赤い看板料理茶屋の赤い看板が目につく。一軒一軒の家にわたる橋がついている。空を見上げるとうっすらと月が見えた。名月や三木屋の屋根に松の影なんだか江戸風の句ができた。町なかに芭蕉の古い句碑があり、雲おりおり人を休める月見哉とある。しかし、芭蕉が城崎温泉に訪れたという記録はない。去来や宗祇が来ているから、芭蕉が来てもおかしくない。まあ、来てもいない芭蕉の句碑を建て、それがなんとなく収まってしまうというのが、この温泉街の力と考えたほうがいいのかもしれない。