人体モデリング ~口の中を作る~ | CINEMA4D(Prime)レポート

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3DCGまったく初心者の私が『CINEMA4D Prime R13』と言うソフトと出会い、
脳から煙が出るほど膨大な情報と日々格闘しながら、
その多彩な機能を少しずつ覚えていくという”実験レポートブログ”です。

果たしてどこまで進歩出来るのか・・・。

プロフィール用のキャラクターを作った事で、下がっていたモチベーションが一気にギューンとアップしました。

この勢いをバネにして最後の人体パーツを作っていきたいと思います。

では早速モデリングスタート! クラッカー<スパーン



今回作るのは口の中です。

口の中のモデリングは、今までやってきたパーツの作り方とちょっと違うような気がします。

今までは人体の外側を作る作業でしたが、口の中は人体の中・・・つまりオブジェクトの中のエレメントを動かして形を作っていく作業になります。

だから今までやってきたような感覚でモデリングするのとは、ちょっと違うような気がします。


口の中のオブジェクトの形はこんな形に↓なります。



唇から咽にかけて袋状になったオブジェクトがあって、そこから舌が出ています。

人体の構造を考えるとありえない形なんですが、口を開けた時に見える範囲は限られているので食道まで作る必要はないと思います。

この形をイメージしながら作っていきたいと思います。


作り方の順番としては、最初に口の中を作り、それから舌を作っていきます。

でも初めて口の中のモデリングをする人は、最初にどう作り始めていったらいいのかちょっと戸惑ってしまうと思います。

私も初めて作った時に「頭の中にあるものをどうやって作ればいいんだ~叫びあせる。」と、だいぶ戸惑いました。


最初に私が混乱気味の頭で無理やり考えた方法が、ビューを見ながら頭の中に入って作る方法でした。

(内側から見た顔のオブジェクトです↓)



ちょっと変な状況ですが、私はこの作り方が正解なんだろうなと思っていました。

ところがいざ作ってみると色々な問題点が出てきました。

(そりゃそうだよな~・・・汗)。


例えば頭の中に入って、舌のオブジェクトを違う角度から見てモデリングしたいと思った時に、回転ツールを使ってビューを回転させると、場所によってはビューがオブジェクトの外側に出てしまいます。

これだといちいちビューを舌のオブジェクトが見える位置に戻さないといけないので、ちょっと面倒な作業になります。

それでも私は「きっとみんなこうやって大変な思いをしながら作っているんだ・・・。」と勝手な思い込みをしながら作っていました。

しかし何度も作っているうちにあまりにも作りづらいので、段々「みんなこんなややこしい方法でモデリングしている訳がない(=▽=;」と思うようになり、違う作り方を探し始めました。

 

それからしばらく色々参考になる資料を読んで、それに自分の考えをプラスして、最終的に口の中のオブジェクトを体の外に出してモデリングするという方法でモデリングするようになっていました。


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では今回その方法で口の中を作ってみたいと思います。


まず唇の内側にあるエッジをぐるっと選択します。



押し出しツールで少しだけ押し出したら



移動ツールで口の中に移動します。



移動する時はビューを4分割にして、横向き(右か左)のビューで位置を確認しながら動かしていきます。

押し出す位置は咽の奥くらいです。



位置が決まったら押し出したポリゴンを全て選択します。




コンテクストメニューから”ポリゴンを分離”を選択して、分離したポリゴンを移動ツールで口の外に出します。

(※分離が終わったら口の中に残っている元ポリゴンは消去してもいいですが、私はいつも失敗した時の保険のために残しておいて後で消去しています。)




口の中のイメージがわきやすいように、マテリアルカラーでオブジェクトに赤い色をつけておきます。



口の中のオブジェクトを選択してみると、オブジェクト軸がかなりずれています。

このままだと移動や回転ツールなどを使った時に不便なので、オブジェクト軸の位置を直しておきます。



まずビューを4分割してオブジェクト軸の位置を確認します。



ウィンドウの左にあるアイコンパレットメニューの中から”軸の編集を使用   ”を選択します。

これを選択するとオブジェクトの位置はそのままで、オブジェクト軸だけを動かす事が出来ます。


ビューを見ながらオブジェクト軸がオブジェクトの中心にくるように動かします。

位置が決まったらの選択を解除します。




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モデリングの準備が出来たので、オブジェクトの形を変えていきます。


咽側にあるエッジを写真の様にループツールで全て選択します。

スケールツールの青い軸(Z軸)を選択して上に引っ張りエレメントを広げます。



ポイントモードを選択して、ガタガタになっている形を整えていきます。

形は楕円形になるようにイメージしながら、ポイントを1つ1つ動かしていきます。



コンテクストメニューから”ポリゴンの穴を閉じる”を選択してポリゴンの穴を埋めます。



そしてナイフツールの”線”を選択して、埋めたポリゴンをカットしていきます。


この時、両サイドのポイント同士は対称になっているのでカットしてエッジを繋げる事は出来ますが、上下のポイントを見るとポイント数がバラバラになっていて対称になっていない所もあります。



