True Blood Love -Last Song-

True Blood Love -Last Song-

2人で奏でる歌

このブログは日本のお隣の国で、今現在、T/V/X/QとJ/Y/Jにて活動している長兄2人をメインとする

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皆様、あんにょん。

お盆ですが、いかがお過ごしでしょうか。

毎日、暑いのでどうぞ体調にはお気をつけ下さい。

 

フォレストのParallelにて、新作をあげました。

新作というか、書き途中だったものを仕上げたという代物ですが…。

前回よりは、短いのでサクッと読めるかと…。

ひとときの休憩に使って頂ければ幸いです。

あ、でも…例のごとく、イチャコラしてる内容なので、背後にはお気をつけください(笑)

 

新作はコチラからどうぞ

水も湯に変わりそうなくらい、ジリジリと太陽の陽射しが降り注ぐ。

直射日光は流石に熱中症になるからと、庭には大きなサンシェードが張られていて。

取り合えず、直火焼きにはなっていない…。

 

「あっちぃ…」

 

さっきから、汗が止まらない。

だけど、涼しい部屋はない。

 

「なんで、こんな日にうちのエアコンは壊れるんだよ…」

 

2度目じゃねぇか…。

 

タイミング悪く、連日の猛暑のニュースが報じられたその日。

家の近所で建設中のマンションのクレーンがバランス崩して、電線ぶった切るって事故があって。

今は、俺のご近所さん全体が停電中。

 

だから、エアコンは壊れてない…。

壊れてないけど、使えない。

 

「あ~、だめだ。のぼせるわ」

 

そう言って俺は、手に持っていたホースを頭の上に持ってくる。

すると、ホースから出ていた水が頭から体までを濡らして。

 

「ああ…気持ちいい」

 

頭と身体が濡れて冷えた所で、またホースを持ち直す。

停電したなら、せめて停電していない所へ行って涼めばいいのに、午後に届く荷物を受け取らないといけないから出かけられない。

母さんが、それならコレやっておいてと渡されたホース。

 

「ちゅんあちゃんが、幼稚園から戻ってきたらプール入らせてあげて。大きいの買ったからアンタも入れるでしょ」

 

「母さん、俺…午後から荷物くるんだけど」

 

「荷物受け取って、ちゅんあちゃん見ててあげて。私とちゅんあちゃんのママは、この停電のせいで食材ダメになっちゃうから、買い物行かないとだから」

 

「まじかよ…」

 

「何?ちゅんあちゃんの面倒みるの嫌なの?」

 

「別にジェジュンの面倒見るのは嫌じゃないけど…」

 

「なら、しっかり頼んだわよ…」

 

汗だくになりながら、母さんはでかめのプールを出してきて、俺はそれを洗って、今は水を貯めてる最中。

お隣さんのジェジュンこと、ちゅんあは、男の子なのに将来の夢は俺のお嫁さんっていう変わった子。

だけど、色白で目も大きくて、まだ子供なのにふっくらとした唇は、艶めいてるみたいに赤い。

男の子だって知っているけど、女の子のにも間違えられるくらい、美少年。

自分の事を、ちゅんあって言っちゃうのが可愛い。

 

まぁ…取り合えず、俺のどストライクな好みの顔立ちをしているジェジュンは、何故か俺に懐いてる。

お嫁さんになりたいって言いだすくらい、好かれてはいる。

おばさんの所も、ユノくんならいいわよ~っていうし、俺の家も、何故か歓迎してる。

本当に、そのうち嫁に来そう…なんて冗談を言いながら、せっせと水を張る。

 

「ゆのにーちゃ…ただいまっ」

 

「あ、ジェジュン…おかえり。お前、顔真っ赤じゃん」

 

「ちゅんあね、顔あっちーなの」

 

おばさんと手を繋ぎながら、俺の家に来たジェジュンの顔は、火照って顔が赤くて。

汗だくになっていた。

 

「ユノくん、ごめんなさいね。ちゅんあの事よろしくね」

 

ジェジュンを水着に着替えさせているおばさんも、顔赤くしながら俺にジェジュンの事を頼む。

 

「ジェジュンの面倒見るのは、全然いいんで…。おばさん、顔赤いから…これ、母さんと使って下さい」

 

渡したソレは、水で濡らしたタオル。

エアコン使えないから、冷たいモノなんてないし。

こんな暑い中、買い出しにいく母さんもおばさんも大変そうだから、少しでも涼んでくれたらって…。

 

「ユノくん!!ありがとう。チョンさん、ユノくんってば凄いいい男じゃない。早くちゅんあ貰ってくれないかしら」

 

