truth-of-japanのブログ

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意志を貫く日本人 日本を理解する外国人 海外に影響を与える日本の歴史的慣習や文化・風俗について発信します。

 

 

羽田空港で日航機と海上保安庁の航空機が衝突した事故で

炎上した日航機から乗客乗員379人全員が無事に脱出したことについて、

欧米各紙は「奇跡を目撃した」「客室乗務員たちは素晴らしい仕事をした」 などと

称賛の声を伝えました 欧米各紙が事故を伝える記事の見出しには「ミラクル」という言葉が並びました

英ガーディアン紙は

「まず第1に私たちは奇跡を目撃したと言わなければならないあの飛行機から乗客全員を降ろした方法はほとんど信じられないほどだ」

との元民間パイロットの談話を伝えました 

米ニューヨークタイムズ紙は、旅客機の安全教育の専門家の話として

「驚くべきだ」「CAたちの反応速度は目を見張るものがありました」「本当に奇跡だった」

また、ロイター通信は「CAたちは素晴らしい仕事をしたに違いない乗客全員が降りられたのは奇跡的だった」との航空分析会社の専門家の話を伝えました 国土交通省によると、事故の発生は2日午後5時47分ごろ炎上した機体から乗客乗員は脱出シューターを使って機外に脱出しました 

日航は2日夜の記者会見で、乗客乗員全員が機内から脱出し、安全な場所に避難を完了したのは18分後の6時5分だったと明らかにしました

英スカイニューズテレビは2日、「数百人が奇跡の脱出」と速報

複数の元パイロットの談話として「私たちは奇跡を目撃しました 乗員が乗客全員を脱出させたのは奇跡としか言いようがないもっとひどい状況もあり得た」 などと報じました

英BBC放送は、「乗員がどれだけ避難訓練に時間を割いてきたかを思い知らされた」

「信じられないほどの仕事をした」と解説する航空専門家の談話を紹介

冷静に避難を終えた乗員・乗客の行動を称賛しました 

日本航空の 

赤坂祐二社長は4日、羽田空港での事故後初めて報道陣の取材に応じ、乗客乗員全員が炎上した機体から脱出できたことについて 「訓練以上の結果が出せたのではないか」と前向きに評価しました

今回の日航機の乗客乗員計379人全員が脱出できた「奇跡」について専門家らが分析し、その理由に迫りました

米CBSニュースの輸送安全アナリストで元国家運輸安全委員会委員長のロバートサムウォルト氏は衝突で炎が上がった日航機について

「あのような状態の航空機から生還するためには複合的な要素が重なったと思う」と語りました

重要な要因の一つは、最新旅客機の衝突安全性だとサムウォルト氏は指摘します

新型機の内装は耐火性に優れているとし、側壁には以前の機体のようにすぐには燃えない素材が使われていると説明しました 同氏は今回の火災が従来のアルミニウム外板の代わりに

高い強度や弾性率軽量といったメリットを持ち合わせた

炭素繊維強化樹脂(カーボンファイバー・コンポジット)で作られた航空機の胴体の安全性を検証するための重要な事例になると解説しました

米安全コンサルタントのジョン・コックス氏はAP通信に対し、機体が一定時間、内部まで燃え広がらなかったことで、乗客を守った可能性があると推測しました

英紙テレグラフによると、A350が事故により全損したのは世界で今回が初めて

同型機はエアバス社が開発・製造する新世代の中〜大型ワイドボディ機で2015年世界に先駆けてカタール航空が運用を開始しました

ドイツの航空ジャーナリストで航空機事故を検証するポッドキャスト番組の共同司会者アンドレアススパイス氏は炭素繊維強化樹脂製の機体が燃えるのを見たのは初めてだとし、完全に燃え落ちるまでに時間がかかり、「かなり持ちこたえた」と評価しました 

機体の安全設計に加え、サムウォルト氏は「脱出の成功は少なからず、客室乗務員のプロフェッショナリズムのおかげ」と述べました

ある日本人乗客はロイター通信の取材に 「客室乗務員はわれわれに落ち着くよう求め、機内からの脱出を誘導した」と語っています 機内で撮られた映像には、乗客らが緊急脱出スライドを素早く、また冷静に降り、小走りで飛行機から離れる様子が映っていました コックス氏はこれらの行動を「優れた訓練のたまもの」としたうえで、「映像を見る限り、乗客は頭上から物を取り出そうとしておらず、飛行機から降りることに集中していた」と分析しました 

「奇跡としか言いようがない」 乗客のアントンデイブさんは、スウェーデン紙アフトンブラレットに対し、「わずか数分で機内全体が煙で充満しました

私たちは床に身を伏せ、非常ドアが開けられて一気に滑り降りた」と恐怖の瞬間について語りました 別の乗客はNHKの取材に「CAは落ち着いて全員に荷物を置いていくように指示

