社会人4年目、27歳。
周囲からは「一番楽しい時期だね」と言われるが、私にとってはそうではない。
現在、ストレスによる円形脱毛症が深刻な状態だ。
500円玉ほどの大きさの脱毛が1カ所、1円玉ほどの脱毛が5カ所もある。治療のために薬を使っているが、その副作用か、体重も大きく増えた。外見が大きく変わってしまい、自分の姿を見るのが本当につらい。1年前の自分と比べると、見た目も自信もすっかり失ってしまった。
配属と1年目の仕事
私は百貨店に勤務している。1年目は食品売り場に配属された。若手社員が少ない部署だったこともあり、他の同期がまだ経験していないような仕事――商品の発注、ギフト商品の在庫管理、取引先との交渉など――を早い段階から任された。
自分で言うのも恐縮だが、仕事への取り組み姿勢や成果において、同期の中では進んでいた方だと思う。人事以外の評価は、おおむね良いものだったと感じている。ただ、人事には、研修の振り返り書類を期限までに出せなかったことなど、小さなミスでマイナスに見られていたかもしれない。当時は、ただ必死に日々を乗り越えるだけで精一杯だった。
2年目:後輩の指導と資格取得
2年目には後輩が配属された。少し生意気ではあったが、どこか憎めない、可愛げのある後輩だった。仕事は1年目と比べてかなり楽になったが、その分、催事の計画や準備など、新しい責任も増えた。
その頃、会社の方針で「販売士検定」の取得を求められた。私は今後を見据え、2級の受験を決意。勤務後の時間を使って地道に勉強を続け、なんとか合格できた。同期の中で合格したのは15人中わずか3人。努力が実を結んだ瞬間だった。
順調だった日々と、訪れた転機
売り場の仕事には、うまくいかないことももちろんあった。だがそれも含めて多くの経験を積み、「来年は自分主体で企画ができるのでは」と、期待と希望を抱いていた。
しかし、そんな矢先に、私にとって大きな転機が訪れた。悪い意味での転機だった。