転移巣増大と最後のパージェタ | 蟹、退治中 (乳がん生活)

蟹、退治中 (乳がん生活)

2012年12月 乳がん告知
13年2月 右乳房切除術(HER2 3+、ER +、Pgr -、リンパ管侵襲あり)
3月から抗がん剤(AC)、ハーセプチン、ホルモン療法の
術後治療を提示されるも、若き主治医の方針は一転、二転。
主治医を変え、ハーセプチンとフェマーラで治療中に
転移発覚

本日二度目の更新です。

昨日の通院のお話。

 

 

 

1月18日 病院

 

治療前に血液検査とCTの結果を聞くため

主人にも一緒に行ってもらいました。

 

最近の腫瘍マーカーが

基準値内とはいえ右肩上がりだったため

悪い話があることも想定し、質問はしっかりメモして。

 

腫瘍マーカーはこんな感じ。

 

左から二つ目は転移骨折時のものなので参考になりません。

右端の黒い印が基準値の上限。

ここ数カ月で緩やかに上がり、今回基準値をやや超えています。

 

 

 

CT所見

要約すると、前回8月20日と比較して、

 

・門脈リンパ節に転移の疑い

・肝転移は軽度増大

・骨転移は著変無し

 

ということでした。

 

見つかった時5カ所あった肝転移は

今までの化学療法で縮小し、4カ所はほぼ消えました。

 

1か所だけ、がんが死んでいるか休眠中かわからないけれど

大きくならなければ心配いらないと言われていたのが

8月20日にはひと回り大きくなり、今回さらに大きくなって、

素人がCTで見ても、ここに何か変なのがある、と

わかる状態になっていました。

直径3センチの何か、がCT画像に映っていました。

 

 

 

ドクターの説明

 

薬が効かなくなってきたかな、と考えられる。

 

肝臓の転移巣が新しくできた物ではなく、

以前からあったのが大きくなった物であることは、いい材料。

(その方が攻め方を考えやすい。)

 

門脈は肝臓に集まってくる所の血管。

ここのリンパ節への転移は肝臓にできたのから来た物かも。

 

新しいのがポコポコできるような状態ではないので

今のHPを続けるということも考えられる。

でも自分としては、悪くなる傾向にあると思うので

新しい薬(カドサイラ)に変えることをお勧めしたい。

 

 

 

私からの質問は、他の可能性について。

 

カドサイラをやりたくないということではないけれども、

Q:やらなかった場合の見通しは?

 

A:はっきりとは言えないけれども、

  何もしないのは一番良くない

  (どのくらい進行するかはわからないけど)。

  他の薬を使うことも考えられるが

  トロイさんのようなケース―

  Her2陽性転移がんで、ハーセプチン・パージェタが

  効かなくなってきたかな、という時―には

  カドサイラが一番効果があることがデータにはっきり出ている。

 

Q:私の母はC型肝炎からの肝臓がんで

  ラジオ波の治療を何度も受けていたが

  肝転移には使えない?

  (ラジオ波焼灼(しょうしゃく)術:

  患部に電気を流すというかレンジでチンするというか。

  すいませんよく知らないので質問厳禁です(汗))

 

A:原発の肝臓がんと他から肝臓に転移したがんとは

  性質が違うので、

  ラジオ波焼灼は有効ではない。

  手術も、転移の場合は数か所だったり、

  切った後にまたできてしまったりということを考えると、

  身体の負担が大きいわりにメリットが少ない。

 

 

 

文章にすると固いんですけど、

こんなことをもっと柔らかい感じで

途中主人からの質問も混ぜながら話していくうちに

私の気持ちも次回からのカドサイラに固まってきました。

 

経験者はみんなわかってることだけど

結局、確率の問題なんですよね。

治験やって、その薬を使った人と使わなかった人を比べて

どのくらい効果に違いがあるかの数字は出せるけれど

違いの大きかった薬=強い薬、ではないし

違いの大きかった薬=私によく効く薬、でもない。

 

 

 

カドサイラという薬は

ハーセプチンに抗がん剤をくっつけた薬、だそうです。

だから、ハーセプチンがHer2陽性の人にしか効かないのと同じく

カドサイラもHer2陽性の人にしか効きません。

 

でも、ハーセプチンがHer2陽性の人全てに効くとは

限らないんです。

 

私は術後のハーセプチン治療中に

ドクターもびっくりのスピードで転移が広がったことを考えると

ハーセプチンがあまり効かないタイプなんじゃない?と

思えるのです。

じゃあそれをベースにしているカドサイラも・・・

と思ってしまうのです。

 

そこのところが、私がカドサイラに積極的になれない理由。

 

でもその話はドクターにはしませんでした。

だって、効くか効かないかはやってみないと

ドクターにもわかんないんだもん。

それだったら、効果のある人が多かった薬を

まず初めに使うことに、やぶさかではありません。

 

それに、マーカーの上がり具合から

もっと悪化している可能性も考えてはいたので

今回の話は想定の範囲内でした。

 

 

 

Q:ただ、今日じゃなくて次回から、でいいんですよね?

 

A:そう。今日は今までどおりで。

  検査結果が出た日じゃなくて、

  その次の治療の時から薬を替えますから。

 

そこんとことっても大事!の理由はまた別の時に。

薬はエディロールと、前回に引き続きベシケアを。

 

 

 

治療室に移動

 

点滴の準備に来たナースに

パージェタ今日で何クール目?と聞いてみました。

 

ドセタキセルを併せてやっていた時も加えて、

ちょうど40回目でした。

 

今までよく働いてくれたと思います。

 

 

 

(気の弱い方はこの先はパスしてくださいね。)

 

 

 

薬のことをネットで調べていると時々

「無増悪*生存期間」を目にすることがあります。

 *ぞうあく、と憎悪(ぞうお)を混同してたのは私です

がんが、寛解とまでいかなくても、

進行しないで大人しくしている期間のことです。

化学療法中だったら、

その薬がどのくらい長く効いてくれるか、ということですね。

 

 

パージェタの場合は、18.5カ月。

効き目があるのは1年半くらい。

よく効く、と言ってもそんなもんなんだ・・・。

 

でも誤解しないでください!

これも確率のお話なんだから!

(中央値が18.5カ月、だったと思う。)

 

残念ながらこれより短かったという人もいれば

もっと長く使えたよ、という人もいる訳です。

 

私は実は、「パージェタ使用の最長不倒距離」

を目指して治療を受けていました(^^ゞ

増悪せずに使えたのは2年くらいだから

まあまあ、という所でしょうか。

 

今パージェタを使っている方、これからお使いになる方に

効果ができるだけ長く、私よりも長く続くように

心から願います。

 

 

 

そして、薬剤耐性。

がんが耐性を獲得して、どんなに良く効く薬も

やがて効かなくなってしまう、その研究も

今進められているようです。

 

そんな研究の恩恵も受けられるように

同病の皆さま、生き延びましょうね!

 

長々とお読みいただきありがとうございました。

 


ありがとうございます

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