ダイヤモンドヘッドとオリ(祈り)
ダイヤモンドヘッドのサンライズを見て、意気揚々としていた日の午後。毎週あるフラのレッスンの後、クム(先生)が、当時ハワイ島で始まっていたマウナケアの新展望台建設に関する地域住民のプロテスタントに向けて、平和へのチャント(祈り)を捧げようと言った。クムと生徒数名と円になって手を繋ぎ、ハワイ語のオリ(チャントの一種・祈り)の詠唱を始めた。私はハワイ語もオリもわからないから、少し緊張しつつも、ただ黙って目を瞑り、オリを聴きながら平和へ思いを馳せていた。オリが始まってすぐ、ものすごい風が起こった、ビュービューと音がなり、部屋を通り抜けた風は、飾られていた風鈴のようなものの音も鳴らし、風と風鈴が重奏を奏でる。不思議な空間が広がってる・・・そう思っているやいなや、地面の下から、グラグラっと何か力のようなもの、腹の底から揺さぶられるような、強烈な感覚が込み上げてきた。地震ではなく、自分の中でだけ起こっている感覚であることは分かって、私はビックリした。それと同時に、涙がドンドンと溢れてきて、とても抑えることができなかった。涙の理由は分からなかったけど、決して悲しい涙ではなく、心が振動するような、温かいものが湧き上がってくるような涙。オリを詠唱している周りの人の邪魔にならぬよう、注意を払いながら、ひたすら目を閉じていた。すると今度は頭の中に映像のようなものが流れてきて、幾重にも重なる現実世界を見せていた。どの現実世界を見るかは自分次第だということ、今日、たった今この瞬間でさえ。なぜなら、私たちは”見たいと思っているものしか見ていないから”。そんなメッセージを言葉として伝えるというより、概念で見せられているような感覚。ただ言葉として降りてきたのは、”You can create your future and choose even today”そんな感じだったと思う。映像が終わり、しばらくして、チャントも終わった。ハワイ島に向けて平和を祈っていたはずが、気づけば自分に返ってきていた。あの不思議な感覚も、ビジュアルを見ることも、何もかも初めての経験で、自分自身が心底驚いていた。ダイヤモンドヘッドのエネルギーなのか、、、オリの力なのか、きっと両方なのだと思ってる。ちなみに、この大地から、腹の底から、湧き出るようなエネルギーの体感は後々ハワイ島でも経験することになる。これは私が体験した、嘘みたいな不思議なお話。でもハワイってきっとそういう所なんだと思う。必ずそれぞれにミラクルが起こる。