この場合、私はまず対称になっているポイントを先に繋げてから、あまったポイント(写真赤丸↓)からぐるっと唇の方までカットしてポイントを増やします。



しかし分離した人体の方のオブジェクトには、増やし多分のポイント(写真赤丸のポイント)はありません。



だから後で口の中のオブジェクトと体のオブジェクトを合体させた時に、このポイントと対となるポイントを体側のオブジェクトに追加しないといけません。

それは歯を作った後にやりたいと思います。


次に横のポイントの列を少しだけ下げます。



そしてオブジェクトを上から見てカットツールのループで数箇所カットします。



スケールツールを選択してカットしたエッジを縦方向に広げて、ふっくらした

形にします。



後ろの方をもう少しふっくらさせたいので、赤丸ポイントを横に対称的にカットして繋げます。

これで後ろ側のポリゴンが増えました。




ここでこのカットしたエッジのポイントを動かしてふっくらした形にしていくわけですが、1つ1つのポイントを動かして綺麗な形を作るのは結構時間がかかります。

そこで手っ取り早くふっくらした形を作る方法をやってみたいと思います。


まずコンテクストメニューを開き、そこにある”アイロン”ツールを選択します。



後はマウスを動かして、1つ1つのポリゴンが均等になってふっくらした形になるまでマウスを動かしていきます。





アイロンツールを使うと簡単にポリゴンの間隔が整うので便利です(=▽=)v☆



これで口腔内は出来ました。

次は舌を作っていきます。


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まず舌の形が見やすいように唇側のポイントを全て選択して、スケールツールで上下に広げておきます。




次にオブジェクトの後に回ってポリゴンを2列長方形に選択します。

この部分が舌になります。



ビューの表示を”線”にしておいて選択したポリゴンを押し出し、ツールで前の方に押し出します。



表示をグローシェーディングに戻しポリゴンの選択を解除します。

そしてポイントモードにしてから、舌の先と根元の形を舌の形のように作っていきます。



エッジの選択を解除して、今度は舌先のポリゴンを全て選択します。

そしてスケールツールで全体を縮めます。





さあ(=▽=;ここからがややこしい作業です。

口の中にある舌の形をどうやって綺麗に作ればいいのでしょうか?


私が今まで何度か人体モデリングをしているうちに思いついた方法が、舌の部分のオブジェクトを全て選択して、それを”別オブジェクトに分離”して、一旦口の中から出して形を作ってまた元の位置に戻し、口の中と舌のオブジェクトを一体化して繋ぐという方法です。(説明が長い汗



では、その方法でモデリングしてみたいと思います。


舌を全部選択して”別オブジェクトに分離”を選択したら、分離した舌を口の外に出します。

そして元の選択された舌のオブジェクトを消去します。

(※消去した後いらないポイントが残るので”最適化”でポイントを消しておきます。)



舌先のポイントを少しずつ動かしながら形を作っていきます。



ナイフツールのループで数箇所カットしていきます。




アイロンツールを選択してマウスを動かし、全体に丸みをもたせます。



舌の形を若干反らしたら・・・



舌の上の真ん中にあるポイントを一列に選択して、下に押して若干凹ませます。






これで舌の形が出来たので、舌を口の中に戻します。


オブジェクトマネージャにある舌と口の中のファイル名を選択して、マウスのカーソルをそのファイル名に重ねた状態で右クリックを押し、コンテクストメニューを表示させます。



その中にある”オブジェクトを一体化+消去”を選択すると、二つのオブジェクトが1つになります。

これで口の中のオブジェクトと舌を繋げる事が出来ます。






縫い合わせツールを選択してポイントを全て繋げていきます。



これで口の中と舌が出来ました合格

ふ~(=3=;

ちゃんと作れてよかった~クローバー


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・・・で、ブログを終わらせようと思ったんですが、この後私はとんでもない衝撃を受ける事になります。


実は・・・私がやった方法よりもっと簡単に舌を作る方法を見つけてしまったんです叫びあせる


このブログを〆ようとした時、ふと「そう言えば、CINEMA4Dのチュートリアルに口のモデリング方法が書いてあったような・・・。」と思ってヘルプを開いてみたんです。

そしたらそこに素晴らしい機能の事が書いてあるのを見つけてしまったんです。

それを使えば、わざわざ舌のオブジェクトを”ポリゴンを分離”して外に出さなくても作れることが分かりました。

それがこちらの3つの機能です↓



例えば、舌以外のポリゴンを全て選択して”選択エレメントを隠す”を選択します。



すると・・・・選択したポリゴンが隠れて舌だけが表示されるんです!



つまり分離なんかしなくても動かさなくてもモデリングが出来たと・・・・・・・


(/TДT)/<ふが~~~~っ!!

始めからその機能を知っていれば、こんな面倒な方法でモデリングしなかったのに~っ!



いや(=▽=;知らなかったわけじゃないんです。

モデリングをやり始めた最初の頃、CINEMA4Dに入っている人体モデリングのチュートリアルは一通り読んいたんですが、その後あまり口の中のモデリング練習をしてなかったので、その機能の事をすっかり忘れてたんですね~・・・・汗

この機能の事をちゃんと覚えていれば、今までやっていたモデリングのスピードもアップしていたと思います・・・ドクロ<orz

でもさすがにこれだけの衝撃を受けたので、この機能の事はもう忘れないでしょう。

いや~今後の為にも気がついてよかったなぁ~・・・。



という事で(^^;次回はこの便利な機能を使いながら、歯のモデリングをしたいと思います。