その後、すべての照明が消え、機内の温度が上昇し始めた」といいます 乗客が撮影した

映像には、暗い機内でCAが懐中電灯を手に「鼻と口を覆って、姿勢を低くして下さい」

と 指示しながら、冷静に避難誘導をする様子を捉えていました

東京都在住の28歳の乗客は、

ロイター通信に「乗客が全員降機してから約10分後に飛行機内で爆発があった」と証言

「奇跡としか言いようがないちょっとでも遅かったら◯んでいたかもしれない」と

話しました 

乗客367人と乗員12人の全員が脱出し、うち乗客14人が軽いけがを負い、気分が悪くなった

4人が病院で手当てを受けました 

一方、米ニュースサイト「ザ・メッセンジャー」は今回の衝突事故が1977年にスペイン領

カナリア諸島のテネリフェ島で起きたボーイング747機2機による衝突事故を思い起こさせると伝えました

この事故はテネリフェ島で離陸しようとした

KLMオランダ航空のジャンボ機がまだ滑走路内にいたパンアメリカン航空のジャンボ機と衝突炎上したもので、容器の乗客乗員の644人のうち583人が亡くなり、航空史上最悪の事故となったのです 

濃霧が滑走路を覆う中で起きたこの事故はコミュニケーションの行き違いが原因でした

2日の羽田空港の事故については、日本の運輸安全委員会の調査にエアバス社の本社がある

フランスの政府航空事故調査局も3日に専門チームを派遣することが発表されました 

 

 元CAの識者は、犠牲者を一人も出さなかったというのは「ものすごい功績」と驚きを込め、今回CAがとった行動が航空業界にとって今後の大きな模範になるの見方を示しました 「事故の映像を見ていたんですけど、最初は相当数が犠牲になると思っていたんですね だけど全員助かったというニュースを聞いて、安堵とともに普段の訓練の賜物だと思いました 

CAってみんなすごく憧れとか

制服が格好いいとかっていう人たちもいると思うんですけど、そうではなくてセキュリティーの部分が重要

JALの訓練は相当きっちりしているなと感じました」 こう話したのは、

元外資系CAで「航空安全とCAの使命」

と題した講演を全国で行っている小澤朝子さんです 

乗客が機内で撮影した

動画を見て小澤さんが挙げたポイントがあります

「よく機内でコールボタンといってコックピットから鳴る音がします

あれが1回だと何、2回だと何という合図があるんです。動画を見ていると、音が3回鳴っていました。3回というのは、コックピットからの緊急の知らせを意味しています

もちろん、乗客には分からないことですけれども、CAからすると、これは緊急のサインであるということが機長と交信ができなくても音だけで分かります」

3回というのは、上空で乱気流を通過するときにも使われる合図だといいます

今回の事故では、衝突後、操縦席から機内への連絡はほぼ途絶えていたことがわかっています 乗客の安全な脱出はCAの判断に委ねられる状況でした

「何回かに渡って音が繰り返し繰り返し鳴っていたので、操縦室からも連絡をしたかった

コンタクトを取りたかったけれども、取れなかったという状況だったと思います

でも、その音でJALのCAはこれは緊急に間違いないと判断して、目視で炎を確認し、

安全なドアだけを選んで開けた

訓練は何回もやりますけど、普通はこういうことを実務で経験しない

実際に起きたとき、あれだけ冷静にやったということは本当に素晴らしい

同じようなことが、例えば1996年6月に福岡空港で起きたガルーダ・インドネシア航空で

昔あったと思うんですよ

あのときは、CAが荷物を持って先に出ていってしまった

犠牲者も出しました

最後まで乗客を誘導し、そして最後に機長が全員脱出したかどうかを確認してから、

客室乗務員と一緒に降りたということを聞いて、やはりJALはオーガナイズされている

危機管理に関しての訓練をきちっとしているんだなと思いました」と続けました

小澤さんによると、安全面の教育はどのCAも同じ内容の訓練を受けるといいます 

「安全面に関しては、どこの会社も同じですサービス面では、日本の会社はおもてなしという部分では厳しいとは思いますけれども、安全という側面で考えたら、特にIATA

(国際航空運送協会)に加盟している会社はすべて同じマニュアルでやります」 一方で、

緊急時の対応は機種によって異なるといいます 

「飛行機の機種によって操作が違います

衝突した飛行機はエアバスA350で、JALが今主力としている大型機です

エアバスの場合は、ボーイングなどと比べドアの開け方も違いますし、これからエアバス本社のあるフランスのトゥールーズから日本に入ってくるというときにちゃんと訓練ができているか不安もあったんですけど、JALはきちっと何カ月にわたって訓練をしていたということがこれで証明されたなっていうふうには思いました」

事故後、小澤さんのもとには世界中のエアライン関係者からJALの対応を称えるメッセージが寄せられました 

「JALのアクシデントがあったけれども、全員が助かったのは称賛すべきことですこれはもう日本航空の訓練の賜物です」

 という声や、

「やっぱり日本人はセーフティーに関しては素晴らしいものを持っている」

という反応もありました

それだけ世界が重大事故と認識している証拠でした

「私は日本航空の社員ではないですけど、日本人として褒められる、犠牲者を一人も出さなかったというのはものすごい功績だと思います」と目を細めました

「これはずっと後世に語り継がれていくと思います 機内のパニック

コントロールもそうですし、大きな声を張り上げて

乗客を落ち着かせたというのもあります 

いろんな面でCAの力が大きかったなと思いますね 

世界中の人から称賛される理由がわかりますし、日本人として誇りに思います」

と小澤さんは語っています

一方、海保機は

元日に起きた能登半島地震の被災者に支援物資を届ける予定だったといいます 

同機の乗員6人のうち5人が亡くなり、一人が重傷を負いました

大切な任務遂行に殉じた海上保安庁の皆様には

かける言葉もなく、ただただご冥福を切にお祈りいたします