「やだ、まだ子供よ…。可愛いちゅんあちゃん泣かせないように、きっちり躾けなきゃ」

 

母さん達は、なんかきゃいきゃい言いながら、頼んだからねと言い残して、買い出しに行った。

 

「ママ、顔まっかだったの」

 

「ジェジュンも真っ赤。ほら、プール入るだろ」

 

「あい!!」

 

勢いよく手をあげて、ちっこい身体がプールに入る。

 

「ゆのにーちゃ、きもちーの」

 

ジェジュンが腕を伸ばした状態で、うつ伏せになってプールの中を動き回る。

こんなに暑い日が続いてるのに、相変わらず肌は白くて。

水で濡れた肌が、触り心地が良さそうだと思った。

 

「ゆのにーちゃも!!」

 

「ん?あ、ああ…」

 

ジェジュンに誘われて、めちゃくちゃ浅いプールに入って座って。

また頭から水をかぶる。

俺の煩悩が、このまま流れればいいんだけど…・

 

「ゆのにーちゃ、しゅごいね!!」

 

「え?これか…」

 

「ちゅんあ、お顔ねおみじゅつけれないの…こわいの」

 

頭から水を被る俺に、ジェジュンはキラキラとした瞳で、見上げてくる。

ジェジュンの方が小さいから、どうしたって見上げる視線になるのは解るんだけど。

 

キラキラした大きな瞳、火照った頬、薄っすら開いた唇。

男だし、敷地内だからって、上半身は何も身に着けていないジェジュンの白い肌。

薄い色の小さな胸の飾り。

 

「きゃー!!ゆのにーちゃ、おぼれちゃう」

 

水量をあげて、頭から浴び続けると、ジェジュンが慌てたように、俺の膝を叩く。

ああ、なんだよ…まだこんなに小さいのに、あったかいし柔らかいし。

 

「ゆのにーちゃ、だいじょうぶ?」

 

「ああ、大丈夫。煩悩が襲ってきたから、流してた」

 

「ぼんのー?悪いやつなの?」

 

「うん…。時々襲ってくる」

 

「じゃあ、ちゅんあ、ゆのにーちゃ、まもるね」

 

「お、おお…ありがとな」

 

可愛い笑顔で、俺を守るって言ってくれるジェジュンに、物凄い罪悪感。

 

『すいませーん。配達ですけどー』

 

「あ、すんません。受け取ります。ジェジュン。ちょっと待ってて」

 

ふいに玄関の方から掛けられた声に、慌てて受け取りにいく。

届いたものを、誰にも見つからないように、隅に隠して、急いでジェジュンの所に戻れば、

一生懸命、顔を水につける練習してるジェジュンがいて。

頑張ってるなぁって近くにいけば、水が器官に入って咽た。

 

「大丈夫かっ」

 

慌てて、ジェジュンを抱きかかえて、背中をさすってやれば。

 

「おくち…はいっちゃったの…」

 

涙目で、口元を小さな手が覆って。潤んだ瞳が俺を見上げる。

 

タラっと鼻下に感じたヌルリとした感触は、

 

「ゆのにーちゃ、ちー出た!!しんじゃう、ゆのにーちゃしんじゃいやー」

 

「だ、大丈夫。死なないから!!死なないから!!」

 

俺の鼻血を見て、パニックになったジェジュンが、泣きながら抱き着いてくる。

俺は、鼻を摘まみながら、死なないからと繰り返しながら、心の中では、頼むから離れてくれと叫ぶ。

ジェジュンの柔らかい肌が、俺の肌にピタリとくっついて。

滑らかで、気持ち良くて。

咽た時の表情が、邪なモノを咥えさせた時の妄想をして…。

のぼせた…。

 

「だ、大丈夫…暑かっただけだから…」

 

鼻血が止まってから、もう一度水を被って。

まだ涙目のジェジュンを安心させる為に笑顔を見せる。

 

「ちゅんあ、しんぱいなの」

 

「ごめんな。心配かけて」

 

ジェジュンは何にも悪くない。俺がどうしようもないくらい悪いだけ。

 

「ちゅんあ、しんぱいだから、きょうはおとまりするね」

 

「え?あ…いや、その…」

 

「だめ?」

 

「だめ…じゃないです」

 

「うわ~い。おとまり、おとまり」

 

お嫁さんだから、俺の事が心配だから、お泊りするんだと言われてしまったら、もう了承するしかなくて。

 

『DVD…どうやって、部屋に隠そう…』

 

ネットで見つけた、年頃の男なら絶対に興味のある、動画DVD。

ネットで偶然見つけて、思わず買ってしまったソレ。

 

