◆ クルマの免許取り立ての頃、他人の家の塀に突っ込み、クルマが動かなくなり修理に出しました。
ひと月後、クルマがやっと直って返ってきたので、一人で高速道路を走っていました。
すると、なんということでしょう!
フロントガラスにどんどん地面が近づいてくるではありませんか!
私は死んじゃう!
「でも死ぬ時って、走馬灯のごとく過去の記憶が脳裏によみがえるって聞いたことあるんですけど。。。
いつになっても過去の記憶なんてよみがえらないんですけど、、、
でも現実にアスファルトが自分に近づいてるんですけど、、、、」
ほんの数秒のことだと思うんですが、こういう時って随分時間が長く感じるものなんですね、スローモーションのように。
結果、クルマが前転して裏返しになり、衝撃でリアウインドウは吹き飛びました。
横転は聞いたことあるけど、前転はないって友人に言われます。
パワーウィンドウもエアバッグも付いていない安いクルマでした。
おまけにシートベルトもしていなかったのです。
そのお陰で助かりました。
私はクルマが回転すると同時に自分の身体もクルマの中で回転したようです。
クルマが停止したときには、運転していたハズなのに、助手席側の天井に四つん這いになっていました。
もし、シートベルトしてエアバッグ装備していたら、逆さまになった時に頭を強打して死んでいたでしょう。
裏返しになったクルマの窓が5cmくらい開いていて、「そこから出たい」と本能的に思いました。裏返しの車内からどうやって外に出たらいいのかなんて、冷静に考えられませんでしたから。
もしパワーウインドウだったら、その窓は開きませんでした。停止した時にはエンジンも止まってましたから。
5cm開いた窓のハンドルを回してみると、ドアが曲がっていて開きませんでした。
反対側の窓を試してみると、曲がったドアにガラスが擦れてガリガリと音を立てながら、なんとか窓が開き、そこから這いつくばって外に出ました。
事故に巻き込んでしまった車の方に怪我がないか、そればかり気になって必死に外に出たのです。
相手の車に姿が見えなかったので、気絶しているかもしれないと駆け寄りましたが、誰もいませんでした。
車の主は三角表示板を置きに行ってたようです。
三角表示板
私が中央分離帯に呆然と座り込んでいると、パトカー・消防車・救急車・道路公団の車両などが次々と到着。
私の無残な姿の車内をみんなが覗きこんでいます。裏返しになったクルマですから、しゃがみこんだりして捜索しているようです。
「私ならここに居るのになぁ」 と思いながら、その様子を眺めていました。 ← 放心状態
やっと車内に人がいないらしいと捜索を打ち切った警察官が私のところへやってきました。
警察官 「あなたの車はこちらですか?」 ともう一台の車を指して言いました。
私 「いいえ、あちらです。」 それを聞いて警察官はびっくりして言いました。
警察官 「シートベルトはしていたのですか?」
私 「いいえ、してません。」 再びびっくりしているようです。
警察官 「ケガはありませんか?」
私 「はい、大丈夫です。」
警察官 「えっ! あなたの車、見てください。
あれは死んでもおかしくない事故なんですよ!!!」
車が裏返しになったまま道路を走ったと思われる痕跡もあり、幸運にも摩擦による発火がなかったこと、発火すればガソリンに引火して危なかったことも説明されました。
また、後続車がいなかったことも幸いしています。
車は裏返しで大破し、吹き飛んだガラスが散乱し、事故現場の状況からして死亡事故同然なのに、かすり傷一つないってどういうこと?
みたいな感じになって、不要な車両は帰っていきました。
そういう訳で、せっかく救急車が到着してましたが、私は事故現場の最寄り駅まで、レッカー車の助手席に乗せられて行きました。
神様、仏様、ご先祖様
私をお守りくださいまして、ありがとうございます。