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08Mar
- ビザ取得
  無事、フランス大使館正面玄関前で守衛さん経由でビザを受領しました。家族全員での申請であれば、と委任状も不要で、家族分のQuittance de frais de dossier et recepisseを提示すれば、ビザがもらえるというシステムであった。火曜日に申請して、その週の土曜日の夜に確認がとれたので、４日で許可が降りたことになる。渡仏前に様々な準備が必要なため、このスピードあふれる発給に感謝しています。（前の投稿にも書きましたが）私の問い合わせが遅かったので、仕方がないことでしたが、一つの申請につき一つのレターパックと書かれているものの、家族分まとめての申請・取得であれば、レターパック一つでもよかった！職場への通り道ですので、費用面で負担が生じたわけではないけれど、郵送の方がやや楽だったと思うことがが反省点。早め早めに問い合わせをすることが肝ですね。この迅速な対応に嬉しい反面、残念だったのは守衛さんの対応であった。パスポートを受け取った後に、家族分の受け取りのサインが必要であった。受領者全員のリストの紙をわたされ、該当箇所にサインと日付けをしてくれ、というのである。正面玄関窓口は、外貨両替の窓口と同じタイプのものである。マイクでのやり取りで、厳重である。ところが、今日は大雨であった。当然、外側の台は全てびちょびちょである。守衛さんは部屋の中から拭いているものの、外側の台についてはなにもしていない。私は、どこでサインをすればよいのだろうか（笑）。濡れないためには「垂直な」窓を使ってサインをするしかない。‘良識のある’日本人であれば、外の台くらいは拭くか、タオルを渡すか、あるいは一言濡れていますよね、すみません、とかいうだろう。私は、そうした言葉や対応も受けずに、あきれて何も言わなかったけれど、守衛さんとはいえ大使館に勤めている以上、その国の品位を落とすのではないか？そして同じ日本人としてもう少し気の利いた対応をするべきじゃないの？と思った。まあ同じ日本人と言っても、いろいろな人がいるから仕方がないかな（笑）。Common sense, のCommonがどうやら私のCommonと違ったようだ。とまれ（笑）、ビザが無事おりたので、作業を遂行したい。
04Mar
- ビザ...早い
  「ビザはほぼ10日間でできあがる。ネットで確認してください」と大使館員に伝えられていたので、試しにどのような状況なのか土曜日の夜に当該ネットにアクセスをして状況を確認をしたら、以下のような文面が出ていた。ーーー The decision concerning your application has been reached. If it has not yet been communicated to you, you may as of now visit the Visa Section of the French EMBASSY in TOKYO(*) (*) When you submitted your visa application, if you said you intended to collect your visa from another diplomatic or consular representation, you should also contact that representation before going there. ーーー　still proceeding...とかの文面ではなく、そして格調の高い英文（仏文ではない！）でやや難しい気もしますが（日本語のお役所の文面の英語バージョン）、「ビザの申請の決定がすでに確定しているから大使館に来なさい、もし大使館以外で受け取る場合はその旨を伝えよ」という内容だと思います。火曜日に申請をしたので、たった4日間でこの文面が確認できるとは！ただしこの文章は、承認か却下かがよくわからない書き方でもあるため、実際受領するまで、少し気がかりです。こんなに早く対応してくださるのならば、レターパックで自宅へ郵送してもらうようにお願いしておけばよかった（実は、一申請一つのレターパックとなっており、これについて問い合わせたところ、ビザ申請後に、家族の場合は一つのレターパックでO.K.との連絡を受けました）。　明日にでもお伺いしたいけれど、仕事の関係で、木曜日になります。ああ、やることがたくさんある。
