※BL・腐の意味がわからない方、これらの言葉に嫌悪感を抱く方は閲覧をご遠慮ください。
また太妹が嫌いな方もです。
いい夫婦の日と前後しましたがポッキーの日小説です。しかしもはやポッキーではないものを作り出してしまいました。これはポッキーの日用と呼べるのだろうか・・・?そしてちょいエロなので気をつけて。
***********************
11月11日。それはとある菓子の日だと太子は言う。
その日はこの国伝統のお遊びがあるようで、それをやりたいがため、太子は妹子の家におしかけた、らしい。
それにしても、平日仕事終わりの疲れきった時にくるのはやめてほしい、とつくづく思う。
まあそれを言ったところで改善の余地は見込めないので、代わりに妹子は諦めのため息をついた。
「それじゃ、妹子!ポッキーゲームをしよう!」
「ポッキーゲームぅ?」
太子の上機嫌な様子とは反対に妹子は片眉を吊り上げながら彼の言葉をオウム返しした。
別にそれを全く知らなかったわけではない。どんなゲームなのかは、ちらりと小耳に挟んだことはある。
これは二人で行うゲームで、ある細い棒状のチョコ菓子の端を咥え、同時に両側から食べ進めていくというものだ。
それでこのゲームの楽しみは何かというと、食べ進めていけば棒状の菓子はどんどん短くなっていく。それに伴い、二人の距離もどんどん縮まり、最終的には唇が触れ合う、という点だ。
つまりこれはカップルや友達同士のおふざけ向けなのだ。それを何が悲しくてこんな臭いオッサンとやらなければならないのか。
「ちょっとさっきから君酷くない!?私のこと臭いオッサンとか・・・まだピチピチのナウなヤングだもん!」
「あ、思わず口に出してしまってました。それとアンタは十分オッサンです。」
泰然自若とした彼の態度に言い返す言葉が見つからなかったのか、ぐぬぬ、と唸りながら太子は不満ありげに睨みつけてくる。
それから気を取り直したように、腕を振り上げ早口で言った。
「とっ、ともかくやるぞ!いいよな恋人同士だし!というか拒否権はない!」
「職権乱用・・・。」
「べ、別に摂政命令とは言ってないだろ!」
「はあ、まあ・・・いいですよ。」
恋人、という甘い響きに妹子の胸の奥で暖かい何かが広がった。
惚れた弱みというやつだろうか。つくづく自分は甘いな、と思う。
気づけば目の前で太子が何やら己の顔を見てにやついていた。そういえば心なしか頬が熱いような気がする。
感情を隠すのはうまいほうだと思っていたが、どうもそれも彼の前だと調子が狂うようだ。どこまで彼に弱いんだ、と自分に呆れる。
「それじゃあ・・・はいこれ。」
太子は冠を取り、それを振るうと見慣れたパッケージが目の前に現れた。
その冠の中はどうなっているのだろうかと思いつつもそのまま眺めていると、そこから出てきたものに妹子は軽く目を瞠った。
「え、なんですかそれ。」
彼はてっきり片方がチョコに包まれ、もう片方がクッキーになっている棒状の菓子が出てくると思っていた。
しかし太子が出したものは、片方がチョコで、もう片方もチョコ、つまり全てがチョコレートに包まれたものだったのだ。
妹子が素直に驚いたのは彼の妄想とも呼べる予想通りだったのか、口角を上げ誇らしげにそれを差し出す。
「ふっふっふー。これはなあ、特注で作ってもらったポッキーだ!」
「いやもうそれポッキーじゃありませんよね・・・?」
「う・・・と、ともかく聞きんしゃい!
ポッキーゲームの醍醐味といえば、最後に待ち構えているちゅーだろう?
でもその時大体まだ口の中にポッキーの破片が残っているだろ?通常のポッキーはチョコの中にクッキーが入っているからちゅーした時に口内を怪我してしまうかもしれない上むせた時辛い・・・いや実際はわからんが辛そうだ・・・ということで!クッキーをなくし中を空洞にした、全てチョコでできたポッキーを作ってもらったのだ!」
ふんぞり返って満足そうに笑う太子とは反対に、妹子は頭を抱えながらため息をついた。
そして発言権を求めるようにスッと片手をあげる。
「あの、一つ・・・いや、二ついいですか。」
「ん?なんだ?」
「何故ちゅーで口内を怪我すると思ったんですか?唇をくっつけるだけだと思うのですが。」
「あー・・・そうか、そこで終わらす手もあったのか。」
「・・・一体どこまでする気なんです?
