第24回ここが変だよ統一原理/ヤコブとエサウ3「ハランへの旅立ち、嫁探しの背景」
創世記28章https://www.bible.com/ja/bible/1819/GEN.28.新共同訳イサクは安心してすっかり油断していました。彼は息子達の嫁探しのことにまでは、考えが及ばなかったのでしょうか?エサウは禁じられたカナン人の娘を娶ってしまいました。リベカの不満がしるされています。27:46当時の結婚において、花婿側は花嫁側へ花嫁料を支払わなければなりません。急を要したこともあり、イサクはそれができませんでした。最初に、アブラハムとイサクの「息子の嫁探し」を比較してみましょうアブラハムの「息子の嫁探し」の場合創世記24章1~67アブラハムの準備は万端、神も万全に準備を整えられています。 トントン拍子に進み、話ができすぎと思えるほどです。 24:4 あなたは私の生まれ故郷に行き、私の息子イサクのために妻を迎えなさい。」 24:10 しもべは主人のらくだの中から十頭のらくだを取り、そして出かけた。また主人のあらゆる貴重な品々を持って行った。彼は立ってアラム・ナハライムのナホルの町へ行った。 24:11 彼は夕暮れ時、女たちが水を汲みに出て来るころ、町の外の井戸のところに、らくだを伏させた。 24:12そうして言った。「私の主人アブラハムの神、主よ。きょう、私のためにどうか取り計らってください。私の主人アブラハムに恵みを施してください。 24:13ご覧ください。私は泉のほとりに立っています。この町の人々の娘たちが、水を汲みに出てまいりましょう。 24:14私が娘に『どうかあなたの水がめを傾けて私に飲ませてください。』と言い、その娘が『お飲みください。私はあなたのらくだにも水を飲ませましょう。』と言ったなら、その娘こそ、あなたがしもべイサクのために定めておられたのです。このことで私は、あなたが私の主人に恵みを施されたことを知ることができますように。」 24:15 こうして彼がまだ言い終わらないうちに、見よ、リベカが水がめを肩に載せて出て来た。リベカはアブラハムの兄弟ナホルの妻ミルカの子ベトエルの娘であったアブラハムから遣わされた僕のエリエゼルのもとに、直ぐにリベカが現れました。神は準備されています。花嫁料の備えも万全、事はすんなりと運び、リベカはイサクのもとにやってきます。イサクの「息子の嫁探し」場合 27:42 兄エサウの言ったことがリベカに伝えられると、彼女は使いをやり、弟ヤコブを呼び寄せて言った。「よく聞きなさい。兄さんのエサウはあなたを殺してうっぷんを晴らそうとしています。 27:43 だからわが子よ。今、私の言うことを聞いて、すぐ立って、カランへ、私の兄ラバンのところへ逃げなさい。 27:44 兄さんの憤りがおさまるまで、しばらくラバンのところにとどまっていなさい 28:2 さあ、立って、パダン・アラムの、おまえの母の父ベトエルの家に行き、そこで母の兄ラバンの娘たちの中から妻をめとりなさい。 29:9 ヤコブがまだ彼らと話しているとき、ラケルが父の羊の群れを連れてやって来た。彼女は羊飼いであったからである。ヤコブの嫁探しにおいても、神は既に準備され、直ぐにラケルが現れました。けれども、イサクからラバンへのとりなしはありません。アブラハムが、多くの贈り物の花嫁料を僕エリエゼルに持たせたのに対し、イサクはそれをできませんでした。ヤコブは杖一つで出発せざるを得なくなり、ハランの地で全てを自ら用意しなければならなくなりました。アブラハムの例を見れば、リベカもすぐに連れてこれたはずです。イサクが早くリベカに示された啓示を悟り、自分の思いを悔い改めていたならば、こうなってはいなかったでしょうね。 26:34 エサウは四十歳になって、ヘテ人ベエリの娘エフディテとヘテ人エロンの娘バセマテとを妻にめとった。 26:35 彼女たちはイサクとリベカにとって悩みの種となった 27:46リベカはイサクに言った。「私はヘテ人の娘たちのことで、生きているのがいやになりました。もしヤコブが、この地の娘たちで、このようなヘテ人の娘たちのうちから妻をめとったなら、私は何のために生きることになるのでしょう。」