(青森)

 最後は大阪桐蔭・藤浪投手のワンマンショー。光星学院、今大会数々の好投手を打ち砕いてき異次元の打力をみせていた3人(天久、田村、北條)でも全く為す術がなさそうな感じでした。それも酷暑の中、全国の強打者相手に4日間で3試合(27イニング、378球)を投げ切ったスタミナも凄かったです。アウトローへ145~150Kを計測する直球、変化球(スライダー、カットボール)、左打者に対しては時折内角を攻めての投球は圧巻でした。
 光星学院の金沢投手も強打の大阪桐蔭打線相手に3失点とよく投げましたが、5回立て続けのバント処理失敗が致命的でした。暑さもあり集中力が欠けていたのだと思いますが、 堅守の光星学院だっただけに勿体無かったですね。こういう際どい試合はミスが命取りになります。
 光星学院は完成度の高いかなり力のあるチームで、それに対して大阪桐蔭が力勝ちしたというよりは、藤浪投手が別格という感じでしたね。果たして彼は、ダルビッシュや松坂になれるのでしょうか・・・いや松坂やダルビッシュ以上の投手になることを期待したいと思います。


以上