まあいいや。もう一つは、何故全部チョコで固めないで中は空洞にしたんですか?」
「なんかそっちのほうがうまそうだろ。ほら、中に玩具入ってる、卵形のチョコとか何かうまいじゃん?」
「あー、それはなんとなくわかります。」
それから暫しの沈黙の後、太子はもう質問はないと受け取ったようで、棒の端を咥え、さあやるぞと言わんばかりに妹子の口の前に突き出した。
心の準備もなく始まったそれに、彼は躊躇いつつも渋々それを咥え込む。
静寂の中、ポリ、という静かに食べ進めていく音と、緊張で騒がしい己の心音だけが妹子の耳に届く。
(立ったままやるのかよ・・・。
しかしこれ・・・どこで終わらせよう?まさか本当にちゅーするのか・・・?直前で折ってもいいけど折るにしては少し太い気がするし折れるかな・・・?)
そのようなことを考えているうちに、やがて太子の顔が目の前へと迫ってきた。
自分はゆっくり食べていたつもりなのだが、彼はお構いなしに平気で食べ進めていたようだ。
いよいよどうしよう、と焦りで鼓動が速まっていく。
そして本当にあと一息で唇が触れるというその時、途端に妹子の心臓は停止した、かのように思えた。
(あ・・・、睫毛、意外と長い・・・。)
直前に迫った、目を伏せている太子の顔を見て、彼はふとそう思った。
刹那、呼吸も、胸の鼓動も時も止まり、完全に無音の世界に包まれたような心地がした、
が、しかし、太子によりすぐに現実に戻されることとなる。
彼の顔に見惚れていて、一瞬、何が起こったのか理解できなかったが、一部に感じる体温に、自分は腰を引き寄せられたのだと数秒置いてわかった。
それから口腔に感じる熱に、相手の舌が入り込んでいることも理解した。
(くそっ、やっぱりこうなるのかよ・・・っ!)
彼の思惑通りにいったことに悔しさを覚えつつも、腰に回っている腕の強さで、今更後に引けないことはわかっているので妹子は仕方なくそれを受け入れる。
彼の言うとおり、確かに口内にはまだチョコの破片が残っていた。
しかし妹子はちまちま食べていたのでほとんど溶けており、当たり前だがざっくりと大きく食べ進めていった太子のものが大部分だった。
わりと大きめの破片もあるらしく、妹子はそれを自身の舌に渡され、更にそれを溶かすように舌の平を押し当てられた。
チョコを溶かすと共に自身の平も丁寧に舐め上げられ、妹子の背筋に電流が走る。
「はっ、んん、ふっ・・・。」
耐え切れず声が漏れてしまったが、息苦しさで既に頭がぼうっとしてきているのが作用し羞恥を感じる暇はなかった。
やがて破片が溶けると、太子はねっとりと舌を絡ませ、口内を蹂躙する。
脳髄が痺れるような甘さに恍惚としていると途端に口許が涼しくなった。
それと共に大量の酸素が供給される。
「はあっ、はあっ・・・。」
名残惜しく舌を出しながら息をしていると、妹子の蕩けた瞳に満足したのか太子は不敵な笑みを浮かべた。
「チョコ、まだ残ってるね。」
そう言うと再び口を塞ぎ、妹子の舌の平に残っていた、溶けたチョコレートを全て食べてしまおうと、舌ごと吸い上げる。
「っあ・・・!」
その強い刺激に耐えられず、妹子の身体がビクンと跳ね上がった。
そして次の瞬間、膝からガクンと崩れ落ちる。
「あっれー?どうしたの妹子?」
太子は意地悪く唇を吊り上げながら座り込み、妹子と目線を合わせる。
彼は快感の余韻に浸るように浅く痙攣していた。交わらせている視線にも、情欲の火が灯っていることがわかる。
太子がそっと頬に触れると、小さな声と共に再び肩が跳ね上がった。
「妹子は本当感じやすいねえ・・・まあ、そこが可愛いんだけど。」
太子は彼の首筋に唇を寄せ、軽く吸い上げた後に、妖しい笑みを浮かべながら言った。
続きはベッドで、ね?