ヘテ人とはカナン人の1部族です、リベカの不満が記されています。イサクは、神の指示「カナン人から妻を娶ってはならない」に対策をしていません。ハランへの逃避と家族の気づき 27:41 エサウは、父がヤコブを祝福したあの祝福のことでヤコブを恨んだ。それでエサウは心の中で言った。「父の喪の日も近づいている。そのとき、弟ヤコブを殺してやろう。」「父の喪の日も近づいている」エサウの逆恨みです。けれども、彼の思惑に反し、イサクはこの後40年以上生きます。 27:42~44 兄エサウの言ったことがリベカに伝えられると、彼女は使いをやり、弟ヤコブを呼び寄せて言った。「よく聞きなさい。兄さんのエサウはあなたを殺してうっぷんを晴らそうとしています。 だからわが子よ。今、私の言うことを聞いて、すぐ立って、カランへ、私の兄ラバンのところへ逃げなさい。 兄さんの憤りがおさまるまで、しばらくラバンのところにとどまっていなさい。リベカの判断は、自分の思いによるもの。方向性は神の選びに沿っていますが、神の御心ではありません。これが、義なる善の行いであるのなら、後にのリベカには大いなる祝福があったでしょう。 27:45 兄さんの怒りがおさまり、あなたが兄さんにしたことを兄さんが忘れるようになったとき、私は使いをやり、あなたをそこから呼び戻しましょう。一日のうちに、あなたがたふたりを失うことなど、どうして私にできましょう。」「私は使いをやり、あなたをそこから呼び戻しましょう」これは叶わぬ夢となりました。聖書には、彼女のその後の一切がありません。それは、聖書が彼女の行為を、認めていないということでしょう。「あなたがたふたりを失うことなど、」これはノア契約の死刑制度に沿っています。ヤコブを殺した場合、エサウ死刑が適用されます。9:5イサクの気づきイサクは、事の重大性にやっと気がついたようです。選びがヤコブである事、自分の思いが間違っていた事を悟ります。彼は大いに反省したようです。神の御心を知り悔い改め、妻の指示に従いました。 28:1 ~4 イサクはヤコブを呼び寄せ、彼を祝福し、そして彼に命じて言った。「カナンの娘たちの中から妻をめとってはならない。 さあ、立って、パダン・アラムの、おまえの母の父ベトエルの家に行き、そこで母の兄ラバンの娘たちの中から妻をめとりなさい。 全能の神がおまえを祝福し、多くの子どもを与え、おまえをふえさせてくださるように。そして、おまえが多くの民のつどいとなるように。 神はアブラハムの祝福を、おまえと、おまえとともにいるおまえの子孫とに授け、神がアブラハムに下さった地、おまえがいま寄留しているこの地を継がせてくださるように。」アブラハム契約のヤコブへの継承と確認です。人の思いがどうであれ、御心は成就します。間違った行いには、苦役が増し加わります。神に逆らうことはできません。エサウの気づき 28:5~9 こうしてイサクはヤコブを送り出した。彼はパダン・アラムへ行って、ヤコブとエサウの母リベカの兄、アラム人ベトエルの子ラバンのところに行った。 エサウは、イサクがヤコブを祝福し、彼をパダン・アラムに送り出して、そこから妻をめとるように、彼を祝福して彼に命じ、カナンの娘たちから妻をめとってはならないと言ったこと、またヤコブが、父と母の言うことに聞き従ってパダン・アラムへ行ったことに気づいた。 エサウはまた、カナンの娘たちが父イサクの気に入らないのに気づいた。 それでエサウはイシュマエルのところに行き、今ある妻たちのほかに、アブラハムの子イシュマエルの娘で、ネバヨテの妹マハラテを妻としてめとったエサウも気づいたことでしょう。少なくとも、自分がこれまで取ってきた行為が、間違いであったこと。そして、親戚から妻を娶りました。この時、既にイシュマエルは死亡しています。さて、後のこの家庭内部の記録が聖書にはありません。ヤコブがいなくなった後、この家族はどうなったのでしょう。エサウのヤコブへの恨みは、どうなったのでしょう?。彼は、ヤコブとの再会の時に殺そうと思って、400人を引き連れてきたのでしょうか?。その後エサウは多くの富を得ます。神はエサウも祝福しているようです。そこらあたりは、また次に。