昨日も祖母の施設へ、一人でバスで行きました。
部屋に入ると、紅茶にとろみをつけてもらったものを
少しづつ少しづつ飲ませてもらっていて
「私にもできますか?」
交換しました。
そのワーカーさんは、多分祖母の為に残業してくださっていて、
少ししたら、帰っていきました。
夕飯が配られて
祖母は自分で蓋を取って、その先は動こうとせず
スプーンで食べさせてあげました。
常に下を向いちゃっていて、頭が重いのかい?
おいおい、起きてるか~~い
次の一口を入れても、まだごっくんしてなくて
「ごっくんごっくん」
45分かけて、9割ほど食べてくれて
「結構、食べたほうですよね?」
「ご家族がゆっくりやってくれると、食べられるんですよ。
私の祖父も介護が必要で、でも私は見に行かないから、
お孫さんなのに、まめに来られていて、偉いですよね。」
褒めて貰えるとは
「食べちゃっていいですか?」
捨てちゃうなんて、もったいない
祖母が残した分、綺麗に私が食べました。
「ここのご飯おいしいね
」
私は、お向かいに座ってるおばあさんに、話かけます
その方は、よ~くしゃべるし、しっかり歩くし、
いつもいつも、その方にとって私は初対面で、
毎回いろいろ私の事を褒めてくれるの
そして、祖母の年を、短時間に6回くらい聞くんだよ
「私はね、ここに来て3日目なんだけどね、
家の者はね、涙が出るから、来ないんだよ。
早く家に帰りたい。
うっかり、お金を忘れてきちゃってね、
おせんべいとか飴を買いたい。」
「あのね、ここがお家なの。もう2年もここにいるんだよ。」
と、ワーカーさんが言うんだけど・・・
前は、犬のぬいぐるみを持っていたのに、今日はクマちゃんを大事に持っていました。
お部屋には、10人のおばあさんがいて
ワーカーさんが、一人でお世話をしています。
今、祖母が一番手がかかるようになっちゃって
ワーカーさんがつきっきりで食べさせることは、無理な話で・・・・・
夕飯の後、スポンジの歯みがき、
トイレに入れて貰って
ベッドに寝かせてもらって
祖母は、ワーカーさんに向けて
「ありがとうございます。」
「おお、今日初めて声を聞いた
」
「お世話様でした。」
一月前とは、全然違う、力のない、かすれた声・・・・
そして、一生懸命な笑顔を見せてくれました。
きっと、笑顔を見せることすら、疲れるんだろうに。
急に、どうして・・・
丁度私がここに引っ越してきたころ、
祖母は実家から施設に入りました。
父が2つ目の癌になり、通院で治療をしだして、
母は、太極拳の先生をあっちこっちでやっていて、
母は、限界でした。
あれから、1年半。
たった、1年半。
祖母は、どんどん衰え・・・
もし、今、まだ実家にいたら、どうだったんだろう
そんな事を考えちゃ、いけないんだろうけど
きっと、だから母はしょっちゅう祖母の施設に行っているんだろうと・・・思う。
昨日だって、私が行くってメールしたら、
「私も、ヨーグルトを届けないと・・・」
「あたしが行くから、今日はいいよ。」
帰りも、バスがあるか心配して、
「車で迎えに行くよ。」
「大丈夫、丁度18:48のバスがあるから。
むしろ、この時間のが1時間に3本あるよ。」
施設までは、実家からは車で10分ほど
私は、最寄の駅のバス亭から、20分ほど乗ります。
もうすっかり外は真っ暗で、
コオロギが、めちゃくちゃ煩く、鳴いていた。
介護は、無理をしちゃいけないんだ。
自分までが、壊れてしまう。
出来る人が、出来る事をやる、それでいい。