楽器を弾いているんだが、調子の悪い時はどうにも指や体が思うように動かず、本当に大変な目に遭う、という方、ひょっとしたら今日の記事がヒントになるかもしれません。

 

ここ数ヶ月チェロをたまに触ってもまったくもって思うように体が動かず、手が動かず、ほんの数分間ちょっと弾いただけで左肩や首が変になって痛み出しそれが続く、という悲惨な状態が続いていました。当然キネシオロジーでいろいろ調べたり調整したり試みたのですが、あまり功を奏せず。筋肉反射テストで調べたところ、どうも座位の支持骨異常ということで、左坐骨の調整が必要らしいという結果を得ましたが、それでチェロが弾けるようになったわけではなく、しばらくお手上げ状態でしょうがなくほったらかしにしました。

 

昨日、気がついたのですが、非常に簡単なことの確認を忘れていました。左手の指の筋肉のスイッチが入っているかどうかを長い間調べていなかったのです。

これは前回の記事の筋肉反射テストの方法と原理的には同じです。

  1. 左手の指を軽く曲げた状態で維持する。
  2. 一本一本の指を、反対側の手の指を使って押し広げたり、丸めたりするような圧力をかける(バランスが維持できるかどうかを見ているのでこの力自体はわずかでよい)
  3. 正常であればもちろん、軽い負荷に対しては指がそのままの位置を維持できるのですが、何らかの異常でスイッチが切れている場合は、いとも簡単に圧力に屈して動いてしまいます。

やってみると、左手の小指と薬指が両方共、指を広げる方向の圧力に対してまったく抵抗できない、フニャフニャの状態にあることがわかりました。これはある意味筋肉のスイッチが切れっぱなしになってしまっているのです。何らかの異常の影響でそのような症状が出ているわけです。

 

こういうフニャフニャの状態にある指を無理矢理使って楽器を弾こうとすると、当然その弱い部分を他の部分で補おうとしてしまうので肘やら肩やら首やらに簡単に悪影響が及びます。これだけが原因かどうか分かりませんが、大きな要因であったのはきっと確かでしょう。

 

この二本の指のスイッチが切れているの対して、このスイッチを入れ直すための調整部位をスキャンすると、左足の膀胱経の終点、BL67至陰が見つかりました。

 

これはどうやるかというと、片手を体の長軸に沿って上から下へと移動させながら、もう片方の手で、あるいは他の場所で筋肉反射テストを行います。このために片手で、あるいは手を使わずに筋肉反射テストができるようにしておくととても便利です。また、このときに探している場所に対して、(+)反射、すなわち筋肉が弱くなる(より正確にはバランスを保つことが出来ない)ように、意識で設定しておくと、正しい場所に来た時にストンと関節が動くので分かりやすくて便利です。上下軸で場所が見つかったら、今度は片手をその高さで左右に体の上を横切るように動かしながら筋肉反射テストを行って場所を見つけます。結構あっという間にできてしまいます。

 

こうして見つけた調整部位が本当に調整効果を持つのかどうかも、筋肉反射テストで調べます。これは応用キネシオロジーで Therapy Localization (TL)、タッチ・フォー・ヘルスでは Circuit Locating (CL)と呼ばれて、よく知られている方法です。調整部位の至陰穴に片手で触れながら(あるいは触れることをイメージするだけでも同じ効果が得られます)先程と同じ指の筋肉のテストを行うと、あら不思議、さっきまでまったくもって指を広げる方向の圧力に抵抗できなかった薬指と小指がしっかりと踏ん張れるようになりました。この現象はこの調整部位に、調整効果があるということを示しています。

 

そして調整方法を調べると、靈氣を使うまでもなく、至陰穴をマッサージするだけでよし、ということなので、グリグリとマッサージします。そして、もうOKという筋肉反射テストの結果を得てから、再度、左手の指のテストをするとあら不思議(調整したのだから不思議でもないのですが)、さっきまでまったくもって指を広げる方向の圧力に抵抗できなかった薬指と小指がしっかりと踏ん張れるようになりました。

 

そして、よっこらしょと楽器を出して弾いてみます。全然最近の悲惨な感じと違いました。ほんの5分しか時間がありませんでしたが、溌剌とした発音で豊かな音が出るようになりました。そうそう、ちょっと前まではこういう風に当たり前にできてたよねえ、という感じです。

 

ま、私の体が特別変である可能性も否定しませんが、なんだかよく分からない原因によって(こういう原因調べにもキネシオロジーが有用ですが)、指の筋肉のスイッチが勝手に切れてしまっているということはしばしばあり得ると思います。私の場合は、キネシオロジーを行って異常に気づいて昨年末に調整するまで相当長い間(おそらく約40年)、左手の指の筋肉のスイッチがあちこち切れまくっていたようでした。特にハイポジションを弾こうと構えるとそれだけで一斉にスイッチが切れるという現象を見つけて1,2週間かけて調整したのでした。どうも昔やった骨折とその手術の影響が残っていたようです。

 

チェロの先生でもこういう知識のある人はほぼいないでしょうから、ほとんどの場合はこういう問題(指の筋肉のスイッチが切れている)を抱えた生徒がいてもあまり有効な指導はできないでしょう。練習量を増やしてもなんにもなりませんし、なかなか脱出は難しいと思います。

 

 

 

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