01Mar
- 在外研究先の選定
  　在外研究先を選定する、という作業は意外に時間がかかる。私のように、日本で学位を取得したメイド・イン・ジャパンの研究者の場合、それは実に悩ましい問題の一つである。今回の在外研究先はフランスである。しかしそもそもなぜフランスなのか？フランスの経済学の研究をするのか？そのように問われると、自分の研究テーマを探求する場がフランスの研究機関に存在しているから、という積極的に回答すると同時に、いくつかの候補先から＜なにがしかのご縁＞でフランスになったと述べることも、またその正確な回答である。　研究者は在外研究の機会に恵まれたならば、まず海外で受け入れてくれる研究者を探すことから始まる。これには、いくつか方法がある。第一に、懇意にしている海外の研究者にお願いすること、第二に、日本の研究者に海外の受け入れてくれる研究者を紹介してもらうこと、第三に、自分が指導を受けたい研究者や自分が専門とする研究機関にメールを出し、受け入れが可能かどうか確認すること、第四に、海外の学会に出向いたり事前に研究者に履歴書を送付したりして、学会でお願いすること、であろう。そしてこうした手続きを始める際に、どこの国で在外研究を行うのかについても考慮に入れるだろう。自分の研究スタンスをどのように置くのか、すなわち資料調査に重きをおくのか、それとも海外の研究者たちとの交流に重きをおくのかで、その選定基準も大きく関わってくる。家族を連れて行く場合は、その場所での生活を考慮するであろう。それに、国によって物価水準や地価が異なるため、必要な予算も異なってくる。実はこの選定作業は、なかなか大変な作業である。　私は、こうしたいくつかの項目の一長一短をエクセルの表で比較し、候補先をイギリス、カナダ、アメリカ、オランダ、フランス、オーストラリアとした。そしていくつかの研究機関や知り合いの先生と直接メールのやり取りを行い、最終的にアメリカとフランスに絞り込んだ。英語という使用言語の問題と自分の専門性の観点、そして教授の暖かい歓迎の言葉に、アメリカの南の名門Duke大学を第一希望とした。その方向で準備を始め、アメリカン・ライフを夢見ていた。　ところが、である。「医療保険」の高額な金額で引っかかってしまった。アメリカの場合、J1ビザを取得する手続きを行う際に、医療保険の加入が義務付けられており、大型大学の場合、独自の医療保険ネットワークを有していることが多い。Duke大学の場合、家族で行けばこの額なんと、180万円近くとなる。なぜここまでの費用負担が必要かといえば、Duke大学の場合は既往症をカバーするという項目があるからだ。連邦政府の基準はそれをカバーしなくても良しとする場合もあるが、各大学がそれよりも厳しく設定している場合、事情は異なる。日本の保険会社であれば、これは100万円程度まで抑えられ、場合によってはWaiver（権利放棄）すれば、日本の保険で代替可能である。しかし日本の保険会社のどの駐在員用の保険にも、この既往症に関するカバーは制度設計として存在しない。念のために日本の保険会社にも相談したが、無理とのことであった。聞けば、数年前までは日本の保険でも十分対応可能だったようである。おそらく近年のテロや移民政策によって、ビザの制度も大きく変わっているのである（英語の能力試験も課されると聞く）。＜ただしこれについては一つだけ抜け道が存在する。アメリカの安い保険を使って、アメリカの大学が提供する保険のwaiverを行うという方法がある。ただしそれでも100万円程度は必要である＞。　というわけで、悩んだ末にフランス行きにしたわけである。もちろん、フランスがアメリカに劣っているわけではない。私は、歴史を大切にするヨーロッパ文化を尊重しているし、フランスの研究機関も学問的に高い水準を有している。車は不要で、トラムでの移動も可能である。何より私と同世代の受け入れ教授は、大変親切な方で、周囲の先生方にもこれほどの人的環境はないと随分と推された。そしてヨーロッパであれば、通常の日本の医療保険や損害保険で、十分ビザ申請に適用することができる。じゃあ、一体その悩みは何かというと「言語」である。私の場合、フランス語は辞書があれば、内容は大体理解できるというレベルで、趣味でシャンソンとか仏映画を嗜む程度、である。昔アテネフランセにも趣味で通っていたこともある。