紅葉の季節になりましたね🍁
皆様いかがお過ごしでしょうか

私は今年、春と秋の2回、和歌山県の高野山へ行ってきました🚙
結縁灌頂(けちえんかんじょう)という真言密教における最も尊い儀式に入壇するためです

この儀式はチケットを購入すればどなたでも、どんな宗教の方、無宗教の方でも入壇できます。
高野山以外でもこの儀式は開壇されています。
不思議なことに高野山の結縁灌頂は、ご縁があって呼ばれた人しか入壇することができないそう

直前に体調を崩したり、何らかの事情でスムーズに辿り着けない方もいるようです

高野山では、春季胎蔵界結縁灌頂は5月に、秋季金剛界結縁灌頂は10月に毎年開壇されています。
最初は春の「胎蔵界」だけ、と思っていましたが、秋は「金剛界」と知り、思いきって両方行くことにしました

春と秋の両方の結縁灌頂に行けたことは本当に素晴らしいことなのだそうです

導いてくださり、連れて行ってくださり、案内してくださった全ての皆様に感謝しています

高野山は、真言宗の総本山。
数多くのお寺やお土産物屋さんが並んでおり、ローカルバスでの移動もできます。
外国人観光客も、皆のんびり自然を楽しみながら歩いている様子。
道路にゴミや枯れ葉なども見られませんでした。
街全体が清々しい空気に包まれている感じです。

こちらは10月の金剛峯寺。
今の時期ならもっと紅葉が美しいでしょう。
朝8時30分からの拝観時間前に到着したので、向かい側の無料駐車場に車を停めることができました。
5月の参拝時は、お昼過ぎに到着したので、金剛峯寺内では御朱印をいただくのに行列ができていました。

こちらは、金剛峯寺の新別殿内の様子。向かって右が胎蔵界、左が金剛界。
密教の悟りの境地である宇宙の真理を、仏や菩薩を配列した絵などで視覚化した曼荼羅なのだそう。
中央は真言宗の宗祖、弘法大師「空海」様。
四国八十八か所のお遍路の開祖です。
私自身は四国八十八か所の一部のお寺しかまだお参りしていないのですが

以前私の両親が結願して高野山へ何度か訪れた話を聞いており、いつか自分も高野山へお参りしたいと願っていたら、この度参ることができました


金剛峯寺の蟠龍庭。
この石庭は、雲海の中で向かって左に雄、右に雌の一対の龍が向かい合い、奥殿を守っているように表現されているそう。

こちら正面は奥之院の弘法大師御廟の前の御廟橋。
ここから先は撮影禁止の聖域です。
ここまで歩いて奥之院の入り口から2kmほど。
両サイドには樹齢千年の杉木立が並び、おおよそ20万基を超える諸大名の墓石、例えば織田信長や伊達政宗の供養塔、豊臣家墓所、パナソニックやクボタなどの企業墓、祈念碑、慰霊碑などが並んでいます。
弘法大師御廟へ参り、更に奥の山へ向かって、皆ご真言を唱えながら参拝していました。
地下には沢山の仏像が配置されていました。

御廟橋の手前に水向地蔵と御供所などがあります。
今でも空海はこの奥之院で生きているとされており、生身供(しょうじんぐ)といって、1日2回僧侶が精進料理を運び供える儀式が1,200年以上続いているそう。
御供所では毎日空海のための食事が調理されていて、奥之院の寺務所も兼ねてお守りや御朱印を授与されてます。
隣の頌徳殿では茶釜で沸かしたお茶の接待もあり、熱いお茶をいただいてホッと一息つくことができました。

さて、奥之院からバスで儀式が行われる壇上伽藍へと戻ってきました。
赤い建物は根本大塔。
中には大きくて美しいご本尊の胎蔵大日如来などの如来像が立体曼荼羅として配置されています。
約70年かけて完成したそう

春は入り口だけ見て帰ったので、秋はゆっくり参拝できて、本当に良かったです。
左側の茶色の建物、金堂の中で、結縁灌頂の儀式が行われました。
5月の儀式は初めてで特に緊張しました。
外国人の方もいました。
どんな宗教の方でも参加でき、結縁灌頂を受けた者は全てお大師様の弟子さんになるのだそう。
儀式が始まるまで、無宗教の私がなぜここに無事に来れたのか、と考えていました。
金堂内の薄暗いロウソクの灯りで、大きな弘法大師の掛軸を眺めていると、自分は自身でここへ来たのではなく、これまで命を繋いでくれたご先祖様や亡くなった父、沢山のお世話になった方々や、様々な神仏とのご縁に導かれ、ここまで来たのだと感じました。
その瞬間、涙がボロボロとこぼれて止まりませんでした