なんとなく、ちょっとした表情がジェジュンに似てたから買ったソレ。

まだ子供、まだ子供。

呪文のようにそれを繰り返して、チラリと俺にくっつくジェジュンを見る。

 

「ゆのにーちゃ。ちゅんあお嫁さんだから、ゆのにーちゃのかんびょうするの」

 

にっこり笑顔で、俺を見上げるジェジュン。

 

『ああ…俺、DVD見なくても色々出そう…』

 

そんな事が頭によぎった俺に、プールの水音がパシャンと笑ったように跳ねた。

 

「と、届かなーい」

 

目の前で、必死に背伸びをしてるのは、お隣のちゅんあことジェジュン。

ちびっ子な頃は舌っ足らずだったのに、今ははっきりしゃべるようになった。

あの頃も可愛かった…。

 

「ジェジュン。そんなに上じゃなくても良くないか?」

 

おばさんに淹れて貰ったソーダを飲みながら、呑気に俺は呟く。

 

ジェジュンは、小学校で作った七夕の飾りを、ジェジュンを溺愛してるおじさんが持ってきた笹に一生懸命飾ってる。

当然、七夕を迎えるにあたって、おじさんもおばさんも飾りを作り、何故かお隣さんの俺の家まで一緒になって飾りを作り。

そして、当たり前のようにお隣さんで、夕飯をご馳走になる俺の家族。

妹のジヘは友達の所に泊まりに行き、俺の親はジェジュンの両親と、ジェジュンを肴にして酒盛り中。

そして、俺はそんなジェジュンの見守り役。

 

小さい頃は、女の子の浴衣着せられてたけど、今は水色の甚平姿。

もう真夏なのか?っていうくらい昼間は暑いけれど、日が落ちてくると少し涼しい。

それでも、俺は暑いから、俺はランニングシャツにハーフパンツ。

日焼けしてるから、肌も浅黒いけど、まぁ大学生なんてこんなもんだろ。

 

ジェジュンは小学生なのに、ちっとも日焼けしてない。

相変わらず、透き通りそうな白い肌が眩しいくらい。

柔らかそうで、触り心地が良さそうな……。

 

あ、いかん…よだれ出そうになった。

 

ぶんぶんと頭を振って、一生懸命に飾りを付けてるジェジュンをまた見る。

やたら背だけでかくなった俺は、おじさんやおばさん、俺の両親が作った飾りをジェジュンが学校から帰ってくる前に飾る係に任命されて、母さんにダメ出し受けながら、ようやく飾り終わった頃に、

キラキラした目で、ジェジュンが帰ってきて。

今は、自分で作った飾りを背伸びして飾ってる。

 

「僕だって高いところに飾りたいのにー」

 

ぷるぷるしながら飾ってるのが可愛い。

手伝うのは簡単だけど、出来る事は自分でさせてっておばさんに言われてるから見守るだけ。

自分の限界まで背伸びして、ようやく飾れた七夕飾りに、満足そうに胸を張る。

 

エッヘンって効果音がつきそうなくらい。

可愛いな…おい。

 

それから、ジェジュンはいそいそと俺の所にきて、

 

「はい。これユノ兄ちゃんのね」

 

「おー、懐かしいな…短冊」

 

「お願いごと書くんだよ」

 

大きな瞳が、真っ直ぐに俺を見上げて、赤い唇が嬉しそうに弧を描く。

まだ子供、なのに美人で可愛い。

知ってるか?こんな美人で可愛いジェジュンの将来の夢が、俺のお嫁さんだったって。

男の子なのに、俺のお嫁さんって…。まぁ…全然、俺は構わないけど!!

 

ジェジュンは何を書こうか悩むのかな?

俺がジェジュンの頃は、勝って欲しいゲームソフトとか、小遣いが増えますようにとか、欲望丸出しだったけど。

ジェジュンが何を書くのか気になって、そーっと覗いてみたら、バッと両手で隠された。

 

「見ちゃダメなの」

 

「いいじゃん。教えてよジェジュンが何をお願いするか」

 

「いいの!!見ちゃだめ!!」

 

「いいだろ~。見たいな~」

 

「だめなの~!!」

 

顔を真っ赤にして、隠す。

あー、首まで真っ赤…。噛んだら痕残るだろうなぁ、噛んでみたい。

赤くなった首筋に見とれながら、ジェジュンをからかってると、さっさと飾りなさいと母さんから叱られる。

 

「はいはい。解ったって…」

 

俺は、短冊にサラサラッと書いて、笹の上に飾る。

 

「ユノ兄ちゃん。僕も!!」

 

ジェジュンが短冊を持って、近くに来るから、つけてやると手を差し出せば、短冊は後ろに隠してしまう。

 

