アイコンママブロネタ「コラム 」からの投稿


小さいころ、大人は「大人」なんだと思っていました。
大人は、社会性があり、非常識な事をしないと思っていました。

自分が大人と呼ばれる年齢になり、小さいころに思っていたほど
「大人」になれてないんじゃいかと思いました。

大人の中にも、年齢層は存在します。
自分よりずいぶん年長の「困ったちゃん」に遭遇してびっくり!
年を重ねれば「大人」になれるものじゃないんだなと、知りました。

一方、年齢にかかわらず、人格が光っている方にも出会います。
そうじゃない人と、どこが違うのでしょう?

「どういう風に育てたらいいのかな」
そんな風に、ママ友の話題に出る事は、子どもが小さいころから
度々ありました。

自分の子どもは、どんな大人になってほしいですか?

流行りの育児法とその結果


その時代で「流行りの育児法」があるようです。
息子が生まれた頃、「褒める育児」「自己肯定感」という言葉が
子育て雑誌にも、子ども向けのお稽古教室のチラシにも、よく
見かけました。
調べてみると、もっと前から教育業界でスローガンのように掲げられ、
その中で育った子どもたちが、今、社会人になっています。
もちろん、結果は一様ではありませんが、年代の傾向として浮かび
上がってくる特徴はあります。

小学校時代の息子の学年は、いろいろとトラブルの多い学年でした。
巻き込まれるのはその時で顔ぶれが変わりますが、トラブルの原因は
いつも同じメンバー。
「叱らない育児」「褒めて育てる」のもと、自分勝手で人の痛みが
わからない子どもになっています。
うちの息子も事件に巻き込まれ、CT撮影が必要になったことが

あります。
担任の先生に「どうしてこんなことが、度々起こるのでしょうか?」
と質問したら、「小さなころから悪いことをしたときに正されて
こなかったのが原因だと思います」
原因になっている子どもの親は、驚くほど同じような価値観で
「親がこうだから子どもがああなるんだ」と、怒りの意見が叫ばれて
いました。

褒められると子どもは嬉しい。心の栄養です。
でも、悪い時に正されることがないと、善悪の判断力が育たない。
自己肯定感いっぱいなので、自分は悪くない。
周りは大変です。
でも、学生時代はまだまだ正してくれる人との出会いがあり、
チャンスがあります。


「社会人になり何か自分が失敗して、上司から注意されるべきことで
注意を受けた時、それを受け止め以後の成長につなげて行ける人は
30%、それ以外はふてくされて注意を受け止めない、自分の失敗を
認めない、人のせいにする、上司の注意の仕方が悪いという」

褒めることに特化し、注意されて改善し向上するという経験の少ない
子どもは、当然そういうことのできない大人になっています。
自己肯定感が高いので、一般的なことを求められても「自分が

こんなにやってるのになぜそんなことを言われなくてはいけない

のか」と。
生まれてくるのは反省ではなく、なぜか怒り。

まだまだ新入社員のうちは、正されるチャンスがあります。


ある時、某組織の中堅スタッフを対象とした研修の運営側として
参加した時にもびっくりしたことがありました。

研修者にあまりにも覇気がない。
意識も低い。
更生の為の研修じゃないんですよ。

休み時間になると、「あ~、寝れると思って来たのに」声高に
言いながら、席を立つ研修者が何人もいる。
この研修を依頼してきたのは、その組織の上層部。
つまり、研修の様子は上に筒抜けなわけです。
でも、「寝れると思って来たのに、最悪」なんて、大声で言えてしまう。
空気も読めなければ、自分の立場も自分の行動で所属組織に

悪影響があるなんてことも理解していない。

もう、このあたりまで来ると「もう、大人なんだからどうしようもない」
なんて、言われてます。


オトナの作法


無人島で自分の家族だけで住んでいるわけではありません。
いろいろな考えの人がいる社会で生きている以上、多様性を認め合い
周りの人とお互いに良い関係性で生きていくためには、社会には
ルールやマナーが必要で、それを守る社会性が必要です。
独りよがりでない善悪の分別があって、社会性が必要であることが
理解できる、それが「オトナの作法」だと感じています。

そして、善悪の分別があること、社会性があることは、目に見えない
子どもの財産です。
それが将来「オトナの作法」に繋がっていくことでしょう。

子どもは親をよく見ています。
子どもに恥じない「オトナの作法」をもっと磨けるよう、自分も日々
心掛けていたいと思います。