✨わらこ精霊 秋だより編
霧の向こうに、灯るものがあるなら🌫️
潮見あまね(小樽市・中3)
出身神社:住吉神社(小樽市住ノ江)
精霊属性:霧と“見えない未来”を照らす精霊
🎵7. 白い羽根と未完成な勇気🎶
──今はまだ途中でも、きっと届く
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🌫️朝
霧が街を包んだ朝。
窓の外の港は輪郭を失い、船影も墨でにじませたみたいに見えた。
制服の袖を整えながら、あまねは机の上のラジカセにカセットを差し込む📼。
再生ボタンを押すと、昨日録音した波の音🌊が小さな部屋に広がった。
その音に耳を傾けていると、台所から母の声がした🍳。
> 「また波の音、聴いてるの?」
「うん。……なんか、落ち着くから」
「いいね。今日も気を付けて行ってらっしゃい✨」
ほんの短いやり取り。
でも、背中を押してくれるような優しさが心に残った。
> 「今日も、がんばろう」
そうつぶやいて玄関を出ると、霧に包まれた空気がひんやりと頬をなでた❄️。
白い霞の向こうに、一歩先の道が続いているのを信じながら。
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📖授業
ホームルームで先生が「進路」について話し始めた。
「まだ決まってないです」と笑う友達の声に、
あまねは返事をせず、ノートの端に海のスケッチを描いた✏️。
黒板に書かれた「未来の目標」の文字が、少しにじんで見える👀。
でも、ペン先を動かすと波の形が自然と浮かんできて、心が静かになった。
> 「進んでるのか、止まってるのか」
霧の中ではどちらも同じに見える。
けれど波は、確かに向こう岸へ運ばれている。
その確信が、胸の奥で小さく光った💡。
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🍱昼休み
給食のない日。
母が和柄の布で包んでくれたお弁当をほどくと、
桜の模様が霧の白に浮かぶように見えた🌸。
焼き魚の香ばしさ🐟、卵焼きのやわらかな甘さ🍳、
ほうれん草のおひたしのやさしい塩気🥬。
どれも特別ではないけれど、口に運ぶたびに心がほっとする。
あまねは小さく、心の中でつぶやいた。
> 「お母さん、いつも美味しいごはんをありがとう🙏」
その一言が胸にしみて、霧の中でも確かな支えがあることを思い出した。
食後、ノートに一文を書き添える📓。
> 「霧の朝。まぶたの裏に、船の汽笛が残ってた🚢」
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📚放課後レッスン
補習の読書会。
図書室の窓から、夕暮れの橙色が霧を透かして差し込む🌇。
金子みすゞの詩を声に出すと、
ことばは自分の喉を離れ、静かに誰かに届いていく気がした💭。
> 「こだまでしょうか──いいえ、誰でも。」
読み終えたとき、教室の空気がやわらいだ。
言葉にならない想いも、どこかで誰かに重なっている。
その予感が、胸の奥に小さな灯をともした🕯️。
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🌙夕方から夜
駅前で母と合流し、帰り道に小さな甘味屋で立ち止まる🏮。
> 「今日は頑張ったから、ぱんじゅう買って帰ろうか?」
「……うん、久しぶりに食べたいな」
手のひらに乗るほどの小さな丸。
外は香ばしく、中はしっとりとしたこしあん🍡。
子どものころから慣れ親しんだ安心の味が、今日の疲れをふわりと溶かした。
家に帰り、母と湯飲みを並べてお茶と一緒に味わう🍵。
> 「霧の日にぴったりの、やさしい甘さだね」
🍡 小樽名物「ぱんじゅう」とは🍡
「ぱんじゅう」は、小樽で昔から親しまれている素朴なおやつ。
名前の通り、パンと饅頭のあいの子のような存在です。
🌟 特徴
**手のひらサイズ(直径4〜5cm)**の小さくて丸い形
外側は小麦粉の生地を薄く焼いた 香ばしい皮
中にはたっぷりの こしあん(お店によっては粒あんやカスタードも)
見た目は「小さな今川焼き」や「ベビーカステラ」にも似ているけれど、味わいは独特
⏳ 昭和のころから子どもたちのおやつとして親しまれ、今でも地元の人や観光客に愛される小樽のソウルフードです。
🍵 一口か二口で食べられるサイズなので、お茶のお供や散歩の途中にぴったり。

夜。机にノートを開き、今日の最後の一文を書き加える
> 「見えなくても、道はきっと続いている」
灯りを消したあとも、
波の音と甘さの余韻が、明日を進む勇気に変わって胸に残っていた🌙。
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