true2-0522さんのブログ
月は
黒い絹のクッションに横たえた
研ぎすました半月刀
妖怪じみた大きさで----
下界を威嚇する
苦悩の夜を貫いて
ピエロはいら立ち
あたりをさまよい
死の恐怖のうちに
それをじっと見上げる
月は
黒い絹のクッションに横たえた
研ぎすました半月刀
彼の膝は恐怖にふるえ
急に気を失ってくずれおちる
彼は瞑想する:
その罪深い首に
うなりを立てて打ちおとされるのを
月
研ぎすました半月刀が…
Arnold Schoenberg
「Pierrot Lunaire」
Opus.21
13. Enthauptung(打ち首)

首のひょろ長い
やせこけた娼婦
それが彼の
最後の恋人であろう
彼の脳天に
釘のように突き刺さる
首のひょろ長い
やせこけた娼婦
松の木のように
やせすぎて
首には短くおさげ髪----
情欲ふかげに
悪党に!抱きつくことだろう
やせこけた娼婦!
Arnold Schoenberg
「Pierrot Lunaire」
Opus.21
12. Galgenlied(絞首台の歌)

ぞっと身ぶるいするような聖餐の時に…
黄金色に輝く光の中で
ろうそくの光の揺れる中で
祭壇へと近づいていく---ピエロ!
神に捧げられたその手で
司祭の服をひきさく
ぞっと身ぶるいするような聖餐の時に…
黄金色に輝く光の中で
十字を切り祝福を与える身ぶりと共に
彼はおそれおののく魂たちに示す
血のしたたる赤いホスチアを--
血だらけの指で--彼の心臓を
ぞっと身ぶるいするような聖餐の時に…
Arnold Schoenberg
「Pierrot Lunaire」
Opus.21
第2部
11. Rote Messe(赤いミサ)