しかし会話するとなれば、別である。相当の準備と覚悟が必要である。　先日ケンブリッジ大学に行ってきた。在外研究先として最も安心できる場所は、イギリスだろうと感じた。NHSは完備されているし、英語で比較的安全である。銃社会でなく、鉄道の運行や道路も日本と類似しており、物価の高さと食事の質さえ除けば（食事も昔に比べてずいぶん美味しくなった）、イギリスは在外研究先として実に良い環境を提供しているのではないかと思う。イギリスのGentlemanshipは日本人の気質に何処と無く似ている感じもする。しかしなぜか私はイギリスを避けてしまった。その理由は、何度も研究でイギリスに足を運んでおり、もはや刺激が得られないということだったのかもしれない。　このように色々と書き連ねてみたが、どこの街を尋ねるにしても、どこの国で研究をするにしても、それぞれに一長一短がある。これは、ある株式が他の株式に比べてすべての項目で優れているということはないことと同じように、どこにするかの正解は存在しない。このような結果になったということは、おそらくなんらかの縁があったわけである。それが何かはきっと一年後にわかるであろう。そのような期待を込めて、サバイバル！
28Feb
- 旅のWise Spending（１）
  「超高速、参勤交代」という映画をご存知だろうか？財政状況芳しくない東北の小さな藩が、金山が見つかったという理由で江戸の老中に目をつけられ、わずか5日で参勤交代せよと命ぜられ、様々な知恵を出して、見事に江戸城へ参勤するという話である。今ちょうどギャオで無料配信をしている。　 https://gyao.yahoo.co.jp/p/00460/v12627/　「金なし、人なし、時間なし」。こうした時に為政者がどのように対応すべきかは、状況は違えどもケインズが述べた（最近では現都知事もこの言葉を発していた）「Wise Spending」という言葉と合致するであろう。そして、実はこのWise Spendingは、海外で生活していく上でも重要なキーワードになる。賢くやりくりをしなければ、現地で十分な生活もできないし、帰国しても生活が持たないからである。特に住宅ローンや奨学金の返済などがあれば、なおさらである。　そこでまず今日書き留めておきたいのは「航空券」である。１年間の「往復切符」を買えば確かに安く、これもいくつかの種類が用意されている。しかしそれでも帰国の日はそう簡単に決められないだろう。とすれば、「片道切符」であるが、これは往復切符に比べて高額である。JALのホームページから家族の切符を合算しても相当な金額になった。では、比較的安い短期間の往復切符を購入して、帰りは捨てるという手もあるが、航空会社の約款をみれば、場合によっては片道切符での請求を後日行うという記載もある。　まずは情報を入手しようと12月頃に、JTBやHISに足を運ぶと、確かにワンワールドでフランス・リヨンまで行く場合、片道で家族四人で行けば70-90万近い金額が提示された。ものすごく高い。どうしよう。ここで、親切な社員がアドバイスをくれた。「旅行会社に割り当てられている座席は限られており、直接安い航空会社にアクセスし、座席を指定した方がいいですよ」と。それでは、どこの航空会社が安いのか。「トルコ航空」と「エミレーツ航空」、とのこと。　そこで実際トルコ航空にアクセスをしてみたら、なんと片道でも大人一人8万程度（12月頃）。しかもまだ座席も空席ばかりでこちらから指定できる。家族で行けば、大体25万程度でしょうか。90万と25万。この差は実に大きい。なぜここまで金額の差が生じているのかは、くだんのテロ事件や中東情勢が影響しているのかもしれませんし、機内サービスや機体の違いなのかもしれません（わかりません）。しかし冷静に「確率」を考えれば、安全と言えませんか（ベイズの定理：笑）。全体の運行状況を見た上で、墜落が生じているのは本当にわずかなのですから。いわゆる、行動経済学でいう「バイアス」でしょう（笑）。JALのように、広いエコノミークラスの座席で小さな子供と一緒に搭乗できる機体とは異なるだろうと推察しています。まあ、それに何かあっても一人ではない。　というわけで、往路はトルコ航空を選択することで大きく節約することに成功しました（ただし子連れですので、覚悟しています）。帰りをどうするか？それは、これまでショッピングで貯めてきたJALマイレージを使って帰国しようと考えています。　旅のWise Spending。航空券以外にもたくさんありますが、それらはおいおい書いていきます。乗り心地や実際どうだったかという感想は、フランスに入国して落ち着いてから書き留めます。　
