Mare Foecunditatis

Amebaでブログを始めよう!

感動!『Where the Hell is Matt?』

皆さん、こんにちは。お元気でしょうか?夏バテでお疲れの方もいらっしゃると思いますが、夏の日差しに負けず一緒に頑張って乗り切りましょう。


ブログに挑戦!第3回目となる今回は、わたくしHarryが今お気に入りの動画と歌を紹介しようかと思います。
(実際はYoutubeの貼り付けの練習を兼ねてます^^;)


紹介する前に皆さん、現在テレビで流れているVISAカードのCMをご覧になったことがありますか?
野口英世、夏目漱石、福沢諭吉のそっくりさんと、謎の外国人の4人が世界中で不思議な踊りを披露しているCMです。
VISAのCMを見たことがないという方は、現在VISAのサイトからCMを見ることが出来ます。(放送終了)

日本の偉人のそっくりさん達と一緒に踊っている、この謎の外国人、気になって調べてみました。すると、とんでもない人だと分かったのです。彼の名前は、
マット・ハーディング(Matt Harding)さん。

彼はなんと世界中を旅し、その各地で踊っているという、元ゲームクリエイターの方でした。
少し調べてみたらこの男性は日本のテレビでも紹介された事もあるらしく、世界に於いてではかなり有名な方らしいです。最初は自費で旅行していたのですが、今ではスポンサーが付いているとの事。それぐらい人気があるという事なんですね!まぁ、CMにも起用されるぐらいですからね。何故こんな事をしているのかなど、詳しい事はリンク先のWikipediaからご覧ください。
(マット・ハーディングさんについてのWikipediaはこちらから
(マット・ハーディングさんのホームページはこちらから

日本に於いてでも私が知らなかっただけで、ご存知の方のほうが多いのかな?
彼の名前で検索してみると、既に多くの方がこのマット・ハーディングさんと、これから私が紹介しようとしている動画をブログなどで紹介していました。
私も遅ればせながら便乗します♪(*^皿^*)


VISAのCMではないマットさんのオリジナルの動画がYoutubeで公開されているので、見たことがない方は是非一度ご覧ください。

ではどうぞ・・・

Where the Hell is Matt?(2008)





いかがでしたか?
最初は、何やこの変な踊りは!?と失笑してしまいそうになりますが、そのうちに引き込まれてしまいませんでしたか?
少なくとも私は見終わった時、めっちゃ泣いてました(TдT)

あぁ、地球はこんなにも美しく、
そして、人間はこんなにも分かり合える!
すべての一瞬、一瞬が掛け替えのない奇跡なのだ!!!

と感涙にむせびました。まぁ、もともと感動しぃなんですがね・・・(^^;)
(ちなみに脅威の再生回数です。2009年8月現在で既に2300万回!!!Σ(゚ロ゚;))

世界各国の人達と、言葉を用いずとも、たった一つの踊りだけで民族、宗教、言語を越えて通じ合えることに本当に感動しました。
マットさんはただ踊っているだけ。各国の人たちもただ踊っているだけです。それなのに、どうしてこんなに心を打つのでしょう。楽しそうに踊る子供達の笑顔がめちゃくちゃ眩しく美しいです。

国と国とでは主義や宗教などで対立する事があっても、個人対個人ではこれだけ平和な繋がりを築くことが出来るのです。
余計なメッセージなど要りません。ただ楽しく踊るだけでいいのです。改めて争いの愚かさについて考えさせられます。
いつの間にか私にはあの踊りが平和への祈りを込めた踊りとして見えていました。

そして、何と言ってもBGMとして流れている歌が非常に美しい!!!

この歌についても調べました。
動画の最後に表示されるクレジットに、歌の名前、作曲者、歌詞についての表記がありました。
この曲のタイトルは『Praan』
なんと慈愛に充ちていて、魂に響く素敵な曲なんでしょう!
この歌を聴いていると、鬱屈して淀んでいた気持ちが浄化されていくのが分かります。


この素敵な曲の歌詞を調べてみるとビックリ!!!ヽ(゚Д゚;)ノ!!
私の好きな、あの詩聖タゴールの詩を歌にしたものだったのです!
いやぁ~~!!それを知ったときは、めっちゃ嬉しかったですよ~!!!
出逢えた!という気持ちでいっぱいになりました。ほんと鳥肌立ちまくりました!!!