********************
☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*あとがき☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*
つくづくアッー♂な終わり方が好きだなあ・・・と、自分でもわかっております。本当好きだなあ自分・・・。
そしてあれはポッキーと呼べる代物だったのだろうか。まあいいや・・・。
でも個人的に食べてみたい・・・中が空洞なの所望。なんか・・・チョコエッグとかおいしくないですか?好きなんですけどチョコエッグ。
ギャグかと思えばエロみたいになってすみません。
個人的に前半のやりとりは好き。
ではでは、いつもお読みいただきありがとうございます(*^ー^)ノ
また太妹が嫌いな方もです。
いい夫婦の日と前後しましたがポッキーの日小説です。しかしもはやポッキーではないものを作り出してしまいました。これはポッキーの日用と呼べるのだろうか・・・?そしてちょいエロなので気をつけて。
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11月11日。それはとある菓子の日だと太子は言う。
その日はこの国伝統のお遊びがあるようで、それをやりたいがため、太子は妹子の家におしかけた、らしい。
それにしても、平日仕事終わりの疲れきった時にくるのはやめてほしい、とつくづく思う。
まあそれを言ったところで改善の余地は見込めないので、代わりに妹子は諦めのため息をついた。
「それじゃ、妹子!ポッキーゲームをしよう!」
「ポッキーゲームぅ?」
太子の上機嫌な様子とは反対に妹子は片眉を吊り上げながら彼の言葉をオウム返しした。
別にそれを全く知らなかったわけではない。どんなゲームなのかは、ちらりと小耳に挟んだことはある。
これは二人で行うゲームで、ある細い棒状のチョコ菓子の端を咥え、同時に両側から食べ進めていくというものだ。
それでこのゲームの楽しみは何かというと、食べ進めていけば棒状の菓子はどんどん短くなっていく。それに伴い、二人の距離もどんどん縮まり、最終的には唇が触れ合う、という点だ。
つまりこれはカップルや友達同士のおふざけ向けなのだ。それを何が悲しくてこんな臭いオッサンとやらなければならないのか。
「ちょっとさっきから君酷くない!?私のこと臭いオッサンとか・・・まだピチピチのナウなヤングだもん!」
「あ、思わず口に出してしまってました。それとアンタは十分オッサンです。」
泰然自若とした彼の態度に言い返す言葉が見つからなかったのか、ぐぬぬ、と唸りながら太子は不満ありげに睨みつけてくる。
それから気を取り直したように、腕を振り上げ早口で言った。
「とっ、ともかくやるぞ!いいよな恋人同士だし!というか拒否権はない!」
「職権乱用・・・。」
「べ、別に摂政命令とは言ってないだろ!」
「はあ、まあ・・・いいですよ。」
恋人、という甘い響きに妹子の胸の奥で暖かい何かが広がった。
惚れた弱みというやつだろうか。つくづく自分は甘いな、と思う。
気づけば目の前で太子が何やら己の顔を見てにやついていた。そういえば心なしか頬が熱いような気がする。
感情を隠すのはうまいほうだと思っていたが、どうもそれも彼の前だと調子が狂うようだ。どこまで彼に弱いんだ、と自分に呆れる。
「それじゃあ・・・はいこれ。」
太子は冠を取り、それを振るうと見慣れたパッケージが目の前に現れた。
その冠の中はどうなっているのだろうかと思いつつもそのまま眺めていると、そこから出てきたものに妹子は軽く目を瞠った。
「え、なんですかそれ。」
彼はてっきり片方がチョコに包まれ、もう片方がクッキーになっている棒状の菓子が出てくると思っていた。
しかし太子が出したものは、片方がチョコで、もう片方もチョコ、つまり全てがチョコレートに包まれたものだったのだ。
妹子が素直に驚いたのは彼の妄想とも呼べる予想通りだったのか、口角を上げ誇らしげにそれを差し出す。
「ふっふっふー。これはなあ、特注で作ってもらったポッキーだ!」
「いやもうそれポッキーじゃありませんよね・・・?」
「う・・・と、ともかく聞きんしゃい!
ポッキーゲームの醍醐味といえば、最後に待ち構えているちゅーだろう?
でもその時大体まだ口の中にポッキーの破片が残っているだろ?通常のポッキーはチョコの中にクッキーが入っているからちゅーした時に口内を怪我してしまうかもしれない上むせた時辛い・・・いや実際はわからんが辛そうだ・・・ということで!クッキーをなくし中を空洞にした、全てチョコでできたポッキーを作ってもらったのだ!」
ふんぞり返って満足そうに笑う太子とは反対に、妹子は頭を抱えながらため息をついた。
そして発言権を求めるようにスッと片手をあげる。
「あの、一つ・・・いや、二ついいですか。」
「ん?なんだ?」
「何故ちゅーで口内を怪我すると思ったんですか?唇をくっつけるだけだと思うのですが。」
「あー・・・そうか、そこで終わらす手もあったのか。」
「・・・一体どこまでする気なんです?
