今日もあなたの何かのきっかけになりたい。
きっかけ玉子です
---相鉄の弱点、
小田急は漁夫の利、
見習うべきは東急---
いよいよ今週末から
相鉄とJRの直通運転が開始されます。
都心に駅を持たない相鉄としては
新宿や渋谷に直結するので
相鉄としては、悲願だったでしょう。
しかし、この直通運転を最大の
ビジネスチャンスとして活かせて
いないように感じます。
漁夫の利でビジネスチャンスを作ったのは
小田急電鉄でしょう。
海老名の再開発です。
せっかく相鉄が直通運転開始するのに
海老名の開発は
小田急にやられたような気がします。
小田急は複々線を言い分に
平日朝海老名初の列車を作り
数年前からロマンスカーを停車させ
海老名=小田急のブランドを作り
第二の武蔵小杉を目指して(?)
海老名にタワーマンションの建設を
進めています。
海老名=小田急というブランドに関しては
小田急電鉄では毎年10月頃、ファミリー鉄道展と
題して、車両基地の公開を行っています。
(今年は5月でしたが)
さらに、
海老名にロマンスカーミュージアムを作ると
発表しており駅前は工事の真っ最中です。
はっきり言って
相鉄とJRが直通して海老名から
新宿や渋谷に行けるようになりますが
距離や運賃などを考慮すれば
小田急を選択するでしょう。
従って小田急にとってはローリスクなのです。
また今回はJRとの直通ですが
2年後は東急と直通が始まります。
はっきり言えば
東急としては二俣川や海老名に直通することは
副産物にすぎないと思います。
欲しいのは新横浜駅です。
目的は新幹線の客を都心に向けて運ぶことです。
さらに、相鉄が新横浜を手にしても
新幹線の多くの利用者は
新横浜都心へ向かう東側を利用すると
思われるので、もちろんメリットは多いですが
東急ほどではないでしょう。
数年前の東洋経済には
二俣川は廃れた町にランクインしていました。
これが相鉄の開発力の弱さを物語っています。
直通が開始する今
二俣川、鶴ヶ峰、西谷は
相鉄にとって大きな資産になるでしょう。
(4方向へ行けるため、横浜、新宿、湘南台、海老名)
そこで、東急ならおそらく
二俣川を現在の二子玉川のようにするでしょうが
相鉄は開発力が弱すぎると感じます。
せっかく直通するのに
これでは、ある意味豚に真珠です。
相鉄も観光地を持たないならば、東急のように
街を開発するべきです。
相互直通運転が行われる今がそのときだと
思うのですが、
どうも個人的には動きが鈍いような気がします
東急も昔は(というか今も)
相鉄同様に観光地を持たない
沿線住民の路線でしたが
ものすごい開発力であそこまで成長したのです。
東急は9月に社名変更
10月に東急電鉄株式会社を完全子会社で設立
いわゆる分社化されましたが
あれは、東京急行電鉄株式会社が
鉄道会社ではないという表れです。
街づくり、地域開発の会社なのです。
東急は今でも南町田の大規模な再開発を行い
渋谷にビルを建てている真っ最中なのです。
---相模線複線化促進による相模原市の真意---
次に、相模線についてです。
今月、相模線の複線化に関する
キャッチフレーズの募集が始まりました。
相模線を複線にする必要があると思いますか?
まぁ現在の状況では費用対効果を考えると微妙でしょう...
