書と絵画の決定的な違いは
「線」であるということ
書は一回制の藝術でありその書線は
2度と同じものを再現できない
いざ制作に入るとこんな線は
もう書けないと思える位まで
文字と向き合う
最終的に納めるものは1枚のみ
残りのものは全て破棄
制作中は良いなと思う
作品(1軍)をよけていき
ある程度たまったらそれを壁に張り
1軍に残すもの
2軍に降格するものに
さらに選別する
大体はこれだと思うモノが
ダントツで飛び抜けているが
最後までどちらにするか悩む時もある
実はこの取捨選択する時間が
私にとって至福の時間♪
作品として選ばれた1点というのは
それまでに書いたすべての作品が
あったからこそ生まれたもの
それは1枚1枚をこれでもかと
積み上げていくような感覚
積み上げる段階はほとんどがボツ
だけれどそれは失敗ではなく
最高の1枚を生み出すために
必要な過程の一つ
かと言って始めから積み上げようとか
練習だからという氣はさらさら無く
一枚一枚すべてに全神経を使って挑む
人生に例えると
どんな経験も無駄ではなく最高の
出来事に繋がっていると捉えている
だから失敗を恐れてやらないより
やって失敗した方が良い
制作ではとにかく氣力と体力を使うので
夜はお酒を飲みたくなるが
これも自然なこと
藝術家や音楽家にはタバコ、飲酒を
嗜む人が多いのには納得できる
私は以前、アパートで独り暮らしの時に
2年間で大作を100点制作したが
その頃は、ほぼ毎晩飲んでいた 笑
今まで作品として額装したものでも
その際に選別して破棄できないような
1軍レベルはこのように残している
いつ作品にしても良いように
その時が楽しみだ♪