27Feb
- フランス大使館に研究者ビザ・研究者同行家族のビザの申請に行く
  　本日は、フランス大使館にビザの申請に行きました。このブログは、今後フランスで研究をしたり訪問をしたりする方々へのちょっとした参考になるために、時にはフランスでのちょっとした生活風景のご紹介、そして私自身のいくつか備忘録として書き留めて行こうと思っています。よろしくお願いします。　フランスの大学の研究機関でVisiting ProfessorやVisiting Scholarとして従事するためのビザは、「ビジタービザ」と「研究者ビザ」があります。「ビジタービザ」は、フランスで就労をしないことを前提にフランスを訪問する人のためのビザで、その対象とする方々の範囲は広いです。ですから、大使館へ提出する書類数もたくさんありますが（残金とか保険とか滞在先が決まらない場合のホテル予約とか）、こちらで準備できる書類がほとんどです。他方、「研究者ビザ」は、文字通り研究者を対象とするビザで、しかも「就労ビザ」に属しており、望むならフランスで仕事をすることも可能なビザです（この意味で、アメリカのJ1ビザやイギリスのアカデミックビザと異なります）。「研究者ビザ」は、受け入れ先の大学と県庁の承認を受けた「受け入れ協定書（CONVENTION D’ACCUEILD’UN CHERCHEUR OU ENSEIGNANT-CHERCHEUR ETRANGER）」が必要です。これを取得するには、かなりの労力を伴うため、正直、どちらのビザで申請をしようか迷いました。しかし「研究者ビザ」は、その同行家族もフランスでの「就労」が可能で、また研究を行うわけだからせっかくなので研究者ビザで行おう、という思いから、研究者ビザでの申請を行いました。　私は、わからないことがあれば、フランス大使館に直接メールで問い合わせをしておりました。なかなか返答がいただけないのかなと想像される方々も多いでしょうが、私の体験に関する限り、迅速かつ的を得た返事をいただけましたので、結果的に、申請自体はスムーズに終わりました。申請でわからないことがあれば、ネットの噂を閲覧するよりも、直接大使館に聞くということが重要だと思います。　とは言っても、ドキドキしていた申請に関する懸案事項を一点だけ書きます。実は、私の受け入れ協定書（CONVENTION D’ACCUEILD’UN CHERCHEUR OU ENSEIGNANT-CHERCHEUR ETRANGER）」2018.3.1-2019.3.31になっていること。通常であれば、渡仏してから受け入れ期間が開始、ですよね。しかし私の仕事や家族の状況、それから飛行機の状況もあって、3月下旬の入国になってしまいました。そもそも受け入れ先のホストにも相談をし、じゃあ3.1からにしておけば？と言われておりました。果たしてこれは大丈夫だろうか？（これは大使館で直接説明をしようと思っていました）。　結論から言えば、これは問題がありませんでした。ただし大使館員から、（１）OFII（移民局）へ行くか、（２）県庁へ行くか、の二つの選択があるけど、どちらにする？と言われました。（１）であれば、１年未満、（２）であれば、１年以上ということですね。私は、飛行機のチケットの関係であるので、また県庁の手続きの方が良いかなと考えて、幅を持たせて（２）にしました。柔軟ですよね。受け入れ協定書について、大使館員の人と話をしてわかったのですが、私の協定書でサインする箇所をリヨンの県庁と大学が間違っていたようです。笑いながら、その横に大使館のサインをしてくださいました。C'est la France! 規則規則にがんじがらめになるのではなく、ある程度柔軟に、中庸の精神で持って対応をしてくださった点は、よかったなあと思います。　ちなみに、私の対応してくださった大使館員は、イケメンのフランス人で、フランス語か英語での対応でした。私は、英語で対応しましたが、やはり生活する上でフランス語は磨く必要があるなあと思った次第です。どこまで上達できるか？これも課題の一つです。

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