最近はKen boyにすっかり独占されておりましたが、よう考えたらこれ、おうちブログなんで、たまには本題に戻り(こらこら)家のことにも触れたいと思います。

準備に随分時間がかかりましたが、今年、梅雨明けを目途に、いよいよ改修工事に入ることになりました。あくまで予定ですが!雨漏り体験は今年の梅雨が最後になる模様です(笑)やったーーーーーー本当に、嬉しい。

で、家の改修には設計士さんが入ります。自分たちの思いと予算のバランスをとるため、町家の改修の考え方やノウハウをこの地域で普及させていくため、かなりの経験値のある方にお願いしました。ただし工事は、ほとんどが地元の業者さんになります。

先日は、外観の詳細について協議をしました。私たちの住んでいるエリアは国の重伝建地区(重要伝統的建造物群保存地区)に選定されているため、外観を変える際には市の許可が必要です。規制がいろいろありますが、前もって申し込みをすれば、市の補助金を受けることができます。補助金を受けるにはいくつか条件をクリアしなければならないわけですが、その条件のひとつが、「復原修理をする」ということ。

復原修理(ふくげんしゅうり)??? つまり、建物を昔の姿に戻すわけですね。我が家の場合は、昭和32年に1階の壁を前に出し、昭和末期に格子をアルミの建具にして町並み景観にはちょっとあわない、残念な状態になっています。それを、戦前よりも前の伝統的な姿に戻すことが求められます。

そんなん、どーやって?と思われるでしょうが、ちゃーんと証拠が残っています。昔からある柱、腕木、に残る加工の跡や、蔵の中にしまわれていたかつての木製建具(格子や、出入り口のガラス戸)。全部捨てられてなくてよかった、と胸をなでおろしています。きちんと履歴を読み解くと、創建当初は摺り上げ戸、近代に入って格子に代わり、戦後に前述のような改造をしておりました。少なくとも3~4度、外観が変化しているわけです。今回の復原にあたっては、その中で一番いい状態だった頃を選びました。

昔の格好に戻したら、いまどきの暮らしできんのと違うの?・・・てのは、大きな誤解です。設備や内装については決めごとはないので、最新の台所、お風呂で快適に暮らせます。うちは予算の関係で、そこまでのことは難しいでしょうけど(T T) 身の丈に合った、適度な品で。

ある程度方針が決まっても、いざ建具の納まりを考え出すと???なことも出てきます。そんなときは、おんなじ時代の建物を参考にします。たまたまうちは、お隣さんが江戸末期の建物で(うちの方が古いんですが)戦後の改造はほとんどありませんでしたので、その納まりを参考に、設計士さんと細かい仕様を詰めて行きました。ヨカッタ~、お隣さんが江戸末期の建物で。。。って、普通はあまり聞かないコメントですよね(笑)

関係各者と協議を終えれば、いよいよ工事。あれ?工事が始まったら転居する先のはなれ、まだ住める状態じゃないよね(汗)そこはまぁ、連休後半で頑張る予定!