✨わらこ精霊 夏だより2《合宿編》瑠璃野ひめか(小樽市)
── 記憶の中の光 ──
🎀オープニング曲:制服スパイラル
忘れたくない瞬間に、光をしおりに挟む
合宿23日目・2025年8月23日(土)
🚌 高速らびゅー号で牧場へ
「忘れられるのって、やっぱり怖いな…」
バスの窓に小さなフレームを作るように指を添えて、流れる風景を切り取って見ていた。
心の中でつぶやいた 瑠璃野ひめか(小樽市) の横顔は少し曇っていた。

けれど「今日は牧場だよ!」と誰かが声を上げた瞬間、車内がぱっと明るくなる。
牧草の匂い、広がる緑の絨毯、遠くに見える白い柵。
そのイメージが浮かんだだけで、不安の影は少しだけやわらいでいった。

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🎤 午前レッスン:表情+自己紹介
広い放牧地の横、白い柵のそばでのレッスン。
課題は「表情をつけて自己紹介をすること」。
ひめかは深呼吸して、大きな馬の横に立った。
「わたし、瑠璃野ひめか。記憶の中に…ずっと残る光になりたいです」

言葉を言い切った瞬間、馬がフンッと鼻を鳴らした。
「わぁ!」と驚いた声と同時に、周りから笑い声が起きる。
ひめかも思わず微笑んだ。

その瞬間、緊張で固まっていた心がふっと軽くなる。
——あ、届いたんだ。
胸の奥に温かい実感が残り、自己紹介が記憶の一枚として刻まれた。
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🐴 午後:牧場見学&乗馬体験
放牧地をゆっくり歩きながら、飼育員の説明に耳を傾ける。
馬の蹄の音、草を噛む音、風に混じる牧草の匂い。
「記憶って、匂いや音といっしょに残るんだね」
ひめかがつぶやくと、隣の子が頷いて「そうだね、五感全部で覚えるんだ」と返した。
続いて乗馬体験。
最初はこわごわと手綱を握っていたひめか。
けれど馬が一歩ずつ進むたびに、肩の力が抜けていく。

高い視点から見える景色は新鮮で、風や匂いごと身体に刻まれていく。
「わたしの“忘れたくない気持ち”も、この背中に揺られて歩いていけるのかな」
夕暮れに差し込む光に照らされた横顔は、少し大人びて見えた。
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🌇 夕方の記録
馬小屋の横で腰を下ろすと、夕陽に照らされた木の壁が赤く輝いていた。
ひめかは手を胸に当て、そっと言葉を紡ぐ。
「今日の光、きっと誰かの中に残ってくれるかな」

その声を聞いた仲間が静かに答える。
「もう残ってるよ。ひめかが笑った瞬間、ちゃんとここにあるから」
頬に夕陽が差して、目を伏せる。
でも次に顔を上げた時の笑顔は、しっかりと未来を見据えていた。
——忘れられる恐怖じゃなくて、渡す強さを信じてみたい。
🌟エンディング曲(8月23日)
🎵 ⑬ 制服革命サバイブ!
制服の胸ポケットに入るのは、写真でも言葉でもない。
いま刻んだ鼓動そのものが、残すべき光。
