大作【百万石金沢】制作の裏側 ㊦ |    書家 片山諭志 オフィシャルブログ

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      日常の思いや作品を載せています

制作作業は段取り8割




実際に筆を持って書く作業というのは
そんなに大変な事ではありません



頭の中で描くイメージができているので
それをアウトプットするのみ



私にとっての制作作業(清書)は
音楽の演奏や体操競技に似た

ような感覚です



それはどのような始筆で入り

どのようなリズムで送筆し

どのように終筆するか




今回は大きなサイズだったので

紙と墨の準備に最もエネルギーを

使いました



制作作業の場所は
公共のアートギャラリーを

5日間貸し切り




初日は養生シートを敷き詰めるなど

して場を整えました









紙は大きくて重いのでそれを

運ぶだけでも重労働です


枚数は4枚


通常は数十枚~数百枚書くので
4枚で仕上げないといけない
プレッシャーがありました



墨は墨汁と固形墨を混合し

師から氣を入れてもらいました






制作日もベストな暦を選び


制作風景はプロのカメラマンである

大木さんに撮影を依頼


立ち位置や動きをリハーサルして

撮影ポイント、照度を確認







初日は以上の会場準備を終えて
制作作業は翌日へ



当日は塩で場の氣を清めた後
書く事への感謝と祈りを捧げて
アンカーリング(自己暗示)







後は書く事に集中して淡々と書き続けました



私にとっての清書とは創作した
イメージをアウトプット(再現)すること



筆は初めて使う大筆でしたので
1枚目である程度、筆の感触を掴まなければ

と思い、2枚からが本番という気持ちで

残り3枚にかけました







結果、3枚目と4枚目を選び
最後は先方にも画像で確認して頂き
作品が決まりました



紙は床で見るのと壁に張るのとでは
かなり印象が変わります


こうやってみると大きさがよく分かる 笑






清書後は2日間乾燥させた後

美術スタッフさんの元へ




シワを伸ばしてパネル加工してもらい

いよいよホテルへ搬入です








侵入計画通りに、難なく2Fへ 笑


ここからは美術スタッフにお任せ








設置箇所については天井からと、床からと、

横壁からの寸法に細かな指示があり



そこへピンポイントに合わせていく
プロの技に感動しました!



結果、1mmもずれる事無く1発で設置完了


さすがです!!!





納期に無事、作品を納める事ができたのも
チーム雲海の皆さんのおかげです



今回は全てが未知の経験でしたが
これを機会にとても勉強になりました



ハイアットセントリック金沢へ

お越しの際は是非、作品をご高覧

頂けると幸いです(作品は2階)



もし、ご都合が合えばアテンドさせて

頂きますので気軽にご連絡頂ければと

思います



syoka3104@gmail.com






制作風景はコチラの動画で