しかし、今後はイベント盛り沢山なのです。
神奈川県駅(仮称)=橋本にリニアが開通します。
(個人的には高輪ゲートウェイより
ダサいので橋本駅にして欲しいですが)
前述の通り海老名は相互直通運転により
新横浜まで1本になるので
海老名以南の人にとっては相当便利になるでしょう。
そして、おそらくこの公募を
相模原市が行なっていることから
おそらく、この複線化はある別のプロジェクト実現の後押しであると私は考えています。
そのプロジェクトは、
小田急を上溝まで延伸する計画です。
上溝まで延伸が決まれば
橋本、上溝、海老名
と相模線にも乗降客数が多い駅が増えるのです。
そのような観点から
取り急ぎ橋本〜海老名間を
複線化したいのでしょう。
そして今の相模原市長が実現したいのは
複線化より延伸の方です。
今年の相模原市長選により元衆議院議員の
本村賢太郎さんが市長となりました。
(ちなみによくテレビに出ている本村健太郎とは別人です)
相模原駅付近に
在日米軍施設「相模総合補給廠(さがみそうごうほきゅうしょう)」があります。
ここはアメリカに返還された経緯から
現在広大な空き地となっています。
前の市長がここに商業施設を作ると
意気込んでいたのですが、
現市長がそれを白紙にした経緯があります。
その理由は紛れもなく
小田急にきて欲しいのでしょう。
しかし小田急はあまり乗る気ではないようで、
なかなか実現しません。
小田急は
「市町村(町田市と相模原市)で線路引いてくれるなら運行するよ」
といった態度ですが、
それは小田急が
複々線化にお金を使いすぎたので、
できれば節約したいという意図だと
私は感じています。
---小田急最大の投資---
以前学生の頃
ちょうど複々線が完成した頃なので
最近の話ですが、ある授業で経営の話のときに
「東急は、全駅ホームドアつける。王者の品格、
対して小田急は新宿にしかない」
などと発言した先生がいて
先生ですが、私は『コイツ何もわかってないな』と思ってました。
まず、経営の観点から東急を褒めるならやはりその開発力です。
ホームドアは、オリンピックを控え、外国人観光客が来日するので、全てのお客様に安全に利用してもらうためです。
たしかに1駅1億と言われるホームドアを
あれだけの駅数をこの短時間で設置するのは
素晴らしいと思います。
しかし、他社がホームドアの設置を急がないのは
車両の都合で設置できない鉄道事業社が
ほとんどです。
また、1駅におおよそ1億かかると言われるほど
コストがかかるのです。
おそらく5年くらい経てば
もっと安く設置できるようになると思います。
それを待っているのだと私は思っています。
ただ、
オリンピックに間に合うように設置した東急は
そういう意味では、ブランド力を高めるためには有効であると思いますが、急いで設置することは経営的には微妙に感じます。
ちなみに、何故1駅1億するかと言えば、
ホームドアが重過ぎるので、ホームの補強工事にお金がかかるのです。
すなわち軽いホームドアが完成すれば
かなりコストは下がります。
実際小田急は、過去にパイプ3本で
転落を防止する軽い(補強工事の必要ない)ホームドアの実験をしていました[1]。
この方が圧倒的にコストが安いからです。
まぁどの駅にも設置していない現実を見れば
なにかイマイチだったのでしょう。
小田急がホームドアを設置できない理由は
多く存在します。
まず、あの時期小田急は
複々線化に力を注いでいたので、ホームドアを
設置する余裕なんてなかったでしょうし、
個人的にもホームドアにコスト割くのならば、
全力で複線化を勧めてほしいと思います。
すなわち、各社の違いは
ホームドアにコストを割くか
複線化にコストを割くか
の違いで、
ホームドアを付けるのは、
東急が王者だからではありません。
確かにホームドアにコストを使う余裕があるのは
素晴らしいですが
逆に東急には複線化線は実現出来ません。
仮にも経営の授業を行う先生です。
素人発言すぎると思った私の学生時代の記憶です。
---ホームドアと車両の関係---
先述の通りホームドアが普及しない原因は、
1駅1億と言われるコストよりも
車両の問題の方が大きいです。
小田急がホームドア設置に難をかかえているのが
ロマンスカーです。
決まった位置にドアを持ってこないといけない
ホームドアを付けるのは
ロマンスカーがいる小田急には難しいのです。
これに関しては東急もホームドアをつける際に
6ドア車を廃止しました。
(個人的には6ドア車は好きだったのですが...