Mare Foecunditatis-Rabindranath Tagore

ラビンドラナート・タゴール
(Rabindranath Tagore 1861~1941)

この方は20世紀前半に於けるインド最大の文化人として知られています。そして、アジアで初めてのノーベル文学賞を受賞した偉人です。その活動は幅広く、詩人、文学者、哲学者、評論家、作曲家、画家として多岐にわたります。
めっちゃ素敵な紳士だと思いませんか♪高徳がお顔に現れています。見ているだけで大切な事を教えてくれる気がします。

(Wikipedia 日本語版 ラビンドラナート・タゴールの記事より画像引用しています。 ラビンドラナート・タゴールについてのWikipediaはこちらから


彼の著書で代表する作品に『ギーターンジャリ』という詩集があります。
『ギーターンジャリ』は元々は彼の母国語であるベンガル語による韻文の作品でしたが、後にタゴール自身によって英語に翻訳され、散文タイプの英訳『ギーターンジャリ』が誕生します。そして1913年、その英訳『ギーターンジャリ』が高い評価を受け、アジア人として初のノーベル文学賞を受賞しました。
ギーターが歌、アンジャリは合掌を意味するそうです。作品全体にタゴールの汎神論が大きな喜びの形として表現されている素敵な作品です。
以前、私が偶然、地元の古本屋で見つけた(出逢えた)、岩波文庫『タゴール詩集 ギーターンジャリ 渡辺照宏訳を見ると、英語版の第69詩に『Praan』の詩がありました。

Mare Foecunditatis-ギーターンジャリ

岩波文庫の『タゴール詩集 ギーターンジャリ 渡辺照宏訳』
ベンガル語の韻文訳と英語版の散文訳の両方が載っています。
しかし、ベンガル語版と英語版とでは同じギーターンジャリでも
随分編纂されている詩が違っているのが特徴。
詩聖タゴールはベンガル語版をただ英訳したのではなく、
西洋文化の人達に分かりやすいように、
収録した詩や翻訳に大きく変化を加えています。


そのまま、岩波文庫『タゴール詩集 ギーターンジャリ 渡辺照宏訳より第69詩を引用させていただきます。

■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■

ギーターンジャリ (英語本による散文訳)

 69


 私の血管を夜となく昼となく流れているこの同じ生命の流れが、世界中に流れ渡り、リズムに合わせて踊っている。

 この同じ生命が喜びとなってほとばしり、大地の塵埃の中を駆け巡って無数の草の葉に届き、激しい浪となって木の葉や花に入り込む。

 この同じ生命が生と死の大洋の揺籃の中で、潮の満ち干に連れて揺り動かされる。

 この生命の世界に触れて、私の手足が栄光に輝くのを感じる。そしてこの刹那に多くの世代の生命の鼓動が私の血の中に踊っていることを私は誇りとする。




■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■

生きている事の喜びに溢れていて、『命の讃歌』とでも言うような、とても優しくて愛に充ちた素敵な詩ですね。全ての命は繋がっていて連綿と受け継がれゆく。そしてそのことに無上の喜びを覚える感動が伝わってきます。
それに、マットさんの動画から感じるものと共通点も多いです!

(ベンガル語の歌詞を表示した『Praan』Youtube動画はこちらから


『Prann』を作曲したのは、Garry Schymanという作曲家です。この素敵なタゴールの詩にメロディを付け、美しい歌に仕上げた才能はとても素晴らしいですし、何より、よくこの詩を選んだなぁ~と驚かされます。
この曲を聴いた後では、どれだけ他の素晴らしい曲をあの動画に流しても敵わないんじゃないかとさえ思います。詩の世界感、曲の世界感が動画に完全にマッチしています!

彼のホームページにあるSheet Musicの項目からこの『Praan』の楽譜のダウンロードも可能です。

(Garry Schymanのホームページはこちらから)