9月に思うこと

 

 

 

昨日、いつも通りにコンビニで働いていると、あるお客が来店。

ぼさぼさの髪に伸び放題の髭から、ある特定宗教団体の某教祖を思わせるその人は明らかに精神を病んでいて、たぶん職にも就かずに日々を過ごしていると思われる人です。

店の中を肩で風を切るように歩き、乱暴にカゴをとって乱雑に食べ物を入れるとレジに来て、ドンっと商品を置く。

そして、か細い声で「~番のたばこください」と弱弱しくつぶやくのです。

 

お金は叩きつけるように払い、奪うように袋をもらうと、またノッシノッシと肩で風切って帰っていきます。

 

・・・まぁ正直言って、感じ悪い客です。

 

でも、買った商品の中にビールが入ってるのを見て、昨日の仕事の相方が一言

「あいつ、第3じゃなくて普通のビール飲むんだね。何様なんだろう。引きこもり生活エンジョイしてるね。」

と言ったのを聞いて、やるせない気持ちになりました。

 

この相方は決して悪い人ではありません。むしろいい人に属するタイプの人です。

でも、そういう人たちから見てもやはり「彼」のような人は人生を楽してると思われてしまうのだなぁと。

 

自分もそれなりに昔に精神を激しく病んだことがありました。

まぁ身なりは気を付けましたが、基本無気力で家の中でぼーっと天井を見上げては、過去あった思い出を思い出して泣くのです。

そして、昼頃にレンタルCD店に行き、いろんなCDを借りて帰ってひたすらPCに取り込んで、空CDに焼く。

全てが移し終わると、夕方に返却に行って今度はB級映画を1本借りて、夜はそれを見る。

・・・という毎日を送る生活を1年ほど過ごしました。

 

当時のレンタル店の店員からすれば、まさに

「あいつはいいな。毎日CD聞いて、DVD見るだけの幸せな毎日で」と思われていたでしょう。

 

でも、人から見れば楽な生活かもしれませんが、楽ではなかったです。

心身を苛む無力感。明らかに友人たちがこちらと距離を取ろうとしていることへの焦り。でも、自分からは一歩を踏み出せない感じなどが頭の中でグルグルしてました。

音楽を聴いても、DVDを見ても決して満たされることはなかったし、むしろ明日への恐怖へ満ち満ちていました。

 

・・・時が流れた今も、しがないコンビニ店員で明日への不安には苛まれています。

そになりに日常は楽しめますが、たぶんこれからも心から笑うことは少ないでしょう。

 

一度心を病むと、一生ものになる可能性は高いです。

 

・・・まぁ何が言いたいかというと、引きこもりも楽して引きこもってはないよ?ってことですね。

 

 

あのお客は嫌いですが、そこだけは同情してます。

 

 

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