「隠したらつけられない」

 

「だって、見られちゃう!!」

 

「じゃあ、届くトコにするか?」

 

「やだ!!1番上がいいの!!」

 

「だからつけてやるって…」

 

「ユノ兄ちゃんに見られちゃうー」

 

頬を染めて、見られるのが恥ずかしいってもじもじするから、俺のツボを刺激してくる。

どうして、ジェジュンって全部が全部、俺の好みにはまるんだろうか…。

 

「じゃあ、どうする?」

 

「……っこ」

 

「ん?」

 

「ユノ兄ちゃん…抱っこしてほしい」

 

「お、おおっ!!抱っこか、抱っこな」

 

いかん。鼻血出るかと思った。ジェジュンの方が小さいからどうしたって上目遣いになるのは仕方ないんだけど。

もう小学生なのに、抱っこを強請るのが恥ずかしいのか、恥ずかしそうにしながら抱っこしてって。

倒れそうなくらい可愛い…。

 

焦りながらも、ジェジュンを抱き上げて、昔に比べたら重くなったけど、まだ軽いな…なんて思いながら。

触れる肌が柔らかくて、滑らかで気持ち良い。

 

「ふふ…ここが1番上」

 

嬉しそうに短冊を結んで、いいよーって声が聞こえてきたのと同時に、ぽつり、ぽつりと降ってくる雨。

 

「雨降ってきた」

 

慌てて、ジェジュンを抱えたまま家に入ると、しとしとと降り始める雨に、寂しそうに空を見上げるジェジュン。

 

「七夕なのに、織り姫と彦星、会えないね…」

 

年に1度しか会えないのに…と、寂しそうに呟く。

もう小学生なのに、そんな事を言っちゃう純情さが可愛い。

俺の大学の友達なんて、年に1回しか会えなかったら、お互い浮気しまくりだぜってニヤニヤしてたのに。

俺も含めてだけど、大人になるって綺麗な事ばっかりじゃないから、ジェジュンのこういう部分を見ると、

申し訳なさもあるけれど、すれてなくって純情で、癒やされる。

 

「でも、織り姫と彦星は、雲よりももっと上だから、きっと雨なんて関係ないだろうし。ココでは降ってても、別の所では降ってないかもしれないから。きっと会えてるよ」

 

「そっか!!そうだよね。僕の所は雨かもしれないけど、おばあちゃんの所とかは雨じゃ無いかもしれないし!!」

 

パッと嬉しそうに笑顔になるジェジュンに、俺も頷く。

 

「ジェジュンのお願い叶うといいな」

 

「へへ…うん。ユノ兄ちゃんは何をお願いしたの?」

 

「ジェジュンは教えてくれないのに?俺に聞くの?」

 

「う…だって、気になるもん」

 

「まぁ…いいけど。ジェジュンのお願い事が叶いますようにって」

 

「え?」

 

「だって、1番上に飾りたいくらい叶って欲しいお願いなんだろ?」

 

俺がそう言うと、ジェジュンはコクンと頷いた。

 

「ちゅんあ…どうしても叶えたいの」

 

「ん?なに?ジェジュン」

 

俯いて小さく呟いた言葉は、俺には聞き取れなくて。

 

「ううん。僕、お願い事が叶うように一生懸命頑張るんだ」

 

「おう。頑張れよ」

 

笑顔を見せて、夕食に呼ぶおじさんとおばさんの元に走っていく。

俺は、床に置いてあったグラスを片付けて、食卓に行こうとしてジッと目をこらす。

目はいいから、どうにか見えないかなって…。

1番上のピンク色の短冊。

 

『ユノ兄ちゃんのおよめさんになれますように ちゅんあ』

 

大きな文字で、書いてあるソレは、目をこらさなくても見えるくらいハッキリ書いてあって。

 

「マジか…」

 

俺は、グラスを持って蹲ってしまう。

小さな頃に、よくある事で、少し大きくなれば言わなくなると思っていたもの。

それが、今も変わらないジェジュンの夢。

 

「あ~。どうしよう。すげぇ嬉しい…」

 

嬉しすぎて、顔が熱い。

まだ子供。まだ子供って繰り返し呪文みたいに唱えるけど。

ニヤニヤしてしまって、仕方が無い。

 

織り姫と彦星が、やっと出会えた喜びに涙したのが、この雨なら…。

俺も、いつかジェジュンの夢を叶えてやれる日がくるんだろうか…と笑みを零す。

 

「まだ…早いけどなぁ…」

 

そっと苦笑いして、俺を呼ぶジェジュンに返事をして。

久方ぶりの逢瀬が良いものになりますようにと、空に願った。