✨わらこ精霊 夏だより2《第3日目》
2025年8月3日(日)

── 心に灯る“火” ──

🎀オープニング曲:制服スパイラル
(足並みはそろわなくても、ひとつの夢を見ている)



合宿3日目。
焔野こよみ(ほむらの・こよみ)──苫小牧市出身は、朝から少し落ち着かない様子だった。

「もっと盛り上げたい」「みんなを引っ張りたい」
その熱が強すぎて、静かに準備している子との温度差に気づいてしまう。
胸の奥で小さく火花が散ったような、居心地の悪さ。



午前は作詞練習&ボイス録音。
こよみは手帳に書いたフレーズを何度も読み返し、
机にひじをついて、リズムに合わせながら口の中で転がすように言葉を試す。

「この単語だと強すぎるかな…」
「でも、優しすぎても熱が伝わらない…」

周りでは別の精霊たちが、それぞれのメロディに合わせて歌詞を声にのせている。
スタジオのミラーに映るこよみの表情は真剣そのもの。
レッスン担当の先生が近づき、マイクの位置や息の使い方を細かくアドバイスしてくれる。



「火はね、燃やしっぱなしじゃなくて、灯すんだよ」
その言葉に、こよみは小さくうなずき、息を吸い直してもう一度歌う。

録音ブースのガラス越しに見える仲間が、軽く親指を立てた。
「その詞、あったかいね」
そのひと言で、心の炎がふっとやわらかくなった。



🫧 午後のお楽しみイベントはキャンドルづくりワークショップ。
色とりどりのロウを溶かし、好きな色を重ねて作っていく。
こよみは真ん中に赤、外側にやさしいオレンジを選んだ。

「外はやさしく、中は熱く」──
出来上がったキャンドルは、まるで彼女自身のようだった。



夕方、浜辺でみんなのキャンドルを並べ、小さな灯りをともし合う。
波の音とほのかな炎が、風灯の森の夜をやさしく照らす。

「空回りしたって、本気なら、きっと届くよね」
こよみのつぶやきは、夜風にのって広がっていった。


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🎵エンディング曲:
「記憶の汽車 〜長万部から函館本線の記憶」
(ゆっくりでもいい、ちゃんと進んでいくんだ)




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📸 次回予告:
《第4日目・8月4日(月)》宙音ゆの(岩見沢)
「声と風が共鳴するとき、見える景色がある──」