それはそれは不思議な感覚で、感謝の気持ちでいっぱいになりました。
ご真言を唱えながら目隠しをされて、少しずつ歩いた先にある曼荼羅の上に花(葉)を落とします。
落ちた場所に描かれている大日如来様などの仏様とのご縁が結ばれます。
目隠しを外し確認した後、阿闍梨様が智慧の法水を頭に灌(そそ)いでくださり、結縁されます。
自分の中にある仏性を鏡で確認したら、儀式は終了です。
自分の心を見つめ直し、清らかで大慈悲に満ちた心で生きていくための指針が得られるそうです。
実に厳かな体験でした。

春と秋は違う種類のお守りや御朱印が販売されていました。

五色の腕輪念珠は、金剛峯寺で高野山の森林を守るためにご献木として3,000円の寄付をしたら、記念品としていただけるもの。
高野山の霊木で作られており、木のアイテムは自分を根付かせるものとして、スピリチュアル的にも良いそうです。
中央の大日如来様のお守りは限定品で、春は金色、秋は銀色でした。

さて、高野山から車で下山し、伊都郡かつらぎ町にある、蟻通神社(ありとおしじんじゃ)へ行きました。
こちらは知恵の神様として有名だそうです。

大きくて立派な狛犬さんがいるのをYouTubeで見たことがあったので、ぜひ行きたいと思っていました

狛犬さんが大好きなので、嬉しかったです。

初日最後に詣ったのは、弘法大師に高野山を授けた女神が祀られている世界遺産、丹生都比売神社(にうつひめじんじゃ)です。
私としては、ここが今まで行った神社の中で、多分一番気がいい、浄化のパワーが強い神社だと感じました。
ほんの少しの滞在時間でしたが、物凄くリフレッシュされました。
また機会があれば、ゆっくりお詣りしたいです。

ホテルルートイン橋本へ一泊した翌日、奈良県の道の駅 「吉野路黒滝」さんへ立ち寄りました。
お土産物を買った後、奈良県吉野郡天川村にある、有名な天河大辨財天社へ参拝しました。
天河大辨財天社の拝所には、お賽銭箱の上に五十鈴(いすず)という大きな鈴がついていて、紐を振ってもなかなか音が鳴りませんでした。
後からお詣りされた方が体全体でぐるぐる回すとすごく音が鳴ってびっくりしました。
真似をして回したら、やっとその方の半分位の音で鳴らすことができました。
こちらでは、五十鈴のペンダントが人気でしたが、ちょうど売り切れていて残念でした。
境内にゼロ地場の場所があり、少し歩いた場所には鎮魂殿(禊殿)もあるので、しっかりとお詣りしました。

最後に訪れたのは、奈良県桜井市にある、三輪明神 大神神社(おおみわじんじゃ)です。
こちらは大変広くて立派な神社で、拝殿の奥にある三ツ鳥居を通し三輪山に拝するというスタイルの日本最古の神社です。

こちらは、三輪の大物主大神の化身の白蛇が棲む御神木。
蛇の大好きな卵をお供えします。

こちらは、大神神社の中にある、狭井神社。病気平癒の信仰があり、今回特に行きたかった場所です。
この狭井神社の境内から、午前中のみ三輪山への登拝が許されており、社務所で登拝料300円を払って往復3時間程の登山をします。
狭井神社の奥には、「薬井戸」があり、万病に効くご神水をいただくことができました。
紙コップが用意されており、岩の中に水道を通してあるのか、自分で汲んで飲むことも出来るし、社務所でご神水を買うこともできます。
私はペットボトルのご神水を購入して、家族のお土産にしました。
美味しい水でした

今回、全て「神様に呼ばれないと行けない神社」と言われた場所を巡ってきました。
神社仏閣が大好きな私にとって、本当に素晴らしい旅となりました。
最後に、ずっと運転してくれた友人夫妻、自由に旅行させてくれた家族、いつも共に働いているトラストの皆さん、導きを与えてくださった方々に心より感謝

今年は巳年なので、弁財天様にお詣りする機会に沢山恵まれ、本当に良い一年でした。
来年の午年は、どこに行けるかな。今からとても楽しみです。
寒くなりましたね。どうぞ皆様もご自愛ください。
長文をお読みくださり、どうもありがとうございました

スタッフ 池西