まあいいや。もう一つは、何故全部チョコで固めないで中は空洞にしたんですか?」
「なんかそっちのほうがうまそうだろ。ほら、中に玩具入ってる、卵形のチョコとか何かうまいじゃん?」
「あー、それはなんとなくわかります。」
それから暫しの沈黙の後、太子はもう質問はないと受け取ったようで、棒の端を咥え、さあやるぞと言わんばかりに妹子の口の前に突き出した。
心の準備もなく始まったそれに、彼は躊躇いつつも渋々それを咥え込む。
静寂の中、ポリ、という静かに食べ進めていく音と、緊張で騒がしい己の心音だけが妹子の耳に届く。
(立ったままやるのかよ・・・。
しかしこれ・・・どこで終わらせよう?まさか本当にちゅーするのか・・・?直前で折ってもいいけど折るにしては少し太い気がするし折れるかな・・・?)
そのようなことを考えているうちに、やがて太子の顔が目の前へと迫ってきた。
自分はゆっくり食べていたつもりなのだが、彼はお構いなしに平気で食べ進めていたようだ。
いよいよどうしよう、と焦りで鼓動が速まっていく。
そして本当にあと一息で唇が触れるというその時、途端に妹子の心臓は停止した、かのように思えた。
(あ・・・、睫毛、意外と長い・・・。)
直前に迫った、目を伏せている太子の顔を見て、彼はふとそう思った。
刹那、呼吸も、胸の鼓動も時も止まり、完全に無音の世界に包まれたような心地がした、
が、しかし、太子によりすぐに現実に戻されることとなる。
彼の顔に見惚れていて、一瞬、何が起こったのか理解できなかったが、一部に感じる体温に、自分は腰を引き寄せられたのだと数秒置いてわかった。
それから口腔に感じる熱に、相手の舌が入り込んでいることも理解した。
(くそっ、やっぱりこうなるのかよ・・・っ!)
彼の思惑通りにいったことに悔しさを覚えつつも、腰に回っている腕の強さで、今更後に引けないことはわかっているので妹子は仕方なくそれを受け入れる。
彼の言うとおり、確かに口内にはまだチョコの破片が残っていた。
しかし妹子はちまちま食べていたのでほとんど溶けており、当たり前だがざっくりと大きく食べ進めていった太子のものが大部分だった。
わりと大きめの破片もあるらしく、妹子はそれを自身の舌に渡され、更にそれを溶かすように舌の平を押し当てられた。
チョコを溶かすと共に自身の平も丁寧に舐め上げられ、妹子の背筋に電流が走る。
「はっ、んん、ふっ・・・。」
耐え切れず声が漏れてしまったが、息苦しさで既に頭がぼうっとしてきているのが作用し羞恥を感じる暇はなかった。
やがて破片が溶けると、太子はねっとりと舌を絡ませ、口内を蹂躙する。
脳髄が痺れるような甘さに恍惚としていると途端に口許が涼しくなった。
それと共に大量の酸素が供給される。
「はあっ、はあっ・・・。」
名残惜しく舌を出しながら息をしていると、妹子の蕩けた瞳に満足したのか太子は不敵な笑みを浮かべた。
「チョコ、まだ残ってるね。」
そう言うと再び口を塞ぎ、妹子の舌の平に残っていた、溶けたチョコレートを全て食べてしまおうと、舌ごと吸い上げる。
「っあ・・・!」
その強い刺激に耐えられず、妹子の身体がビクンと跳ね上がった。
そして次の瞬間、膝からガクンと崩れ落ちる。
「あっれー?どうしたの妹子?」
太子は意地悪く唇を吊り上げながら座り込み、妹子と目線を合わせる。
彼は快感の余韻に浸るように浅く痙攣していた。交わらせている視線にも、情欲の火が灯っていることがわかる。
太子がそっと頬に触れると、小さな声と共に再び肩が跳ね上がった。
「妹子は本当感じやすいねえ・・・まあ、そこが可愛いんだけど。」
太子は彼の首筋に唇を寄せ、軽く吸い上げた後に、妖しい笑みを浮かべながら言った。
続きはベッドで、ね?
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☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*あとがき☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*
つくづくアッー♂な終わり方が好きだなあ・・・と、自分でもわかっております。本当好きだなあ自分・・・。
そしてあれはポッキーと呼べる代物だったのだろうか。まあいいや・・・。
でも個人的に食べてみたい・・・中が空洞なの所望。なんか・・・チョコエッグとかおいしくないですか?好きなんですけどチョコエッグ。
ギャグかと思えばエロみたいになってすみません。
個人的に前半のやりとりは好き。
ではでは、いつもお読みいただきありがとうございます(*^ー^)ノ