あの真ん中の方にパイプが立っている辺りに
ニューヨークの地下鉄の雰囲気があり、
朝は椅子が畳んであって空間が広く
学生時代は
あの車両を選んで乗っていました。)
ちなみに小田急にも
かつて4ドアですが
椅子がたためる1000形がありました。
あれは、すぐに姿を消しました。
座席数が少ないのは長距離利用客の多い
小田急には向かなかったのでしょう。
さらに混雑時も、ドアが広すぎて
人がドア付近に滞留して結局無意味だったなんて言われています。
ちなみに現在は、ドアが全部開かない形に
改造され今日も運行されています。
しかし、ホームドアに対応できず、
1000形のリニューアルの対象でもないため
5000形に置き換えられるでしょう。
おそらく唯一の鉄の電車8000形よりも
先に置き換えられるかもしれません。
あと1、2年でドアが全部開かない1000形は姿を見ることはできなくなるとおもいます。
話を戻すと、
田園都市線に6ドア車が走っていた頃に
実は既にホームドアが設置されていました。
それが宮前平駅です。
どのように設置したかといえば
ホームドアと車両の間隔を広く取り
車両のドアがホームドアの開口部の前に
こなくても
ホームドアと車両の広い隙間を利用して
乗降が可能なのです。
これならロマンスカーも対応できると思います。
ただし、技術的にはですけど。
ホームドアと車両の間隔を広げるということは
ホームが狭くなります。
例えば、新宿の次に乗降客数2位の
町田駅の状況を見れば
朝のラッシュ時のとき
階段やエスカレーターの上段で人が滞留し
各停と快速急行が接続しようものなら
階段付近はホームに人があふれかえっています。
そんな状況で、ホームドアを設置すれば
最悪の場合ホームドアの内側に人が入らずに
ホームドアが閉まらないなんてこともおきかねません。
ということで、あまり現実的ではないですね。
2019年の小田急の設備投資計画に
22年度にロマンスカー停車駅
(具体的には1日10万人以上が利用する駅)
にも、ホームドアをつけると明記してあります。[2]
そうなるとホームドアに対応していない車両
特にロマンスカーがどうなっていくのかが
気になるところです。
VSEはデビュー15年程度で
個人的にGSEより好きなので
まだ、まだ走り続けて欲しいです。
個人的LSEよりもRSEやHiSEの方がすきだったのですが、
こちらはハイデッカーがバリアフリーの問題で
早期引退となりました。
VSEは、
小田急唯一の連接台車となってしまったので
整備性の悪さも問題視されている現状です。
もしかすると、早期引退もあるかもしれません。
ただ、朗報もあります。
2019年11月に
JR西日本が新しいホームドアを公開しました。
電車のドアにあわせて動く、ふすまタイプのホームドアです。[3]
その頃には柵タイプのホームドアで
ドアに合わせて動くタイプが開発されるかもしれません。
---まとめ---
神奈川県県央地域の鉄道の変貌はすさまじく変化していくと思われます。
相鉄、JR直通を皮切りに
相鉄、東急直通
これにより、県央地域と新横浜(新幹線)
の利便性が格段に上がります。
さらに
リニア中央新幹線が橋本駅に
そして、相模線の複線化や小田急の延伸
ホームドアという問題のために
消えていく6ドア車やワイドドア車
そして、もしかしたらロマンスカー(特にVSE)もその道を辿るかもしれません。
さらにはそんな地域を走る鉄道事業社の
強みや弱みを考えると
今後の県央地域の鉄道の未来から目が離せません
参考文献
https://www.google.co.jp/amp/s/s.response.jp/article/2017/09/25/300198.amp.html [1]
https://www.odakyu.jp/news/o5oaa1000001j5wa-att/o5oaa1000001j5wh.pdf [2]
https://japanese.engadget.com/2019/11/20/jr/ [3]
I hope giving a small chance for you .
by TriggerEgg